赤ちゃんにテレビ・スマホはいつから?月齢別の考え方と見せてしまった後の見直し方
家事の途中でテレビをつけたまま、スマホで動画を見せてしまった。そんな日の夜、「これでよかったのかな」と気になる方は少なくありません。
一度見せてしまったことで、直ちに何かが確定するわけではありません。大切なのは「見せた・見せていない」の二択ではなく、いつ・どれくらい・どんな場面で見せているかという条件です。
この記事では、月齢ごとの考え方と、今日から変えられる場面の選び方を示します。「見せてしまった後」の立て直し方も独立して取り上げているので、気になる節から読んでいただけます。
- 始める時期を判断する目安
- テレビ・スマホ動画・つけっぱなしを別条件で判断する方法
- 家庭で失敗しやすい使い方と避け方
- 見せてしまった後に今日から変えられる具体的な行動
▼ 気になるところから読む
月齢別・テレビとスマホ動画の考え方(0歳〜2歳以降)
WHO・日本小児科学会の公式情報では、2歳未満のスクリーンタイムは原則避けることが推奨されています。一度見せてしまったことで直ちに害が確定するわけではなく、食事中・就寝前・つけっぱなしの3場面を外すことが現実的な第一歩です。月齢によって「なぜ避けたほうがよいか」の理由が変わるため、自分のお子さまの月齢で確認してみてください。
迷ったときは、まず下の表で月齢と場面を照らし合わせてみてください。
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商品画像・情報は アマゾンアソシエイツ を参照しています。
表を見て「うちは7〜12ヶ月で、食事中につけていた」と気づいた場合、まずその1場面を外すことが最初の一手です。全部を一度に変えなくて大丈夫です。
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0〜6ヶ月はなぜ避けたほうがよいのか
生後6ヶ月未満の赤ちゃんは、画面の内容を意味として理解できず、音と光の刺激として受け取ります。この時期の背景視聴(つけっぱなし)は、親子のやり取りを減らす可能性が研究で示されており、できるだけ避けたほうが安心です。
「見せていないつもりでも、テレビがついていた」という状況が、この月齢では最も起きやすいパターンです。
生まれてすぐの赤ちゃんは、まだ目が十分に見えていない状態から始まります。視覚よりも、声・音・肌の感触・抱っこのリズムが主な刺激です。「音が鳴るラトル」「布の感触が違うおもちゃ」「顔を近づけて声をかける」といった関わりが、この時期の赤ちゃんにとって豊かな刺激になるとされています。
テレビやスマホの画面は、この月齢の赤ちゃんにとって「見ている」というより「光と音が来ている」状態に近いと考えると、避けやすくなります。
7〜12ヶ月から見せる場合に気をつけること
7ヶ月以降になると画面への興味が出てきますが、一人で見せるより保護者が隣で声をかけながら短く見るほうが、言語刺激として機能しやすいとされています。画面の中の言葉は、一方向に流れるだけでは赤ちゃんの言語発達の土台のひとつになりにくく、保護者が「ワンワンいたね」「赤いね」と声をかけることで、やり取りが生まれます。
日本小児科学会は、この月齢でもスクリーンタイムを原則避けることを推奨しています(ビデオ通話は例外)。ただし、「一度も見せてはいけない」という意味ではなく、場面・時間・関わり方の3点で条件を整えることが現実的な対応です。
この時期に特に避けたい場面は、食事中・就寝前1時間・一人での長時間視聴の3つです。逆に言えば、この3場面を外せば、条件は大きく変わります。
手が離せない場面の代替として、型はめや音が鳴るおもちゃ、絵本の読み聞かせが選ばれることが多いです。キッズ・ラボラトリーへの申込動機として「子どもの発達が気になる」という声が寄せられることがあり、テレビやスマホの代わりになる遊びを探している時期と重なる傾向があります。
1〜2歳で変わること、変わらないこと
