ずりばいが始まったら見直したいおもちゃの選び方|動く速さ・置く距離・床環境の目安
ずりばいが始まったのに、プレイジムの前で手を伸ばすだけで満足している——そんな様子が続いていませんか。
この時期は、静止したおもちゃから「少し転がるもの」「音が鳴るもの」へ切り替えると、移動の動機が生まれやすくなります。切り替えの目安は「同じ場所で手を伸ばすだけで満足している」サインが続いたとき。
この記事では、動く速さ・置く距離・床環境の具体的な目安と、先取りしすぎない選び方の線引きをお伝えします。
- 静止玩具から移動玩具へ切り替えるサインと判断基準
- 始める時期を判断する目安
- 市販品を選ぶときの注意点
- 床置き前に確認したい安全チェック項目
▼ 気になるところから読む
静止玩具から移動玩具へ切り替えるサインはこれ
同じ場所で手を伸ばすだけで満足している様子が続いたら、少し転がるものや音が鳴るものへ切り替える目安です。プレイジムの遊び時間が短くなってきたときも、切り替えのサインのひとつです。
おもちゃコンシェルジュの対応経験では、7ヶ月頃になると、ねんね期に比べてプレイジムで遊ぶ時間が短くなる傾向があるというご相談が寄せられることがあります。ずりばいやハイハイで動ける範囲が広がりはじめる時期のため、ぶら下がったおもちゃを引っぱる遊びはまだ楽しめるお子さまもいますが、全体的な遊び時間は短くなりやすいです。
ただし、これはあくまで傾向です。まだプレイジムを楽しんでいるお子さまもいますし、切り替えを急ぐ必要はありません。
3つ目のサインは特に見落としやすいです。おもちゃコンシェルジュの対応経験でも、「ずりばいが上手になると、特定のおもちゃより部屋全体への興味が強まる傾向がある」という声が寄せられることがあります。おもちゃが合わなくなったのではなく、探索欲が広がっているサインとして受け取ってあげてください。
追う・届く・方向を変えるの3フェーズで選ぶ
ずりばいの動きは、一気に「追いかける」段階に進むわけではありません。「手を伸ばす→少し進む→方向転換する→追いかける」の順に移動距離が伸びていくため、今のお子さまがどのフェーズにいるかを見てからおもちゃを選ぶと、ミスマッチが減ります。
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迷ったら、今のお子さまが「何回のずりばいで届こうとするか」を見てみてください。2〜3回で届ける距離と速さが、最初の目安になります。
動く速さと止まりやすさ、どのくらいが追いやすい?
おもちゃの動く速さは、お子さまが2〜3回の移動で追いつける程度が目安です。速すぎると追うのをあきらめ、遅すぎると興味が続きません。
最初に向くのは、止まりやすいもの・壁で止まるものです。転がり続けるものは、追いつけないと感じた瞬間に興味が切れやすいです。
キッズ・ラボラトリーの利用者の声として、「届いたボールを追いかけてその場で回転・ずりばいができるようになった」という体験が寄せられています。玩具が移動の動機になることは確かにありますが、これは個人の体験であり、すべてのお子さまに同じ反応が出るわけではありません。
また、キッズ・ラボラトリーへの交換リクエストの傾向として、「転がるもの・追いかけられるものへの変更希望が寄せられることがある」という対応経験があります。ずりばいが上手になってきた時期に、この種のリクエストが増える傾向があります。
速さ別の向き・不向き
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「ゆっくり転がって壁で止まる」タイプが最も幅広いフェーズで使いやすいです。おきあがりこぼしは転がらない分、追いかける距離は出にくいですが、揺れて戻る動きが面白く、長く使えるおもちゃのひとつです。
置く距離の目安、手が届く場所から少しずつ遠ざける
置く距離は、最初は手を伸ばせば届く30cm前後から始め、慣れてきたら50〜70cm程度に広げていくと自然に移動距離が伸びます。
一気に遠ざけると追うのをやめてしまうことがあります。「少し頑張れば届く」距離を保つのがコツです。
目安として、
