目次
子どもの姿を見ていると、日々の成長に驚かされますよね。その成長とともに、子どもの遊びは変化していきます。
今回は「見立て遊び」について、どんなねらいがある遊びなのか、ごっこ遊びとはどう違うのかなど解説していきます。
また、年齢別のおすすめの見立て遊び例なども紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
見立て遊びとは
見立て遊びとは実際に目の前には存在しないものを、頭の中で別のものに見立てて、想像しながら行う遊びです。
例えば、ぬいぐるみを身近な人物に見立てて会話をしたり、ブロックや積み木を食べ物に見立ててままごとをしたり。手元にあるおもちゃなどをつかって、遊びにひと工夫を加えます。
見立て遊びができるのは、想像力が広がり、成長している証です。
これに似た遊びとして、「ごっこ遊び」や「模倣遊び」と呼ばれるものもあります。もう少しくわしく整理してみましょう。
見立て遊びとごっこ遊び・模倣遊び
見立て遊びが始まるのは1歳前後。その後、2歳から3歳までの間にごっこ遊びや模倣遊びへと変化していきます。
ちなみに、ごっこ遊びと模倣遊びは似ていますが、少しだけ違いがあります。
ごっこ遊びとは
ごっこ遊びとは、身近な人や物になりきってする遊びのこと。ごっこ遊びでは、子どもの創造次第でどんなものにでもなれます。
何かや誰かになりきって、独自のテーマをもとに遊んだり、テーマがなくとも何かになりきって会話したりします。
おままごと遊びが代表的なごっこ遊びですね。
模倣遊びとは
模倣遊びとは、家族やアニメの登場人物の真似をする遊びのこと。言葉遣いや動きを真似しながら遊ぶのが特徴です。
ごっこ遊びとの違いは、見たまま真似して遊ぶことが多い点です。
ごっこ遊びと模倣遊びの具体的な違い
お母さんごっこを例に挙げましょう。
ごっこ遊びの場合は、子どもが自分なりのお母さん像を想像し、そのイメージ通りに立ち振る舞います。
一方で模倣遊びは、模倣というだけあって自分のお母さんの喋り方や仕草を真似して遊びます。
細かな仕草まで真似ていることも多いため、「こんなに大人の姿をよく見ているんだ!」と驚かされることもありますよ。
見立て遊びのねらい・知育効果は?
見立て遊びはただ楽しいだけでなく、さまざまな能力の発達を促します。
ここからは見立て遊びのねらいや、知育効果について紹介します。主なねらいは以下の3つ。
- 想像力が鍛えられる
- コミュニケーション能力が育つ
- 言語の発達につながる
順番に説明していきますね。
想像力が鍛えられる
見立て遊びをするうえで必要となるのが、想像力。
いろいろな視点から物事を考えたり、他者がどんなことを考えているかを知るには想像力が必要です。
見立て遊びをすると「どんな動きをしようか」、「どんな言葉を使おうか」など、自然と考えることが増えるので想像力が鍛えられます。
また、見立て遊びをする際は、「この積み木はどんな形に見えるか」、「何に見立てて遊ぼうか」などとイメージするシーンも多いので、積極的に脳を使うことから、知育にも良いとされています。
コミュニケーション能力が育つ
見立て遊びは1人でもできますが、友だちと複数人で行うこともあります。
友だちと一緒に見立て遊びをするときには、相手の言葉に耳を傾けながら次の言葉を考えなければなりません。
「どのように伝えれば、相手に自分の気持ちが伝わるだろう」「相手はどのような行動を望んでいたのだろう」といったように、見立て遊びを繰り返していくうちに、スムーズにコミュニケーションをとる術を身に付けていきます。
見立て遊びをすることは、自然とコミュニケーション能力の発達を促すのです。
言語の発達につながる
見立て遊びをするためには、言語でのコミュニケーションが必要です。
