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出産準備は、広義には出産や新生児の迎え入れる心構えまでをも含む、夫婦の大切な時間です。
しかし、妻は実際に妊娠しているので当事者として向き合いやすいものの、夫はそれができず、夫婦間で問題を引き起こすことも少なくありません。
そこで今回は、夫がすべき出産準備や、妊娠中のプレママが抱える夫婦関係の悩みを解決する方法についてご紹介します。
妊娠中によくある夫の問題行動
先にこの記事の結論ですが、出産準備について、「夫がすべきもの」というのはありません。夫婦間でじょうずに役割分担をして進めると効率よく進めることができます。
しかし、それを理解していないことで、結果的に妻側にしわ寄せがいくパターンは少なくありません。
「妊娠中の夫婦間に関しての意識調査」によると、妊娠中の悩み事として、妻の約半数が「パートナーに関して」と回答しています。
出産間近になっても当事者意識のない夫に対して、不満を抱く方は多いようです。
(参考:パパになる“覚悟”できてますか? 妻の71%が妊娠中の悩みを誰かに相談する一方で、夫の54%が「誰にも相談しない」という結果に|医療法人 葵鐘会のプレスリリース )
妻が妊娠中に夫がとりがちな問題行動として、ここでは以下の4つをご紹介します。
- 出産準備に無関心・妻任せにする
- 自分の趣味を優先する
- 気遣いのない言葉をかける
- 臨月に入っても帰宅が遅い
妊娠中は心身ともに変化が大きく、我慢すること、したくてもできないことが多い妻に比べて、何も変わらない夫。夫の何気ない言動が妻のストレスとなり、夫婦関係をぎくしゃくさせることも少なくありません。
出産準備に無関心・妻任せにする
夫が出産準備に無関心だったり妻任せにしたりすることは、妻にとって大きな負担になります。
ベビーグッズをそろえたり赤ちゃんを迎える部屋の環境づくりをしたりなど、ひとつひとつの出産準備は想像以上に大変です。2人で一緒にしたいと思っているのに、旦那さんに興味を示してもらえないと悲しくなりますよね。
「何でもいいよ」「わからないから任せるよ」などの発言も、当事者意識が感じられず、夫への不満がふくらむ原因になります。
自分の趣味を優先する
夫が出産準備より自分の趣味を優先することも、妻が不満を感じることの1つです。
休日に妊婦を置いて外出、あるいは家でゲームやスマートフォン三昧では、嫌気がさしますよね。
休日は夫婦で過ごせる貴重な時間です。にもかかわらず、夫が趣味を優先していると、「出産後も同じ状態が続くのでは……」と、不安になることもあるでしょう。
気遣いのない言葉をかける
気遣いのない言葉も問題です。
「家で休めていいな」「太ったんじゃない?」などの何気ない一言が、一生忘れられない傷になることもあります。
妊娠中はホルモンバランスの変化や出産への不安から、精神的に不安定になりがちです。妊娠前は何とも思わなかったことにも敏感になっているので、旦那さんは妻が弱っていることを認識して言葉を発する必要があります。
臨月に入っても帰宅が遅い
妻が臨月なのに夜遊びなどで帰宅が遅くなることも問題です。
妊娠中は何が起こるかわかりません。夜中に陣痛がくる可能性もあるのに帰宅が遅いと、とても心細いでしょう。
出産準備をしない夫はどうやって動かす?
出産に対して他人事な夫の姿を見るたび「なぜ協力的でないのだろう」と、悲しみと怒りが湧いてきますよね。しかし、出産準備をしない夫も、アプローチ次第で積極的になる可能性があります。
夫婦でプレママ・プレパパセミナーに参加する
夫に父親になるイメージを持ってもらう方法としては、夫婦そろってのプレママ・プレパパセミナーへの参加がおすすめです。
セミナーでは、男性もおなかに赤ちゃんがいるような体験ができるほか、赤ちゃんの人形を使った沐浴トレーニングなどもします。助産師や保健師から、妊娠中の妻のサポートについても話があるでしょう。
開催しているのは、自治体や病院、ベビー用品店などです。土日やオンラインでの実施も増えているので、ぜひチェックしてくださいね。
妊娠・出産に関する漫画や雑誌を読んでもらう
夫の関心を促すために、妊娠や出産に関する漫画や雑誌を読んでもらうのも1つの方法です。
出産をしない男性が、妻の話だけで妊娠や出産に当事者意識を持つことは難しいこともあります。漫画や雑誌なら育児本よりも手に取りやすく、内容も充実しているので、意識を変えるきっかけにしやすいです。
例えば、マンガでわかるシリーズ(『マンガでわかる!妊娠・出産はじめてBOOK』、アベナオミ、KADOKAWA)なら、出産から保活までの流れを感覚的に理解できるので役に立ちます。
どれがいいかわからない、という方は、王道のたまごクラブ(『初めてのたまごクラブ』、Benesse)などでも最初の一歩としては十分でしょう。
【参考】そもそも、妻の妊娠中に夫が考えていること
妻の妊娠中、多くの夫は次のようなことを考えています。
- 妻の体調や機嫌
- 自分が父親になることについて
- 金銭面への漠然とした不安
多くの男性は、妻の体が変化していくことに戸惑ったり、(自分は体に変化が起きないことなどから)親になる実感が持てていなかったりして、妊娠をどこか他人事のように捉えています。
そのため、妻が必要としている行動にたどりつけません。
妻としては、「実際にお腹に子を宿しているのだから、今、母子のことを最優先にした行動をしてほしい」「手続きのこと、出産や育児の環境を整えることなど現実的なことも積極的に考えてほしい」などと思っていても、夫は妻の様子を伺ったり漠然とした未来のことを考えていたりするので、それが不満に繋がっているのかもしれません。
妊娠中に何もしない旦那へのストレスは解消できる?
