この記事を監修した人
幼児教育監修|石渡 恵美(幼稚園教諭)
医療監修|福井 美和子(看護師/保健師)
統計監修(学術協力)|太宰 潮(福岡大学 商学部 教授)
おもちゃ選定|青栁 陽介(おもちゃコンシェルジュ/キッズ・ラボラトリー代表取締役)

「単語が出てきたのに、今のおもちゃで合っているのかわからない」と感じたことはありませんか。

言葉が出始めた後の選び直しは、月齢より「今のお子さまが何をしているか」で決まります。指差し・音のまね・一語の安定・やりとりの4段階それぞれで、合う玩具タイプが変わるためです。

この記事では、段階ごとの玩具タイプと親の声かけ例、合わなくなるサイン、先取りの線引きをひとつひとつ示します。商品ランキングではなく「今の段階に何が合うか」を判断するための記事です。

この記事でわかること
  • 子どもに合うか判断するポイント
  • 各段階で親が添える声かけの具体例
  • 始める時期を判断する目安
  • 先取り選びの線引き(次段階の玩具をいつ足すか)

なお、言葉の遅れや発達相談の目安については本記事の範囲外です。気になることがあればかかりつけ医や地域の発達相談窓口にご相談ください。

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単語が出た後、おもちゃを選び直す目安はどこにある?

単語が出た後の玩具選びは月齢より「今の行動」で決まります。指差し・音のまね・一語の安定・やりとりの4段階それぞれで合う玩具タイプが変わるため、今のお子さまの行動を見て選ぶのが合理的です。同じ1歳半でも、まだ指差しが中心の子と、すでに二語文に近いやりとりができる子では、合う玩具がまったく異なります。

キッズ・ラボラトリーへの申込動機として「子どもの発達」を理由に挙げるご家庭が一定数見られます。言葉が出始めた時期に「今の段階に合うものを選んでほしい」という思いでサービスを探す方が多いことは、おもちゃコンシェルジュの対応経験からも感じることです。

まず、4段階がどのような行動を指すかを確認しておきましょう。

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商品画像・情報は アマゾンアソシエイツ を参照しています。

単語が出た後、おもちゃを選び直す目安はどこにある
段階 目安となる行動 合う玩具タイプ 親の声かけ例
指差し 見たものを指で示す・親の指差した先を見る 絵本・カード・図鑑 「これはだね」と名前を声に出す
音のまね 親や玩具の音・言葉をまねようとする 擬音玩具・録音玩具・音声玩具 「ワンワン言えたね」とすぐ返す
一語の安定 名詞を使って要求・報告する 動作語・見立て玩具(人形・食べ物セット) 「食べてるね」「ねんねしてるね」と動作語を添える
やりとり 言葉を返す・交互に答えようとする ごっこ玩具・人形・交互遊び玩具 「次はの番だよ」と役割を渡す

「今の段階がどれに近いか」を確認してから、以下の各セクションを読むと選びやすくなります。複数の段階が混在していても問題ありません。子どもの言葉の発達は行きつ戻りつしながら進むものです。

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指差しが増えてきたら絵本とカードが入口になる

指差しが増えてきた時期は、絵本とカードが最初の入口として使いやすいです。親が指差した先の名前を声に出すやりとりが自然に生まれるため、絵が大きくシンプルなものから始めると、お子さまが指を向けやすくなります。

この段階の子どもは「見たものに名前がある」ことを発見しつつある時期です。絵本の役割はストーリーを楽しむことより、「指差す→名前を聞く→また指差す」という往復を繰り返すことにあります。

絵本は1ページに1〜2点の絵が描かれたシンプルなものが使いやすいです。情報量が多いページだと、どこを指差せばよいか子どもが迷いやすくなります。カードは動物・食べ物・乗り物など、お子さまが日常で見かけるものから始めると指差しが出やすいです。

音声ペン対応の図鑑は、この段階でも使えますが、最初から音声に頼りすぎると「親と一緒に指差す」やりとりが減ることがあります。まず親が声に出して返す習慣をつけてから、音声機能を補助として使うのが合いやすいです。

メーカー公式情報では、音声ペン対応の絵本・図鑑の対象年齢は商品によって異なります。購入前に対象年齢をご確認ください。

この段階で親が意識したいことは、お子さまが指差したものに必ず反応することです。「あ、ワンワンだね」と名前を返すだけで、指差しと言葉がつながる経験が積み重なります。玩具が言葉を引き出すのではなく、親の返しが言葉の土台のひとつになりやすいことを覚えておいてください。

