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歩くようになり、活動範囲が広がる1歳児。
この時期はまだまだ室内で過ごすことも多いですよね。
子どもは毎日のように遊ぶので、遊びのレパートリーが少なく、毎回同じ遊びをさせてしまっている……というママさんやパパさんも多いはず。
この記事では、1歳児の室内遊びのねらいや今すぐ実践できる遊びをご紹介します。
雨の日や真夏・真冬で外に出られないときにぴったりなものばかりなので、ぜひご自宅で試してみてくださいね。
1歳児に室内遊びをさせるねらいって?
動きが活発になり、周りの物事に興味関心が出る1歳児の室内遊びには、しっかりとねらいや目的があります。
1歳児の室内遊びのねらいは、以下の5つです。
- 遊びのルールを覚える
- コミュニケーションの取り方を学ぶ
- 身体の動かし方を知る
- 言葉を吸収する
- 手先の細かい動きを身に付ける
それぞれ詳しく説明していきますね。
遊びのルールを覚える
子どもは遊びを通して、順番を待つことや交代するなどのルールを覚えます。
はじめは納得できずに怒ったり、不機嫌になることもありますが、遊びを繰り返すことで徐々にルールというものを理解していきます。
コミュニケーションの取り方を学ぶ
大人や友達と関わるなかで、コミュニケーション力を身に付け、人と関わることの楽しさを学びます。
自分の興味のあることに夢中になる1人遊びを経て、大人とのコミュニケーションを楽しみ、やがて大人を介して友達との関わりも増えていきます。
これは心の発育にもつながり、次第に感情表現が豊かになっていくのです。
身体の動かし方を知る
室内遊びを通して、身の回りのことに興味関心を持ち、好奇心旺盛になります。気持ちのままに動き回ることを楽しむ姿が見られるようになる頃です。
室内にいても子どもにとっては刺激がいっぱい。目をキラキラさせて動き回り楽しみます。
言葉を吸収する
個人差はありますが、1歳頃は「あー」「うー」などの喃語や発声から「パパ」「ママ」などの言葉へと変化していく時期です。
言葉が出ない子でも、大人の声掛けにはしっかりと耳を傾けており、頭の中で言葉が蓄積されています。
大人が代弁してあげることで、子どもの気持ちにしっかり寄り添うことができ、子どもにも伝わります。積極的に話しかけていきましょう。
手先の細かい動きを身に付ける
ハイハイやつかまり立ちの時期が完了し、歩けるようになると同時に手が使えるようになります。
そのため、遊びの幅はぐっと広がり、手先の動かし方を積極的に覚えていきます。
コップをつかんだり、フタを空けて物を出し入れしたりなど、日常で手先を上手に使える場面も増えてきます。
1歳児は室内で遊ぶことが多く、なんとなく「外に連れ出さないといけないかな?」と感じてしまいがちですが、実は室内遊びにも、子どもの成長や発達を促すねらいがあり、とても重要であることが分かりますね。
1歳児の室内遊びの特徴
1歳児の室内遊びには、この時期の成長や発達段階に合った特徴があります。
代表的な1歳児向けの室内遊びは以下の3つ。
- 机上遊び
- 運動遊び
- リズム遊び(リトミック)
それぞれの特徴とともに見ていきましょう。
机上遊び
1歳はまだまだ自分の興味のあることに集中し、1人の世界を楽しむ時期。
自分のやりたいことに熱中して、じっくり取り組める机上遊びがぴったりです。
1歳前半頃は、手のひら全体で物を「握る」動作が中心です。1歳後半から2歳にかけて、親指を独立させて人差し指を使ってものを「つまむ」動作へと変わっていきます。
運動遊び
自由に1人で歩き回れる楽しさを感じられるようになる1歳児にとって、運動遊びはまさに最適な遊び。
単純に追いかけっこをするだけでも喜んでくれますよね。
歩くことに慣れてくると、段差をのぼる・おりる・くぐる・ジャンプするなどの動きを経験して、子ども自身が身体の動きや姿勢を身に付けていきます。
リズム遊び(リトミック)
言葉でうまく表現できないこの時期のリズム遊びは、自分の感情を表現する手段の1つでもあります。
1歳児の特徴でもある「模倣」によって、子どもは目の前の大人の動きを真似しようとします。
音楽やピアノに合わせて、身体全体で自由に表現したり、さまざまな動きを習得したり、言葉を発するきっかけにもなっています。
1歳児の室内遊びには、手作りおもちゃもおすすめ。
身近なものや家にあるもので簡単に作れるので、おもちゃを買う手間やコストのカットにもつながります。
