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人気のストライダーを子どもに購入しようか悩み中の方に向けて、「ストライダーを買って後悔した」という意見や子どもの発達にプラスとなる点、また乗る際に気を付けたいことなどを解説していきます。
ネガティブな意見が多いのも事実ですが、使い方次第ではおすすめできる乗り物ですので、ぜひ参考にしてくださいね。
ストライダーについて簡単におさらい
いまや子どもの乗り物の定番となったストライダー。世界25ヶ国、300万人以上の子どもがストライダーを楽しんでいるのだそうで、「聞いたことがある」「乗っているところを見かけたことがある」という方も多いと思います。
その人気の秘密は一体どんなところにあるのでしょうか?まず、どんな乗り物なのかくわしくみてみましょう。
ストライダーはどんな乗り物?
ストライダーは、簡単にいうとペダルとブレーキがない自転車。子どもが脚で直接地面を蹴って動かし、脚で止める乗り物です。
発祥はアメリカで、2009年ごろ日本に上陸しました。
それまで日本では幼児の乗り物といえば三輪車が中心でしたが、軽くてスマートなストライダーは一気に日本中に広がりました。
もともとは、創業者が2歳の息子に補助輪付きの自転車を買ったところ、まったく乗れなかったため、改造したのがきっかけ。
そこから余計なものが削ぎ落され、2歳児でも扱える超軽量の乗り物となり誕生しました。
キックバイクや三輪車とは何が違うの?
よく聞くキックバイクやランニングバイク。これは、ストライダーを含めた幼児用のペダルがない、二輪遊具の一般名称として使われています。三輪車は、そもそもタイヤが3つあるので別物です。
「ストライダーと三輪車ならどちらを買ったらいいの?」という方も多いはず。2つの違いをくわしくみてみましょう。
ストライダー12インチ | 三輪車 | |
---|---|---|
対象年齢 | 1歳半~5歳 | 1~3歳(付属品などによる) |
重さ | ・スポーツ:3.0kg ・クラシック:3.0kg ・プロ:2.5kg |
2.5~8.0kgくらい(形・付属品などによる) |
動力 | ・地面を蹴って進む ・脚で止める |
・ペダルをこいで進む ・こがないと進まない |
公道での使用 | 禁止 | 歩道を乗って移動することができる(歩行者と同じ扱い) |
メリット | ・幼児が自分で扱える ・バランス感覚が養われる ・体幹が鍛えられる ・自由度が高い |
・安定感がある |
デメリット | ・不安定 ・スピードが出て危険 ・靴が傷みやすい ・スタンドがない |
・ペダルをこげないと進まない ・体幹トレーニングなどにはならない ・重さがある ・自由度が低い |
メリットデメリットそれぞれあり、遊ばせる環境や子どもの発達などによっても、どちらがいいのか変わってきます。
ストライダーで遊べるのはいつから?
一般的な12インチのストライダーの対象年齢は、1歳半~5歳とされています。
日本では販売当初、対象年齢が2歳とされてきましたが、9年間の販売検証を経て世界基準の1歳半〜と改められました。
ただ、まだ小さなうちは、同じ年齢でも筋力・体格の差が大きく、楽しめない子も。
はじめはサドルに座って蹴ることも難しいため、ストライダーにまたがり、立った状態でちょこちょこ歩いて進む、という様子も見られます。
慣れてくると、一気にじょうずになって楽しめるので、焦らずに様子を見守りましょう。
ストライダーにペダルを付けるのは何歳から?
自転車に乗る練習を始められるのは、一般的には5歳前後が目安といわれています。
そして、ペダルが付けられる仕様のストライダー14xは、対象年齢が3歳半〜7歳。
でもそれはあくまで目安とし、やはり子どもそれぞれの発達をみて始めましょう。
子どもはペダルを付けたことで、「ハンドルをまっすぐ握る」「バランスを保つ」に加えて、「自分の体の重さがかかるペダルをこぎ出す」動作をしなければなりません。
自分の体をじょうずにコントロールし、ブレーキをしっかり握ることができることも必要です。
そして、ペダルを付けることで、法律上自転車と同じ扱いになります。公道も走ることができるようになるということです。
しっかり自転車に乗ることの危険も理解し、ルールを守って乗れる年齢になってからが安心ですね。
ストライダーを買って後悔した人に多い理由は?