音のまねが始まったら擬音・録音・音声玩具の出番

音のまねが始まったら、擬音・録音・音声玩具が活きてきます。お子さまが出した音を玩具が返す、または親がまねる、という往復が遊びの中心になるため、音の種類が多すぎない玩具のほうが最初は使いやすいです。

擬音玩具(動物の鳴き声・乗り物の音など)は、子どもが「この形からこの音が出る」と覚えやすく、まねの練習になりやすいです。録音機能がある玩具は、自分の声が返ってくる体験ができるため、声を出すことへの興味につながりやすいです。

音声玩具を選ぶときの目安
・1回の操作で出る音が1〜2種類のもの(多すぎると混乱しやすい)
・音量調整ができるもの(親が長時間一緒にいても疲れにくい)
・擬音語(ワンワン・ブーブー)が含まれているもの(まねしやすい)

ただし、音声玩具は「玩具が一方的に音を出す」だけになりやすい側面もあります。お子さまが音を出したら「ワンワン言えたね!」とすぐ返す、親がまねて同じ音を出す、という往復を意識すると、玩具が遊びの道具として活きてきます。

音声玩具・擬音玩具は、言葉の発達を支える土台のひとつになりやすいですが、玩具だけで発語が促進されると断定することはできません。親子のやりとりと組み合わせて使うことが前提です。

一語が安定してきたら動作語と見立て遊びへ広げる

一語が安定してきたら、動作語(食べる・寝る・走るなど)と見立て遊びへ広げる段階です。名詞だけでなく動きを言葉にする機会が増えるため、人形や食べ物セットなど動作を引き出しやすい玩具が合ってきます。

見立て遊びとは、積み木を食べ物に見立てる、人形を寝かせるなど、ものを別のものとして扱う遊びです。この遊びが始まると、「食べる」「ねんね」「あっち」など動作語や場所を示す言葉が出やすくなります。

人形・ぬいぐるみ・食べ物セット・お世話セットなどは、この段階の代表的な玩具タイプです。親が「ごはんあげようか」「ねんねさせてあげて」と声をかけながら一緒に遊ぶと、動作語が自然に出やすい場面が作れます。

見立て遊びの玩具は、リアルすぎるより少しシンプルなほうが子どもの想像が入りやすいです。食べ物セットは木製・布製など素材が安全なものを選び、メーカー公式情報の対象年齢をご確認ください。

この段階では、絵本も「ストーリーを楽しむ」方向に変わってきます。登場人物が何をしているかを一緒に見ながら「ごはん食べてるね」と動作語を声に出すと、絵本が動作語の練習の場になります。

やりとりが生まれたらごっこ・人形・交互遊びへ切り替える

やりとりが生まれてきたら、ごっこ・人形・交互に答える遊びへ切り替える時期です。お子さまが言葉を返すことを前提にした遊び構造が必要になるため、一方的に音が出るだけの玩具より、親子で役割を持てる玩具が向いてきます。

「どうぞ」「ありがとう」のやりとりから始まるごっこ遊びは、この段階の子どもにとって言葉を使う動機が生まれやすい場面です。お店屋さんごっこ・お医者さんごっこ・料理ごっこなど、役割が明確な遊びは「次は何を言えばいいか」が分かりやすく、やりとりが続きやすいです。

電話のおもちゃも、この段階で活きやすい玩具のひとつです。「もしもし」「はーい」という短いやりとりから始められるため、交互に話す練習になりやすいです。

ごっこ遊びは玩具の種類より「親が一緒に役割を演じるか」が遊びの質を左右します。玩具を揃えることより、親が「いらっしゃいませ」「ください」と返す時間を作ることのほうが、やりとりを育てる土台のひとつになりやすいです。

段階ごとの玩具タイプを選ぶ判断表

今のお子さまがどの段階に近いかを確認し、対応する列を見てください。複数の段階が混在している場合は、より多く見られる行動の段階を基準にすると選びやすいです。

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段階ごとの玩具タイプを選ぶ判断表
今の行動 有力な玩具タイプ 向いている理由 今は待ってよいもの
指差しが増えてきた 絵本・カード・図鑑 指差す→名前を聞くやりとりが自然に生まれる 複雑なごっこセット・多機能音声玩具
音や言葉をまねようとする 擬音玩具・録音玩具・シンプルな音声玩具 音を出す→返ってくる往復が遊びになる 役割が複雑なごっこ玩具
名詞で要求・報告する 人形・食べ物セット・お世話玩具 動作語が出やすい場面が作れる 複数人数が前提のゲーム系
言葉を返す・交互に答える ごっこセット・電話玩具・役割遊び玩具 やりとりが続く遊び構造がある 一方的に音が出るだけの玩具