1歳児向けの手作りおもちゃとしておすすめなのが、「無限ティッシュ」。この時期は、繰り返しの動作を好む傾向があるため、「引っ張って出す」ことを繰り返すこの遊びは喜んでくれるはずです。
【用意するもの】
- 使い終わったティッシュボックス又はティッシュケース
- ティッシュの代わりになるもの(キッチンダスターやバンダナ、使わなくなったガーゼハンカチなど)
【作り方】
- ティッシュの代わりになるものを本物のティッシュのように、1枚ずつ互い違いに重ねる
- 全て重ね終わったら、まとめてティッシュボックス又はティッシュケースにいれる
- 一番上をティッシュの取り出し口から出す
手作りおもちゃには、以下のようなメリットがあります。
- 身近にあるもので簡単に作ることができる
- 牛乳パックやトイレットペーパーの芯、ペットボトルなど身近にあるもので作れます。
- オリジナルなものを作ることができる
- 子どもの発達具合に合わせたおもちゃを作れます。好きな動物やキャラクターをつけるなどのアレンジも可能。
- 市販のおもちゃよりもコストがかからない
- 市販のおもちゃに比べて、材料のコストがぐっと抑えられます。
- 壊れてしまっても、作り直しができる
- 手作りおもちゃであれば同じものをまた作り直すことができます。コストがかかっていないので、壊れてしまっても気持ち的なダメージが少なく済みます。
- 材料の安全性が確認できる
- 自分で作ったおもちゃであれば、どんな材料で作られているのか把握済み。安心して、子どもに提供することができます。
このように手作りおもちゃは、子どもにとっても親にとっても良いことばかり。
ぜひ、世界に1つだけのオリジナルおもちゃを作って楽しんでみてくださいね。
準備なし!すぐにできる1歳児の室内遊び
家で過ごしていると、何もしないままあっという間に1日が終わってしまうことも多いですよね。
ここでは、子どもと何か楽しみたいなと感じたときに、準備なしで楽しめる室内遊びをご紹介します。
すぐに実践できるものばかりなので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
かくれんぼ
【準備の流れ】
特になし(かくれんぼするために動き回れるスペースを確保しておく)
【遊び方】
- 隠れる人と見つける人に分かれる
- ゆっくり1〜10を数える間に、室内を移動して隠れる
- 「もういいかーい」「もういいよー」の合図で、探し始める
- 見つけたら近寄って「みーつけた!」
子どもの頃に実際にかくれんぼをして遊んだことがあるという方も多いでしょう。
お子さんがまだ言葉を話せなくても、積極的に言葉のやり取りをして楽しんでみてくださいね。「探す人は常に大人にする」など、子どもの発達に合わせてかくれんぼのルールを少しアレンジしてみるのも良いですよ。
【期待できる効果】
考える力を育みながら、忍耐力を養う
マネっこゲーム
【準備の流れ】
特になし(広いスペースを確保しておく)
【遊び方】
- 子どもと一緒に動物や生き物になりきる
- 「わんわん」などの鳴き声も取り入れてみる
- 身近なものも取り入れてみる
マネする動物は分かりやすいものを選ぶようにしましょう。絵本などがあれば、描かれている生き物を順番にマネしていくというやり方もできますよ。
【期待できる効果】
意欲を引き出しながら、言葉のやりとりを楽しむ
あたま・かた・ひざ・ぽん
【準備の流れ】
特になし(適度なスペースを確保する)
【遊び方】
「あたま・かた・ひざ・ぽん」の歌にあわせて、身体の名称を順番に口に出しながら、該当する部分を触る
あたま・かた・ひざ・ぽんはリズムに合わせて身体を動かす遊びです。身体のほかにも、身の回りにある物を歌に盛り込み、触るのも遊びの幅を広げるのに効果的です。
自身で口に出しながら、自身の身体に手を当てるだけでもよいですが、親が子どもの身体の名称を言い、それを聞いて子どもが身体を動かすというアレンジも楽しいですよ。
遊ぶ際は、子どもが口に入れないように、近くで見守りましょう。
【期待できる効果】
身体の名称を覚え、場所を理解する力を育む
新聞紙を使った1歳児の室内遊び
新聞紙は簡単に準備できるうえ、大きなサイズで薄い紙質のため、1歳児でも扱いやすいのが特徴。
なかには、新聞紙に興味を示すまで時間がかかる子もいます。まずは大人が新聞紙で遊んで楽しむ姿を見せ、子どもの「やってみたい」という意欲を引き出してあげましょう。
ここからは、新聞紙を使った1歳児の室内遊びを3つご紹介します。
