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「七田式教育は子どもの心を育てるメソッド!」
「いろいろな経験を積んで自己肯定感を育てよう!」
賢い子を育てる早期教育用の教材として多くのメディアで取り上げられている七田式教育。一部のトップアスリートや有名子役が幼少期に使用していた教材としても知られています。
そんな七田式教育のカリキュラムはどんなものなのでしょうか。ここでは七田式教育の特徴や、七田式教育を利用するにあたって大切なポイントなどについて解説していきます。一部のネガティブな意見にも触れるので、あわせて参考にしてくださいね。
七田式教育とは?
まずは、その教育メソッドについてくわしく説明します。
七田式教育は、1976年に七田眞が作り上げた教育メソッドです。「認めて褒めて愛して育てる」というコンセプトの心と脳を育てるカリキュラムとして誕生しました。
この教育は言葉を理解し始める前である、0歳から始めることができます。誕生してから40年以上が経過しましたが、現在でも多くのユーザーから高い支持を得ています。
七田式教育は0歳から大人まで幅広い層をターゲットとした教材を展開していますが、七田式教育のメインターゲットは0歳から6歳までです。この時期の子どもにターゲットが絞られている理由は、人間の脳の成長が関係しています。
人間の脳は右脳と左脳に分かれており、右脳は完成やイメージ、左脳は言語や論理を司ると言われています。そこで賢い子を育てるにあたっては、右脳も左脳も満遍なく育てていくことが重要となります。 しかし、人間は幼い頃は右脳主体で物事を考えていますが、6歳頃を目処に徐々に論理的思考を身に着け、左脳主体に移行していきます。
右脳はインスピレーションや記憶に関連する脳であり、右脳を育てることで大人になってからは独創的なものを生み出す力や、見たものを覚えてすぐに実践する力に繋がります。そこで七田式教育では6歳までの右脳主体の時期に徹底的に右脳のトレーニングを行うことで、勉強やスポーツなどさまざまなことに繋がる基礎を育てられます。
七田式教育は大人でも効果がある?
もちろん右脳の教育はできるだけ早いに越したことはありませんが、大人になってからでも手遅れではありません。そのため、子どもと一緒に取り組むことで大人の右脳のトレーニングにもなるでしょう。
七田式教育で期待する効果
七田式教育で重要とされているのが、褒めて心を育てる心の教育です。現代では大人から子どもまで自己肯定感の低さが社会的な問題となっています。また、社会で認められるには一般常識や学力も必要ですが、それ以上に大切なのが主体性・チャレンジ精神・協調性です。
そこで親からたくさん認められ、褒められる経験を幼い頃から積んでいくことで、親に自分の存在が認められていることを自覚できます。
七田式教育では、それによって失敗しても挫けない心や他人を思いやる心が身に着き、リーダーシップを取ったり夢・志を持って新しいことに挑戦できる大人になるための土台ができあがるとされています。そして、親がやる気や本人が持つ能力を引き出すことで自信が身に着き、結果として自分からさまざまなことを学ぶことができるというわけです。
七田式教育の主な教材とそれぞれの効果
七田式教育の教材は、以下の5つのジャンルで構成されています。
- フラッシュカード
- ドッツ
- 右脳記憶
- 暗唱
- イメージトレーニング
ここでそれぞれの特徴と、そこから得られる効果を紹介します。
「フラッシュカード」とその効果
七田式教育の教材で最も知名度が高いのがフラッシュカードでしょう。フラッシュカードには絵や文字が書かれており、言葉を理解する前から高速でカードを見せ、親がそれを読み上げることで右脳の処理速度の向上を目指します。
右脳の処理速度の速さは勉強やスポーツはもちろん、人とのコミュニケーションにも影響を及ぼしており、さまざまなことの基礎となる部分を育て上げられる教材と言えるでしょう。そのため、七田式教育を取り入れる家庭でも最初はフラッシュカードから始める家庭が多いです。
それだけでなく、フラッシュカードでは見たものを瞬時に記憶する能力や映像を見ながら音声を取り入れることで右脳と左脳を連動させる能力も育ちます。
「ドッツ」とその効果
ドッツは点がたくさん描かれた絵を見て、そこから点の数を数えたり、計算のスピードを上げたりする練習を行う教材です。ただ、実際に数字を理解して足し算などをするようになるのは幼稚園に上がってからのケースが多いでしょう。そのため、ドッツの効果がどれだけ出ているかは幼少期にはわかりにくいです。