1歳を過ぎると、画面の内容をある程度認識できるようになります。ただし、WHO・日本小児科学会の推奨は1〜2歳でも「原則避ける」のままです(ビデオ通話は例外)。「1歳になったから少し見せてよい」という区切りではなく、場面・時間・関わり方の条件は引き続き同じと考えてください。
変わることがあるとすれば、お子さまが画面に強く反応するようになり、「見たい」という意思を示すようになる点です。ここで「見せてしまった」という罪悪感が生まれやすくなります。
1〜2歳の時期は、積み木・型はめ・ごっこ遊び・絵本など、手を動かしながら考える遊びが発達によく合う時期でもあります。テレビやスマホを「禁止する」より、「別の遊びが楽しい時間を増やす」という方向で考えると、自然と画面から離れる時間が生まれやすくなります。
2歳以降、内容と時間をどう考えるか
2歳以降は、内容を選んで1日1時間以内を目安にすることが推奨されています(WHO・日本小児科学会)。「1時間以内」は一つの目安であり、就寝前・食事中を外すことと、保護者が一緒に見て話す時間を作ることが、時間の長さと同じくらい大切な条件です。
「NHKのEテレなら教育的だから長くてもよい」という考え方は、内容の質と時間の長さを混同しています。内容がよくても、長時間の一人視聴は親子のやり取りを減らす可能性があります。
2歳以降は、一緒に見ながら「これ何色?」「次どうなるかな?」と話しかけることで、画面が親子の会話のきっかけになります。一方向に流れるだけの視聴とは、条件が異なります。
テレビとスマホ動画で条件は違う?
テレビとスマホ動画は、画面サイズ・距離・操作のしやすさが異なるため、使われ方の条件が変わりやすいです。
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テレビは「つけっぱなし」が課題になりやすく、スマホ動画は「近距離・自動再生・終わりにくい」が課題になりやすいです。どちらが悪いという話ではなく、それぞれの条件を把握して対応が変わります。
スマホ動画を見せる場合は、自動再生をオフにして1本ごとに終わりを決めること、画面から30cm以上は離すことが現実的な対応です。
つけっぱなしと短く一緒に見るのは同じではない
つけっぱなしは意図的に見せているわけではなくても、親子の会話量を減らす背景刺激として働く可能性があります。短く一緒に見て終わりにする習慣のほうが、同じ時間でも条件が異なります。
「テレビをつけていても、子どもは見ていないから大丈夫」と思いやすいですが、背景視聴の研究では、画面を向いていない時間でも音の刺激が親子のやり取りに影響することが示されています。
一方、保護者が隣に座って「ワンワンいたね」「音楽が鳴ってるね」と声をかけながら短く見て終わりにする、という使い方は、一方向に流れるだけの視聴とは異なります。画面が親子の会話のきっかけになっているかどうかが、条件の分かれ目です。
食事中・就寝前・移動中、場面ごとの考え方
同じ「10分見せる」でも、食事中・就寝前・移動中では条件が大きく異なります。場面ごとに分けて考えると、どこから変えるかが決めやすくなります。
食事中はなぜ避けたほうがよいのか
食事中の視聴は、食べることへの集中を妨げる可能性があります。また、食事は親子が顔を合わせてやり取りをする時間でもあり、画面があることで会話が減りやすくなります。「食事中だけは消す」を最初のルールにすることが、変えやすく効果が出やすい一手です。
就寝前1時間は画面を消す
画面の光(ブルーライト)は、眠りに入るためのメラトニン分泌を妨げる可能性があります。就寝前1時間は画面を消すことが、睡眠の質を保つうえで安心です。特に0〜2歳の時期は睡眠が発達に深く関わるため、就寝前の画面は避けたほうがよい場面の筆頭です。
移動中・ぐずり対応はどう考えるか
移動中や外出先でのぐずり対応として、スマホ動画を使う場面は多くの家庭で起きています。この場面を「絶対にダメ」と言い切ることは現実的ではありません。
移動中に使う場合は、1本ごとに終わりを決める・自動再生をオフにする・できるだけ一緒に見て声をかけるの3点を意識するだけで、条件は変わります。「移動中だけは使う、家では食事中と就寝前を外す」という場面の使い分けが、現実的な対応です。
保護者のながらスマホも条件のひとつ