妊娠中はホルモンバランスの関係でも、情緒不安定になりがちで、ストレスはどんどん溜まっていきます。
我慢を続けると産後うつや離婚にもつながりかねないので、自分に合ったストレス発散方法をみつけることも大切です。
そこで、先輩ママたちが夫へのストレスを乗り越えた方法を、SNSから2つ紹介します。
こちらの方は、妊娠中や育児中にイライラしてしまうことを、事前にパートナーへ宣言しています。どうしてほしいかも伝えておくと、対処しやすいですね。
こちらの方は、夫への不満を旦那さんの女友達や上司などに相談し、話してもらったようです。第三者から指摘されると、反省につながりやすいかもしれませんね。
【旦那に読ませたい】夫の出産準備に関するよくある質問
ここでは、夫の出産準備に関して「よくある質問」の形式で回答していきます。
男性のほうが向いている出産準備はある?
ベビーベッドの組み立てや家具の移動など、力仕事は旦那さんのほうが向いている出産準備の1つです。
おなかが大きくなるにつれて、前かがみの姿勢や重たいものを持つことがつらく、体にも負担になっていきますよね。母体の安全のためにも無理せず、旦那さんにお願いしましょう。
夫が出産に立ち会う場合、持ち物は?
立ち合い出産をする場合、旦那さんが持って行くとよいものをリストアップしました。
- 入院準備セット
- ストロー付きの飲み物
- タオル
- スマートフォンの充電器
出産のときにしてほしいこと、しないでほしいことを、事前に夫婦で話し合っておくのもよいですね。
夫が会社員や公務員の場合、すべき出産手続きは?
産後の手続きのうち、会社員や公務員の夫がすべきことを紹介します。
市町村の役所で行う手続き
出生届の提出 | ・産後14日以内 ・里帰り先の役所でも可能 |
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児童手当の申請 | ・産後15日以内 ・住んでいる地域の役所に申請する ・公務員は勤務先に直接申請 |
子どもの医療費助成制度の申請 | ・子どもが健康保険に加入してから手続き可能 ・住んでいる地域の役所に申請する |
勤務先や加入中の健康保険組合で行う手続き
健康保険(社会保険)の加入申請 | ・加入中の健康保険(社会保険)組合に申請 ・出産後、名前が決まった時点ですぐに申請する |
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高額療養費制度の利用申請 | ・加入中の健康保険(社会保険)組合に申請 ・帝王切開や吸引分娩など、高額な費用のかかる出産になった場合に利用できる |
出産育児一時金の申請 | ・加入中の健康保険(社会保険)組合に申請(共働きでそれぞれに加入している場合は、出産した本人にのみ支給される) ・退院時に出産費用から差し引かれる「直接支払い制度」を利用するのが一般的なので、出産予定日の3~4ヶ月前に申請する |
産後は、体調が回復する間もなく赤ちゃんのお世話が始まるため、外出する余裕はありません。出産関係の手続きは旦那さんが担い、ママができる限り休息の時間を確保できるとよいですね。
手続きについては、出産前に夫婦でチェックしておくと安心ですよ。
出産準備は夫婦で協力すれば余裕も出てくる
夫婦で協力して出産準備をすれば、スケジュールだけでなく気持ちにも余裕が生まれます。2人で話し合い、気持ちをひとつにして出産準備を進めていってくださいね。
出産すると、今よりさらに慌ただしくなるので、産後すぐに必要な新生児用品やベビーベッドなどは、早めに準備しておきましょう。
赤ちゃんが遊ぶおもちゃも、その1つです。ただ、赤ちゃんは成長がとても早いので、「せっかくおもちゃを買っても遊ぶ期間が短くてもったいない……」と感じる方が多いもの。
そこで活用したいのが、おもちゃのサブスクです。おもちゃのサブスクなら、子どもの成長と発達に合ったおもちゃを与えることができます。遊ばなくなったら返品できるので、無駄もありません。
おもちゃのサブスクを展開するキッズ・ラボラトリーでは、出産前から利用予約ができるオトクなキャンペーンもあります。ぜひ、ご夫婦で検討してみてくださいね。