ただ、だんだん子どもが成長して算数や数学に取り組むようになると徐々にドッツをやっていた経験が成績に出るので、効果が出るまで気長に待つ必要があります。こちらも右脳の処理速度を上げる役割があることから、フラッシュカードと同時期に始めるのがおすすめです。
「右脳記憶」とその効果
短期記憶は勉強を効率よく行うだけでなく、わかりやすく物事を順序立てて説明するなど会話・コミュニケーションにも影響を及ぼします。そこで七田式教育ではハイスピードで絵を見ながら音声を記憶することで短期記憶の成長を促します。
七田式教育での記憶力のトレーニングはフラッシュカードにもいえることですが、見たこと、聞いたことをそのまま感覚で覚えることが重要です。そこで言葉を理解する前から2倍速、4倍速で音声を流すことで左脳で考えながら覚えるのではなく、右脳で何も考えずに感覚的に覚えられる状態を目指します。
ちなみに右脳教育の教材は大人でも使えるものも多いことから、親子や兄弟で使ってみるのもおすすめです。
「暗唱」とその効果
暗唱では近代文学や漢文などさまざまな文章を暗記します。
最初はそのままのスピードで、そこから慣れてきたらだんだんスピードを上げて2倍速、3倍速と取り組んでいき、高速で文章を暗記していくことで右脳の記憶能力を刺激し、完全記憶能力を育てていきます。
「イメージトレーニング」とその効果
イメージトレーニングの教材では、さまざまな場面を想定し、親子で自分ならどのように行動するか考えていきます。
自分で想像力を働かせてたくさんの選択肢を考え、そこからベストなものを選ぶ能力は生きていくうえで必要です。そこで幼い頃から自由な発想を促すことで、いろいろなパターンを想定できる大人に育ちます。
七田式教育はなぜ「危険」「効果なし」と言われる?
賢い子に育てることは我が子の将来の選択肢を広げるためにも大切ですが、あまりにも思いが強すぎると子どもへのプレッシャーがかかり、逆効果になります。口コミなどを調べると、たしかにそのような声が散見されます。 つまり、以下の2つのことがいえます。
- やり方を間違えると危険
- 急ぐと効果を実感できない
こうした実情をふまえ、家庭で七田式教育に取り組むにあたって大切なポイントを確認していきましょう。
子どもが持つ能力を引き出すことを意識する
七田式教育は確かに賢い子を育てるためのカリキュラムではありますが、正しくは「いろいろなことを吸収して自分のものにできる基礎を身につけるためのカリキュラム」です。
高学歴の人は幼い頃から賢かったというエピソードも多いですが、それが生まれ持った才能であるケースは少なく、親が幼い頃にたくさん経験を積ませ、興味の芽を伸ばすことに力を注いでいた部分が多いでしょう。
七田式教育で大切にしているのも、知識を与えることではなく、いろいろなことに興味を持つきっかけを作ることです。それによって結果として子どもが自分で考え、学ぶようになるというシステムとなっています。
大人になって子どもの教材を使っていると、子どもに対して「どうしてこれくらいのことができないの」と思うこともあるかもしれません。しかし、大人にとっては簡単なことでも子どもは初めて触れることなので、課題を与えてもすぐにはできないケースのほうが圧倒的に多いです。
詰め込み教育を子どものうちからやってできずに起こられるとそれが自信の喪失にも繋がってしまいます。そのため、子どもは経験が浅い故にどんなこともできないのが当然と考え、七田式教育の教材も「できないことをできるようにする」教材と思って利用しましょう。
効果が出るまで気長に待つ
七田式教育はあくまで幼い子どもの素質を伸ばすための教育なので、七田式教育に取り組んでいる間は結果が見えないというケースも多いです。
ただ、七田式教育の成果は子どもが大きくなってから自己肯定感が高かったり、自分なりに物事を記憶するコツを掴んでいたりしていることに気づき、「やっておいて良かった」と感じる人が多く、いずれ効果が見えるものと気長に考えて取り組む必要があります。
七田式教育は子どもの心を育てるメソッド!いろいろな経験を積んで自己肯定感を育てよう!
七田式教育は、右脳を育てて記憶力や想像力など勉強・スポーツなどに役立つ能力を伸ばし、そして親から褒められることで自己肯定感を身につけるメソッドです。
もちろん七田式教育のようなメソッドも大切ですが、子どものうちはいろいろなものに触れることが糧となります。知育玩具など、いろいろな形で子どもの脳を刺激してあげてくださいね。