何かの役になりきっている場合は、どのような言葉を選ぶかなども考えます。役によっては、普段は言わないような言葉を選んで発することもあるでしょう。
また、相手の発した言葉の意味を理解しようとしたり、真似をしたりしようとすることで語彙が増えていきます。
自分の気持ちや考えを言葉で伝えるのは、大人になっても大切なこと。早いうちから言語によるコミュニケーションをとることで、言語能力が一層発達していくでしょう。
見立て遊びはいつから?月齢・発達段階別に紹介
見立て遊びは1歳前後から始まります。月齢や発達段階によって遊び方の特徴が変わりますので、順に紹介していきますね。
1歳前後
1歳前後の見立て遊びは、大人の真似をすることから始まります。
お皿に積み木をのせて食べ物に見立てたり、ブロックを持って電話をかけるような素振りをしたり。見本として大人がやって見せると、自分の想像とは異なる使い方ができることを学びます。
1歳前後の見立て遊びは、大人の関わり方次第で、いろいろなバリエーションで遊ぶことができます。
2歳ごろ
1歳ごろは大人の真似をしながら見立て遊びをしますが、2歳ごろになると自ら想像力を膨らませて遊べるようになります。
人形にご飯を食べさせようとしたり、砂場で料理を作り、お友だちやママに渡したりします。
また、2歳をすぎると話せる言葉が増えてくるので、会話をしながら見立て遊びをする姿も頻繁に見られるようになります。
3歳ごろ
3歳ごろになると大人だけではなく、子ども同士の関わりが増えます。他者とのコミュニケーション能力が少しずつ発達してくる年齢です。
会話をしていても、一方的に話すのではなく、相手の話も聞こうとするようになります。
また、見立て遊びを通して、友だちと会話をしながら役になりきったり、役割分担を決めようとしたりするのも特徴的です。
見立て遊びにおすすめの手作りおもちゃ、素材は?
見立て遊びをするときには、手作りのおもちゃも便利です。
手作りおもちゃには以下の3つのメリットがあります。
- 誤飲防止で大きめサイズに作ったり、口に入れても安全な素材で作れる
- 万が一壊れても手直しができる
- 手に入れやすく、比較的安価な材料で作れる
また、手作りのおもちゃはママさんの愛情を感じたり、市販品では感じられない手作りならではの温かみを感じることもできますよ。
手作りおもちゃにおすすめの素材は「フェルト」です。
フェルトは手縫いでも作れますし、柔らかい素材なので投げたり、踏んでしまったりしても怪我の心配がありません。
フェルトを使用すれば、見立て遊びに使えるたくさんのおもちゃを作れます。
特に、ままごと用の食べ物や、お医者さんごっこの道具などが人気です。
子どもの成長に合わせて、必要なものを少しずつ作り足していけるのも、手作りおもちゃならではの魅力ですね。
【月齢・年齢別】おすすめの見立て遊び例
ここからは、月齢・年齢別におすすめの見立て遊びの例を紹介していきます。ぜひご家庭でも取り入れてみてくださいね。
1歳児におすすめの見立て遊び
1歳になると行動範囲が広がり、さまざまな物に興味を持ち始めます。動くものに対しては特に興味を示す年ごろです。
そんな1歳児におすすめの見立て遊びが「車ごっこ」。
ブロックで車を作り、自分で動かしたり、走る車を追いかけたりして楽しめますよ。
【必要人数】
1人〜
【必要なもの】
ブロック(車輪があるものだと良い)
ブロックを組み合わせて車に似た形を作ります。四角を作るだけでも大丈夫です。大きい長方形ならバスに見立てても楽しいですね。
ブロックにタイヤのパーツがあれば、実際に走れるように取り付けてみましょう。
床の上で走らせてお手本を見せるときには、「ブーン!」「速いね」など興味を持てる声かけをしてあげてください。