人気のストライダーですが、買って後悔したというコメントも意外に多くみられます。
決して安い買い物ではないので、買った後に後悔したくありませんよね。
買ったことを後悔したのはどんな点なのでしょうか?
危ない
ストライダーは小さな子どもでも乗りこなせますが、坂道などでスピードがつくと子どもでは自分で制御できなくなります。
また、いったんスピードにのってしまうと、大人が走っても追いつくことができないほどの速さになってしまう危険も。
子どもがストライダーに乗っているご家庭では、ヒヤリとした経験をお持ちの方もいるはず。誰にでも起こりうることなので、ママさんパパさんが気を付けてあげることが大切です。
4歳児の死亡事故も起きている
消費者庁の調査によると、2018年度のペダルなし二輪車での事故は21件。
ただ、これは全国のわずか24の病院から集計された情報に限られているので、実際の数値は不明です。
2018年には、4歳児がペダルなし二輪車でゆるい傾斜のついた公道を走行中、車にはねられ死亡した事故がありました。
またその翌年、同じく4歳児の乗ったペダルなし二輪車が坂道で止まることができずに崖から転落、4歳児は重傷。またそれを止めようとした男性も一緒に転落し、死亡するという痛ましい事故がありました。
気付いたら偏平足に!幼児期は十分に歩くことが必要
また、こんな後悔ポイントも。
子どもが早いうちからストライダーを乗りこなせるようになったので、どこに行くにも乗らせていたというおうち(※公道はストライダーは禁止されています)。気付いた時には子どもの足が偏平足だった、というのです。
床に立った時に足裏の内側にアーチ形の空間、「土踏まず」ができず、全体がペタッと床についてしまう偏平足。歩いても疲れやすく、姿勢や骨格にも影響が出てきます。
現代の子どもに増えているといわれていますがその原因として、
- 凹凸のある場所で遊ぶ機会が減った
- 徒歩での移動が減った
以上のようなことが主な原因だとみられていますが、歩くかわりにストライダーを使うなどの機会が増えたことも影響しているという意見もあります。
子どもの足の形成の基礎は6歳くらいまでに完成するのだそう。
まさにしっかり歩いて足の基礎をつくるべき時期は、ストライダーを大いに楽しめる年ごろと重なっていることになります。
そもそも乗ってくれなかった!というおうちも
当たり前のことですが、子どもは全員が全員ストライダーなどの乗り物が好き、というわけではありません。
なかには「せっかくかっこいいストライダーを買ったのに、子どもがぜんぜん乗ってくれない」というご家庭も見られます。
最初から誰でもすいすい乗れるわけではないので、とくに慣れるまでに時間がかかると子どもはあまり楽しく感じられないかもしません。
練習でうまく乗れないと嫌になってしまう子もいますよね。無理に乗らせようとせず、興味がわくまで少し時間を置くことも必要です。
ストライダーはいらない?メリットはないの?
では、ストライダーはやっぱりやめておいた方がいいのでしょうか?
これだけ多くの子どもたちに愛されているということは、きっといい面もあるはず。
ここからはストライダーのメリットをみていきましょう。
自転車への移行がラク
自転車で補助輪をはずして乗る練習は、多くの子どもにとっての試練。時間も根気もいる、親子にとってつらいトレーニングですよね。
でも、ストライダーを経験した子どもは、体全体でバランスを取る感覚をすでに獲得できています。そのため、自転車が乗りこなせるようになるまでの時間が短い傾向にあります。
地面を蹴って進む脚力もついているため、ある程度重いペダルも踏み込む力があり、こぎ出すことを覚えたら、あっという間に自転車を乗りこなせるようになります。
バランス感覚・体幹を鍛えられる
ストライダーは補助輪付き自転車や三輪車と違い、しっかり自分でバランスを取らないと倒れてしまいます。
そこで、子どもはストライダーをうまく操作するために、感覚的に身体を使うことを覚え、体重移動などバランスを取ることを覚えます。
その過程で自然と体の軸である体幹が鍛えられます。
体幹はふつうに生活するうえではもちろん、子どものその後の運動能力にとても影響する部分。
ストライダーは、楽しみながらとても小さなうちから運動神経に関わるトレーニングが自然とできるのです。
自分でできるという自立心が育つ
2歳から取り入れた、というおうちが圧倒的に多いストライダー。2歳といえば、自我が芽生えて何でも自分でやりたい年ごろですよね。
ストライダーはその自由な操作性も子どもの成長に一役買ってくれます。
大人の手を借りなくても自分で操作できるという達成感は、この年頃にはとても大切な体験です。
また、遠くまで自分の足で行くことができるという喜びは、その後の子どもの自立心にもつながります。
ストライダーで失敗、後悔しないためにできること
それでは、ストライダーを購入して失敗・後悔しないためにはどうしたらいいのでしょうか?