- ずりばい始めたばかり → 30cm前後(手が届くギリギリ)
- 数回ずりばいできる → 50cm前後
- 方向転換もできる → 50〜70cm程度
- 積極的に追いかける → 70cm〜1m程度
これはあくまで目安です。お子さまが追うのをやめてしまったら、少し近づけてみてください。「届いた」という成功体験が、次の移動への動機になります。
まず試してから決める方法もあります
床材との相性、フローリング・ラグ・マットで転がり方が変わる
フローリングではボールが速く転がりすぎることがあります。ラグやプレイマットの上では摩擦が増えてゆっくり転がるため、最初はマットの上で試すと追いやすくなります。
床材によって同じおもちゃでも動き方が大きく変わります。
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ずりばいを始めたばかりのお子さまには、プレイマットやラグの上でおもちゃを転がすのが追いやすくなります。フローリングで試してみて「速すぎて追えない」と感じたら、マットを敷いてみてください。
また、ずりばいそのものは、フローリングでは腕の力が使いやすい一方、ラグでは体が安定しやすいという違いがあります。お子さまの様子を見ながら、遊ぶ場所を使い分けてみてください。
ずりばい期に向くジャンルと、先取りしすぎない線引き
ずりばい期に向くのは、転がるボール・おきあがりこぼし・音の出る転がる玩具など、「追いかける動機」が生まれやすいおもちゃです。一方、ハイハイを前提にした押し車や引き車は、まだ膝立ちが安定していない時期には先取りになりやすいです。
ずりばい期に向くジャンル
- 転がるボール(直径10cm前後・握りやすいサイズ):追いかける動機が生まれやすい。フローリングでは速くなりすぎる場合はマットの上で
- おきあがりこぼし:転がらないが揺れて戻る動きが面白く、長く使いやすい。ハイハイ後も使えるものが多い
- 音の出る転がる玩具:転がりながら音が鳴るため、視覚と聴覚の両方で追いかける動機が生まれる
- 触れると音が鳴るおもちゃ:ずりばいで近づいて触る、という一連の動きが楽しめる
先取りしすぎない線引き
- 押し車・手押し車:つかまり立ちが安定してから。膝立ちが不安定な時期に無理に使わせると転倒リスクがある
- 引き車(プルトイ):歩き始め頃が対象。ずりばい期には紐が絡まるリスクもある
- 型はめ・パズル:お座りが安定してから。ずりばい中に使うには姿勢が安定しにくい
- 小さなブロック・細かいパーツ:誤飲リスクがあるため、口に入れる時期は避けたほうが安心
ずりばいができる時期のお子さまへのおもちゃとして、音・リズム系や触れると動く玩具が多く選ばれる傾向があります。
学術協力者からのコメント
このデータについて、消費者行動・サブスクリプション研究を専門とする福岡大学商学部の太宰潮教授に学術協力をいただきました。太宰教授は「ずりばいができる時期の子どもへのプラン例が4,215人・45,726件という規模は、この発達段階における玩具選定の傾向を観察するうえで一定の参照価値があります。ただし、届けられたジャンルの分布はご家庭のリクエストや選定方針にも左右されるため、発達段階そのものの傾向と、サービス利用者の選好傾向を区別して読む必要があります。この時期に音・リズム系や追いかけられる玩具が多く選ばれる背景には、移動動機を引き出したいという保護者の意図が反映されている可能性があります。個々のお子さまの反応を見ながら、フェーズに合った玩具を選ぶ判断材料のひとつとして参照してください」と指摘しています。
床置き前に確認したい安全チェック
ずりばいで移動範囲が広がると、床に置くものへのリスクが一気に上がります。おもちゃを床に置く前に、お子さまの目線で部屋全体を見渡す習慣をつけておくと安心です。
おもちゃを選ぶ際は、製品安全協会など公的機関の情報で対象の安全マークをご確認ください(経済産業省・改正消費生活用製品安全法も参照)。
ずりばいを無理に練習させる効果は断定できません。おもちゃはあくまで「追いかけたくなる動機」を作るものであり、練習ツールとして使わせることは目的にしなくて大丈夫です。
ハイハイへ移るまで同じおもちゃで遊べる?