子どもが自分でも車を動かせるようになったら、競争をしたり一緒に車を作ったりするのもおすすめです。アレンジ案として、大きな紙に道路のような絵を描き、その上で遊ばせれば、より具体的なイメージも湧き、遊びが広がりますよ。
2歳児におすすめの見立て遊び
自我や自立心が芽生え、何でも自分でやってみたくなる2歳児。想像力が豊かになり、大人の真似をするのもじょうずになってきます。
そんな2歳児におすすめの見立て遊びが「お食事ごっこ」。
積み木や身近にあるもの(箱、ブロックなど)を食べ物に見立てて遊んでみましょう。
【必要人数】
2人以上
【必要なもの】
- 積み木
- お皿、コップ
- (食べ物のおもちゃ)
積み木で行う場合は「どんな食べ物に見えるかな?」など子どもと一緒に想像しながら、何に見立てるかを決めましょう。
積み木を食べ物に見立てるには想像力が必要になります。はじめは、子どもだけで何かに見立てるのは難しいかもしれないので、大人が設定を決めてあげましょう。
慣れてくれば、自らすすんで見立てるようになりますよ。
また、お皿やコップ、机やシートなどを用いれば、より本格的なごっこ遊びになります。お子さんの成長度合いに合わせて、楽しめるように工夫してあげてくださいね。
3歳児におすすめの見立て遊び
言葉の発達が進み、自分が話すだけでなく、相手の言っていることが理解できるようになってくる3歳児。
そんな3歳児におすすめの見立て遊びが「お店屋さんごっこ」。
お店屋さんごっこなら、自然と言葉のやり取りを楽しみながら遊べますよ。
【必要人数】
2人以上
【必要なもの】
- 食べ物のおもちゃ
- お皿やタッパー
- 飲食店のチラシ
初めてお店屋さんごっこをするときは、大人がお店屋さんになります。
まず、「いらっしゃいませ。ご注文は何にしますか?」と子どもに質問します。子どもはお客さんになり、やりとりを楽しみます。慣れてきたら子どもにお店屋さん役をさせてみましょう。
お店屋さん遊びで飲食店のチラシを利用すれば、メニューとして使うことができ、本物のお店屋さんのようになるのでおすすめです。
また、数に興味が出てきたら「〇〇を〇個ください。」といったように、買い物ごっこに派生させると、数を学べる知育遊びにもなりますよ。
4歳児におすすめの見立て遊び
語彙が増え、徐々に自分の考えや思いを言葉で伝えられるようになる4歳児。
そんな4歳児におすすめの見立て遊びが「ヒーローごっこ(お姫様ごっこ)」。
ヒーローの真似をしたり、役割分担を決めながら遊んだりします。慣れてくると、大人が手伝わなくても、子どもだけで想像力を膨らませながら遊べるようになりますよ。
【必要人数】
1人〜
子どもが好きなヒーローやヒロインになりきって遊びます。
子どもがヒーロー役になっている時には、大人が敵役や仲間の役などを演じてみましょう。遊びに慣れてくると「ママは〇〇をやってね」と子どもが役割分担を決めるようになります。
子ども同士でヒーローごっこをするときには、役の取り合いになることもあるかもしれません。そういった場合には、「順番にやろうね。」「一緒にやってみたらどうかな?」など、アドバイスすると喧嘩にならずに済みますよ。
より本格的に楽しむために、画用紙で作ったお面やベルト、マントやスカート代わりの風呂敷などがあるとなお良いでしょう。
発達段階に合わせた知育をしたいならおもちゃのサブスクがおすすめ
今回は、見立て遊びにはどんなねらいがあるのか、年齢別のおすすめの見立て遊び例などを解説しました。
子どもの成長を伸ばすためには年齢に合った遊び方や、環境を整えることが大切です。特に、発達段階に合ったおもちゃの使用は知育にも良い影響を与えます。
そうは言っても、子どもの年齢に合ったおもちゃを選ぶのって難しいですよね。
そんなときにおすすめしたいのがおもちゃのサブスクです。
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