迷ったときは「今のお子さまが一番よくやっている行動」を1つ選んで、その行に合う玩具タイプから始めてみてください。完璧に段階を当てはめなくても、大まかに合っていれば十分です。

発達の節目ごとに玩具を入れ替えるニーズが見られることは、おもちゃコンシェルジュの対応経験からも感じることです。

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玩具が合わなくなるサインと替え時の見極め方

玩具が合わなくなるサインは、同じ遊びを繰り返さなくなる・すぐ別のものへ移る・親に見せに来なくなるの3点が目安です。この3つが重なってきたら、次段階の玩具を少しずつ足すタイミングと考えると安心です。

おもちゃコンシェルジュの交換対応では、同じ玩具を繰り返し使い込む時期と、急に興味が移る時期が交互に来る傾向が見られます。「急に遊ばなくなった」と感じても、数週間後にまた手に取ることもあるため、すぐに処分や交換を急がなくても大丈夫です。

替え時のサイン チェックリスト

  • 同じ操作を繰り返さず、すぐ飽きて別のものへ行く
  • 玩具を持ってきて「見て」と見せに来なくなった
  • 遊び方が「決まった使い方」から外れてきた(積み木を並べるだけ→別の使い方を試す)
  • 親が一緒に遊ぼうとしても関心が薄い

一方で、「遊び方が変わった」は合わなくなったサインではなく、発達が進んでいるサインのこともあります。積み木を積むだけだった子が、並べたり崩したりし始めたなら、それは遊びが広がっているサインです。

替え時の判断は「遊ばなくなった日数」より「どんな遊びに向かっているか」を見るほうが合いやすいです。新しい遊び方を探しているなら、今の玩具に少し違う使い方を提案してみるか、次段階の玩具を1点だけ足してみるのが合理的です。

学術協力者からのコメント

このデータについて、消費者行動・サブスクリプション研究を専門とする福岡大学商学部の太宰潮教授に学術協力をいただきました。太宰教授は「キッズ・ラボラトリーの交換対応では、同じ玩具を使い込む時期と急に興味が移る時期が交互に来る傾向が観察されています。この切り替わりのタイミングは、次の発達段階への移行と重なることが多く、玩具の入れ替えを検討するサインとして機能しやすいと考えられます。ただし個人差が大きく、同じ行動でも子どもによって意味が異なるため、サインの解釈は一つの目安として捉えることが大切です」と指摘しています。

先取りはどこまで?次段階の玩具を足すタイミング

先取りは1段階先までが目安です。2段階以上先の玩具は遊び方が分からず放置されやすく、今の段階の玩具と並行して少しだけ足す程度にとどめると、お子さまが自然に移行しやすくなります。

たとえば、音のまねが中心の段階で、ごっこ遊びセットを先に揃えても、役割を理解して遊ぶにはまだ早いことが多いです。一方、一語が安定してきた段階で、人形や食べ物セットを1点足すのは合いやすいです。

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先取りはどこまで?次段階の玩具を足すタイミング
今の段階 先取りしてよい(1段階先) 先取りは待ってよい(2段階以上先)
指差し中心 擬音・シンプルな音声玩具を1点 ごっこセット・役割遊び玩具
音のまね中心 人形・食べ物セットを1点 複数人数が前提のゲーム系
一語安定 電話玩具・簡単なごっこセット ルールのあるボードゲーム
やりとり中心 役割が増えるごっこセット・絵本劇 文字・数字の学習玩具(焦らなくて大丈夫)

先取りした玩具は「すぐ遊ばなくても置いておく」のが合いやすいです。目に入る場所に置いておくと、ある日突然遊び始めることがあります。焦って教えようとするより、お子さまが自分から手を伸ばすのを待つほうが、遊びが長続きしやすいです。

高い知育玩具より、空き箱や紙コップに夢中になる日もあります。先取りより「今の段階に合うもの」を丁寧に選ぶほうが、結果的に長く遊んでもらえることが多いです。

玩具選びと親子のやりとり、どちらが大切か

玩具だけで発語が促進されると断定することはできません。言葉の発達を支える土台のひとつは、親子のやりとりそのものにあります。玩具はそのやりとりを引き出しやすくするための道具です。