子どもの体に合ったサイズのものを選ぶ
ストライダーを楽しむ時期の子どもは身長・体重、それに体力の面で個人差があり、急にぐっと大きくなったり、体重が増えたりと体の変化も大きいもの。
ハンドルやサドルの高さをこまめに調節してあげることが大切です。
また、「せっかくだから、ランニングバイクとしても自転車としても使える方がいい」と考えるご家庭もあると思います。
しかし、ストライダーx14は12インチのタイプの倍の重さ、大きさも違います。
大人にとっては小さな差に思えても、子どもにとっては大きな違い。サイズの合わないストライダーを小さな子どもに使わせることは事故やケガにつながります。
子どもの体に合ったサイズを選ぶようにしましょう。
乗る際のルールを決める
ストライダーの軽さはうれしいメリットですが、その一方で、子どもが自分で持ち出して1人で乗ることができてしまう、という面ではとても危険です。
大人が見ているところで乗ることを約束しておきましょう。
また、ストライダーに乗ることで歩く機会が減り、健全な足の形成に関わる大切なタイミングを逃さないようにしたいですね。
ストライダーを使っていい時間などを、親子で話し合って決めておくことをおすすめします。
服装や装備にも気を付ける
特に乗りはじめのころはバランスが取れず、ストライダーごと倒れてしまいケガをすることもあります。
そんなときに大きなケガになってしまうと、子どもは乗るのが怖いと感じていやになってしまうことも。
あきらめずに練習するとその先に楽しいことが待っている、という成功体験のためにも、転んでも大丈夫なように親が対策を考えてあげるといいですね。
まず頭を守るヘルメットは必ず被らせましょう。ヘルメットのサイズもバランスを取るのに邪魔にならないように、きちんと合ったサイズを選ぶことをおすすめします。
長袖長ズボンにプロテクターもケガを防いで楽しく乗るための大切な準備です。
安全な場所で遊ばせる
ストライダーを楽しむために一番大切なことは、安全な場所で乗ること。子どもがストライダーに安全に乗るためにはどんな場所が適しているのでしょうか?
ストライダーはどこで乗るのがよい?
ストライダーは公道で乗ることが法律で禁じられています。公道というの歩道も含まれています。
また、公道以外でも駐車場などの車がひんぱんに通るような場所はとても危険です。
そして、最も注意すべきなのが傾斜のついた場所。どんなに緩やかな坂でも、あっという間にスピードがついてしまうため、子どもは自分では止めることができなくなってしまいます。ストライダーでの事故の多くは坂道で起きていることを頭に入れておきましょう。
また公園なら……と油断せず、まわりに小さな子どもがいないことなど、親がしっかりと判断することが大切ですね。
起伏の少ない、広い場所を選んで乗らせるようにしましょう。
知育玩具で遊ばせるのも子どもの成長に◎
子どもにとって、外で思い切り体を使って遊ぶことは、運動神経や自立心の発達を大いに促してくれます。
それと同時に、しっかり脳の発達を促すような手先を使った遊びもこのころの子どもにとっては必要なこと。
特に脳に刺激を与えるよう、考え抜かれた知育玩具を取り入れることは日々成長する子どもたちにはとても重要なことです。
ただ、子どもが興味を持つ知育玩具は年齢や発達の度合いによってどんどん変わっていきます。そのたびに買い足していくのは家計にもちょっと負担ですよね。
そんな悩みにぴったりなのが今話題のおもちゃのサブスク。
おもちゃのプロによって選ばれた知育玩具を定額でレンタルすることができ、定期交換もあるのでうれしい限り。
買うと高価な知育玩具も無駄なく取り入れられて、親子でうれしいシステムです。
ぜひおもちゃのサブスクを利用して、子どもの成長を脳と体の両面からサポートしてあげてくださいね!