ずりばいからハイハイへの移行期間はお子さまによって大きく異なります。転がるボールやおきあがりこぼしはハイハイ後も使えるものが多く、移行期に買い替えを急ぐ必要はありません。
ずりばいとハイハイを行き来しながら移行するお子さまも珍しくありません。「まだずりばいが多い」という時期でも、ハイハイ後に使えるおもちゃを選んでおくと、長く使えます。
一方、ずりばい期に選んだおもちゃが合わなくなるサインとして、「同じおもちゃに近づいても触らずに通り過ぎる」「おもちゃより家具や壁の方が気になっている」という様子が続いたら、次のステップへの準備が始まっているかもしれません。
ハイハイが安定してくると、型はめやお座りで遊ぶおもちゃへの関心が出てくるお子さまもいます。ただし、この移行のタイミングも個人差が大きいため、お子さまの様子を見ながら判断してください。
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◎=向きやすい ○=使えるものが多い △=状況によって
転がるボールとおきあがりこぼしは、ずりばいからハイハイへの移行期を通じて使いやすいおもちゃです。まずこの2ジャンルを手元に置いておくと、移行期に買い替えを急がずに済みます。
おもちゃを試してから選ぶという選択肢
ずりばい期のおもちゃ選びで難しいのは、「買ってみたけれど反応がなかった」という経験が積み重なりやすいことです。この時期は発達が月単位で変わるため、購入時に合っていたおもちゃが数週間後には合わなくなることも珍しくありません。
キッズ・ラボラトリーのおもちゃコンシェルジュは、お子さまの今の動き(ずりばいの段階・手の使い方・反応したもの)をLINEで伝えると、それをもとに選定に反映してもらえます。Amazon・楽天等の商品URLで「このおもちゃを試したい」と指名することもできます。
購入で揃える・サブスクで試す・おさがりを活用する、それぞれの向き不向きは以下の通りです。
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「何が合うか分からない」という状況なら、まずサブスクで試してみる方が、買い替えの手間や費用の無駄が出にくいです。購入が向くのは、実際に試して「これが好き」と分かってから、同じジャンルを買い足す流れが自然です。
ずりばいのおもちゃでよくある質問
ずりばいやハイハイで動ける範囲が広がりはじめる7ヶ月頃から、ねんね期に比べてプレイジムで遊ぶ時間が短くなる傾向があります。ただし、ぶら下がったおもちゃを引っぱる遊びはまだ楽しめるお子さまもいます。「同じ場所で手を伸ばすだけで満足している」様子が続いたら、転がるおもちゃへの切り替えを検討してみてください。
両手で握りやすいサイズのものが向きやすいです。小さすぎると誤飲リスクがあります。具体的なサイズの目安はメーカー公式情報や消費者庁・製品安全協会などの公的機関の情報をご確認ください。対象月齢もメーカー公式情報で確認し、製品安全協会など公的機関の情報で対象の安全マークをご確認ください。
ずりばい期から使えるものが多いです。転がらずに揺れて戻る動きが面白く、お子さまが近づいて触る→揺れる→また触るという繰り返しが生まれやすいです。ハイハイ後も使えるものが多いため、長く使えるおもちゃのひとつです。対象月齢はメーカー公式情報でご確認ください。
プレイマットやラグの上で転がすと、摩擦が増えてゆっくり転がるため追いやすくなります。フローリングでは速くなりすぎて追うのをあきらめてしまうことがあります。まずマットの上で試してみて、慣れてきたらフローリングへ移すという順番が自然です。
引き車はずりばい期には先取りになりやすいです。紐が床に垂れると絡まるリスクもあります。つかまり立ちや歩き始め頃が対象のものが多く、メーカー公式情報の対象月齢を確認してから導入するのが安心です。ずりばい期には転がるボールやおきあがりこぼしの方が向きやすいです。
転がるボールかおきあがりこぼしが最初の有力候補です。どちらもずりばい期から使いやすく、ハイハイ後も引き続き使えるものが多いです。ボールは追いかける動機が生まれやすく、おきあがりこぼしは揺れて戻る動きが面白く長く使えます。木製重視なら木製のおきあがりこぼし、食いつき重視なら音の出る転がる玩具も視野に入れてみてください。
本記事で使用している「継続利用データ」「利用者アンケート」は、キッズ・ラボラトリーの利用者対応・交換リクエスト・アンケート回答をもとに、個人が特定されない形で集計したものです。対象期間、件数、集計方法はデータと実績|公式ファクトに記載しています。
参考文献
- 経済産業省「乳幼児用玩具に対して新しい規制が導入されました」(2025年12月)(2026年8月確認)
- 経済産業省「こどもの安全のために~知ってますか?子供PSCマーク~」(2026年4月)(2026年8月確認)
- 製品評価技術基盤機構「子供用おもちゃに関連する法規制等」(2026年8月確認)
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