赤ちゃんの隣で保護者がスマホを見ている状態は、お子さまへの声かけや視線が減りやすくなります。「子どもには見せていない」場合でも、保護者のながらスマホは親子のやり取りに影響する条件のひとつです。これは責める話ではなく、「自分が画面を見ている時間も含めて考える」という視点として持っておくと、対応が変わりやすくなります。
見せてしまった後、今日から変えられること
一度見せてしまったことを後悔しなくて大丈夫です。今日から食事中と就寝前を外す、つけっぱなしをやめる、この2点だけでも環境は変わります。
「もう見せてしまったから手遅れ」という感覚は、育児の中でとても消耗します。ただ、スクリーンタイムの研究が示しているのは「累積的な条件」であり、一度見せたことが取り返しのつかない結果を生むという意味ではありません。
今日から変えられる行動を、具体的に示します。
- つけっぱなしをやめる:「食事が終わったら消す」「お昼寝の部屋ではつけない」など、消すタイミングを1つ決める
- 食事中と就寝前を外す:この2場面を外すだけで、1日の条件は大きく変わる
- 一緒に短く見て終わりにする:一人で見せるより、隣で声をかけながら短く見て終わりにする(具体的な時間の目安はWHO・日本小児科学会等の公的機関の情報をご確認ください)
- 別の遊びへ切り替える:画面を消した後に「次はこれで遊ぼう」と別の遊びを用意しておくと、切り替えがスムーズになる
- 自動再生をオフにする:スマホ・タブレットの動画アプリで自動再生を止めると、終わりにしやすくなる
全部を一度に変えなくて大丈夫です。まず1つ選んで、今日から始めてみてください。
距離・音量・画面サイズの目安
テレビから赤ちゃんまでの距離や音量・視聴時間の目安については、メーカーの取扱説明書や消費者庁・日本小児科学会などの公的機関の情報をご確認ください。就寝前の画面使用は避けることが安心です。
スマホ・タブレットの場合は、画面が小さい分だけ近距離になりやすいため、意識的に距離を保つことが大切です。具体的な距離の目安については、消費者庁・日本小児科学会などの公的機関の情報をご確認ください。
まず試してから決める方法もあります
音量の目安
テレビの音量は、保護者が隣で普通に話せる程度が目安です。「大きな音で刺激を与えたほうがよい」ということはなく、むしろ大きすぎる音は赤ちゃんにとって不快な刺激になることがあります。特に0〜6ヶ月の時期は、音への感受性が高いため、音量には気をつけてください。
画面サイズと距離の関係
画面が大きいほど、適切な視聴距離も長くなります。一般的な目安として、画面の高さの3倍以上の距離が推奨されています。適切な視聴距離の具体的な数値については、メーカーの取扱説明書や消費者庁・日本小児科学会などの公的機関の情報をご確認ください。
赤ちゃんがテレビに近づこうとする場合は、テレビの前にスペースを作らない・ベビーゲートを使うなどの工夫で、自然と距離を保ちやすくなります。
テレビ・スマホ以外で手が離せない場面をつなぐ方法
家事中・料理中・電話対応中など、手が離せない場面でお子さまをつなぐ方法として、テレビやスマホ以外の選択肢を持っておくと、使い分けがしやすくなります。
月齢によって合う遊びが変わるため、今のお子さまの月齢で試しやすいものを1〜2つ手元に置いておくことが現実的です。
0〜6ヶ月
ラトル・布おもちゃ・ベビージムが手が離せる場面のつなぎになりやすいです。音が鳴るもの・触感が違うものへの反応が出やすい時期です。ただし、この月齢は長時間一人で遊ぶことは難しいため、5〜10分のつなぎとして使うイメージです。
7〜12ヶ月
型はめ・積み重ねるおもちゃ・引っ張るおもちゃが、手を動かしながら集中しやすい時期です。「入れる・出す」「積む・崩す」を繰り返す遊びが、この月齢のお子さまによく合います。
1〜2歳
ごっこ遊びの道具・積み木・絵本が選ばれやすい時期です。「自分でやりたい」という気持ちが出てくる時期でもあるため、少し難しいと感じるおもちゃへの集中が出やすくなります。