新聞ビリビリ雨降らし
【用意するもの】
新聞紙
【準備の流れ】
広いスペースを確保する
【遊び方】
- 新聞紙を開いて1枚ずつ見せながら破る
- ゆっくり破ったり、素早く破るなど変化をつけて楽しむ
- ビリビリになった新聞紙を持って手を上げ、高いところから雨のように降らす
新聞紙の向きに合わせて、縦に破るときれいに下まで破れますよ。
【期待できる効果】
新聞紙の独特な音や感触を五感で楽しむ
新聞ぺったん
【用意するもの】
新聞紙、ガムテープ
【準備の流れ】
ガムテープを壁から反対側の壁まで1本の線のように引っ張り、固定する(子どもの顔の高さくらいで、少したるませる)
【遊び方】
- 新聞紙を好きなように破り、ガムテープに好きなように貼っていく
- 大きさや形がバラバラなほど、楽しくなります
ガムテープが、子どもの顔や首周りに巻きつかないように気をつけて遊びましょう。
【期待できる効果】
手先や指先の感覚を育みながら、集中力を身に付ける
玉入れ
【用意するもの】
- 新聞紙
- バケツやダンボール箱など
【準備の流れ】
新聞紙を丸めて、あらかじめ玉を作っておく(玉を作る工程から子どもと楽しんでも良い)
【遊び方】
新聞紙玉をバケツやダンボール箱へ入れていく
バケツやダンボールなどの位置は、床に置いたり、机の上に上げたりなど、少しずつ変化をつけるとより楽しめます。
【期待できる効果】
新聞紙の形の変化を楽しみ、想像力を養う
1歳頃は、まだまだ物を口に入れる時期でもあるので、新聞紙の誤飲に気をつけましょう。
また、新聞ぺったんや玉入れなどで遊ぶ際は、安全に配慮するためにも、広いスペースを確保してから始めてくださいね。
新聞紙は印字のインクによって、手が黒くなることがあります。新聞紙遊びが終わったら、しっかりと手を洗いましょう。
形を自在に変化させられる新聞紙遊びは、楽しみ方もさまざま。
自由に触って思いっきり楽しんでくださいね。
保育園でも導入している1歳児の室内遊び・ゲーム
保育園では、1歳児の発達や特徴に合わせて、室内でできるさまざまな遊びやゲームを取り入れています。
遊びの内容によっては家でも実践できるものもあります。どんなものがあるのか見ていきましょう。
風船遊び
【用意するもの】
- カラフルな風船
- ビニールひも
- ペン
【準備の流れ】
- 広いスペースを確保する
- 膨らませた風船にビニールひもを貼り付ける
- ひもの端を天井や高い位置に貼り付け、風船を吊るす
【遊び方】
- 浮かんだ風船にタッチする
- 慣れてきたらカラフルな風船を複数セットし、指定した色の風船をタッチする
遊びのアレンジとして、風船に食べものや動物の絵を書いて、口に出した絵の書いてある風船を子どもにタッチさせるというやり方もおすすめですよ。
【期待できる効果】
- タッチすることで風船の感触と力の加減を覚える
- 物の名前や色の違いを知る
マット運動
【用意するもの】
ベビーマットや敷き布団など
【準備の流れ】
広いスペースを確保する
【遊び方】
- マットの上でのびのびと自由に身体を動かす
- 身体を伸ばして転がったりハイハイしたりなど、大人がさまざまな動きを見せて一緒に楽しむ
【期待できる効果】
さまざまな身体の使い方を学び、筋力をつける
プールスティック積み木
【用意するもの】
プールスティック(主にプールで使用する、水に浮く発泡ポリエチレンの細長い棒状のもの)
【準備の流れ】
プールスティックを輪切りにしておく
【遊び方】
- プールスティックの輪切りを床に散らす
- 1つずつ手にとり、積み木のように積み重ねていく
【期待できる効果】
- 慎重な動作が求められるため、集中力を育む
- 手先の発達を促す
1歳児の室内遊びでは専用のおもちゃを活用するのもおすすめ
自宅での室内遊びは、子どもの発達を促すことはもちろん、親子両者にとっても嬉しくて楽しい時間になるでしょう。
しかし、親にとって1日中子どもと一緒に遊ぶのは、なかなか難しいこと。
最近では、子どもの発達をサポートする「知育玩具」も注目されています。
わが子の発達に合うおもちゃを見つけられるか不安という方や、さまざまなおもちゃを試してみたい方には、おもちゃのサブスクがおすすめ。
成長に合わせておもちゃを変化させられ、子ども自身も飽きることなく楽しめますよ。また、購入や処分の手間も省けるので、家の中がおもちゃで溢れる心配もありません。
おもちゃ選びや家での遊び方に悩んだら、ぜひおもちゃのサブスクを活用してみてくださいね。