こども家庭庁「令和5年乳幼児身体発育調査」(2024年12月公表)では、1歳6〜7ヶ月で一語以上を話す割合は91.1%とされています。裏を返すと、この時期でも約9%のお子さまはまだ一語以上が出ていない状態です。発語の時期には個人差があり、1歳半頃まで一語が出ないお子さまも珍しくありません。

玩具を選ぶことより、お子さまが何かをしたときに「すぐ返す」習慣のほうが、言葉の土台になりやすいです。指差したら名前を返す、音を出したらまねる、物を持ってきたら「持ってきてくれたね」と言葉にする。この積み重ねが、玩具の効果を引き出す前提になります。

玩具と親の関わり、それぞれの役割

  • 玩具の役割:言葉を使いたくなる場面・動機を作る
  • 親の役割:お子さまの行動に言葉を返す・やりとりを続ける
  • どちらが欠けても、言葉の土台は作りにくい

「いい玩具を買えば言葉が増える」という期待は、少し重荷になることがあります。玩具はあくまで「一緒に遊ぶ道具」として気楽に使うくらいが、長く続けやすいです。

段階ごとに玩具を入れ替えることが必要になると、「また買い直し?」と感じることもあるかもしれません。キッズ・ラボラトリーのおもちゃサブスクは、発達の節目に合わせて玩具を入れ替えられる仕組みのため、こうした選び直しのニーズに合いやすいです。最新の料金・コース内容・条件は公式サイトでご確認ください。

言葉が出始めた時期のおもちゃでよくある質問

Q1. 指差しが出ていないと、絵本やカードは早すぎますか?

指差しが出ていなくても、絵本やカードを使い始めて大丈夫です。指差しは「見たものに名前がある」という気づきの後から出てくることが多く、絵本を一緒に読む経験がその気づきにつながりやすいです。親が「これはワンワンだよ」と指差しながら声に出すことで、お子さまが指差しを学ぶきっかけにもなります。

Q2. 音声玩具は言葉の発達に効果がありますか?

音声玩具は、言葉に触れる機会を増やす道具のひとつになりやすいです。ただし、玩具が一方的に音を出すだけでは効果が限られます。お子さまが音を出したときに親がすぐ返す、一緒にまねる、という往復があってはじめて、言葉の土台のひとつになりやすいです。玩具だけで発語が促進されると断定することはできません。

Q3. 一語が出ているのに、まだ絵本やカードで遊んでいます。次に何を足せばいいですか?

一語が安定してきたなら、人形や食べ物セットなど動作を引き出しやすい玩具を1点足すのが合いやすいです。絵本やカードは引き続き使えますが、「食べる」「ねんね」「あっち」など動作語が出やすい場面を作るために、見立て遊びの玩具を並行して置いてみてください。急に切り替えなくても、今の玩具と並行して少しずつ足すほうが移行しやすいです。

Q4. 玩具を買っても遊ばないことが続いています。どう判断すればいいですか?

買った直後に遊ばなくても、数週間後に手を伸ばすことがあります。ただ、2〜3週間まったく触れない状態が続くなら、今の段階より少し先の玩具だった可能性があります。遊ばない玩具を無理に使わせようとせず、今よく遊んでいるものを観察して「今の段階」を確認し直すと、次の選択がしやすくなります。購入より先に試せる選択肢(レンタル・サブスク)を使うと、合わなかったときの負担が減ります。

Q5. 言葉の遅れが心配です。おもちゃで対応できますか?

言葉の遅れや発達の心配は、本記事の範囲外です。おもちゃは言葉に触れる機会を増やす道具のひとつですが、発達の遅れへの対応は専門家の判断が必要です。気になることがあれば、かかりつけ医や地域の発達相談窓口(保健センター・子育て支援センターなど)にご相談ください。

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石渡 恵美(幼稚園教諭)
石渡 恵美(いしわた えみ)/幼稚園教諭。 2013年 玉川大学 教育学部 教育学科卒業、幼稚園教諭1種免許取得。 卒業後、学校法人 新井学園 川崎若葉幼稚園(神奈川)、学校法人 中田学園 宮崎二葉幼稚園(宮崎)にて、合計約5年間 幼稚園教諭として勤務。保育現場での経験も持つ。 日常的に童謡や手遊び歌を通じて子どもと関わる中で培った、遊び・音楽・言語を介した発達支援の知見を活かし、キッズ・ラボラトリーでは乳幼児の発達段階・遊びのねらい・親子のコミュニケーションに関する記事を監修する。現在は2児の母。