「買ったのに遊ばない」という経験をした後に、月齢に合ったおもちゃを試してみたいと考える保護者もいます。購入前に試せる選択肢として、おもちゃのサブスクを使う家庭もあります。キッズ・ラボラトリーでは、お子さまの月齢や様子をもとにおもちゃコンシェルジュが選定し、合わなければ交換相談もできます(月額3,520円〜・往復送料込み。最新は公式サイトでご確認ください)。
親子で一緒に見ることの意味
一方向に流れるだけの視聴と、保護者が隣で声をかけながら見る視聴は、同じ時間でも条件が異なります。画面の中の言葉は、赤ちゃんに一方向に届くだけでは言語発達の土台のひとつになりにくく、保護者が「ワンワンいたね」「赤いね」と声をかけることで、やり取りが生まれます。
これは「一緒に見れば何時間でもよい」という意味ではありません。時間の長さと関わり方の両方が条件です。
一緒に見る場合のポイントとして、画面に出てきたものを指さして名前を言う・「次どうなるかな?」と問いかける・終わった後に「面白かったね」と話す、といった関わりが、一方向視聴との違いを作ります。
学術協力者からのコメント
このデータについて、消費者行動・サブスクリプション研究を専門とする福岡大学商学部の太宰潮教授に学術協力をいただきました。太宰教授は「乳幼児期のスクリーンタイムに関する研究では、視聴時間の長さだけでなく、保護者の関わり方や視聴場面が重要な条件として示されています。一度見せてしまったことへの罪悪感より、今日から変えられる場面(食事中・就寝前・つけっぱなし)に着目することが、保護者の行動変容につながりやすいと考えられます。個人差も大きいため、月齢別の推奨はあくまで目安として、お子さまの様子を見ながら判断することが現実的です」と指摘しています。
サブスクおもちゃとテレビ・スマホの使い分けを考える家庭向けの判断表
テレビ・スマホの使い方を見直したいと思ったとき、「代わりになる遊びが手元にない」という状況が続くと、結局また画面に頼りやすくなります。下の表で、今の状況に合う選択肢を確認してみてください。
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◎は特に相性がよい状況、○は検討しやすい状況、△は状況によって合いづらいケースです。
テレビ・スマホに関するよくある質問
遅くありません。一度見せてしまったことで、何かが取り返しのつかない状態になるわけではありません。今日から食事中と就寝前を外す、つけっぱなしをやめる、この2点を変えるだけで条件は大きく変わります。スクリーンタイムの研究が示しているのは「累積的な条件」であり、昨日の1回が今日の行動を決めるわけではありません。
2歳未満については、WHO・日本小児科学会ともに「原則避ける」という推奨であり、「◯分なら安全」という時間の目安は示されていません。2歳以降は1日1時間以内が目安とされています。時間の長さと同じくらい、食事中・就寝前を外すこと、一人で見せるより一緒に見て声をかけることが、条件として大切です。
内容の質と視聴時間の長さは別の条件です。内容がよくても、長時間の一人視聴は親子のやり取りを減らす可能性があります。Eテレを見る場合も、就寝前・食事中を外す、一緒に見て声をかける、という条件は同じです。内容を選ぶことは大切ですが、それだけで時間の長さをカバーできるわけではありません。
移動中の場面は、多くの家庭で現実的に起きることです。「絶対にダメ」と言い切ることは現実的ではありません。使う場合は、自動再生をオフにして1本ごとに終わりを決める、できるだけ一緒に見て声をかける、の2点を意識するだけで条件が変わります。「移動中だけは使う、家では食事中と就寝前を外す」という場面の使い分けが、現実的な対応です。
月齢に合ったおもちゃが手元にないと、結局また画面に頼りやすくなります。0〜6ヶ月ならラトルや布おもちゃ、7〜12ヶ月なら型はめや積み重ねるおもちゃ、1〜2歳なら積み木やごっこ遊びの道具が、手が離せる場面のつなぎになりやすいです。「買っても遊ばなかった」という経験がある場合は、購入前に試せるおもちゃのサブスクを使う選択肢もあります。
参考文献
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