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「赤ちゃんのお絵描きはいつから始めればいいの?」
「まだうちの子はお絵描きに興味がないけれど大丈夫かな?」
子どもが絵を描こうとしなかったり興味を示さなかったりすると、心配になってしまいますよね。
今回は、お絵描きに取り組ませる年齢について解説していきます。
0歳・1歳・1歳半・2歳・3歳の絵のレベルや絵を描かせることのねらい、お絵描きをしない赤ちゃんへの関わり方にも触れていますので、ぜひ参考にしてくださいね。
赤ちゃんにお絵描きをさせるねらいは?
赤ちゃんにお絵描きをさせるねらいは、赤ちゃんが「感じたことを表現する」「楽しさを感じる」ことで、表現力・豊かな感情を育むことにあります。
赤ちゃんは、気持ちを言葉でうまく表現できません。でもお絵描きなら、ママのお顔、お花、そして風景を描き、その絵を通して明るい気持ちなのか暗い気持ちなのか、赤ちゃん自身が感じたさまざまな気持ちを表現できます。
また、お絵描きを通して「楽しさ」を知り、感じられるようにもなります。
表現すること、そしてその楽しさを感じ始めると、話す言葉が増えたり、身振り手振りを通してママさんやパパさんに思いを伝えることが増えていきますよ。
赤ちゃんのお絵描きは何歳から始めるとよいの?
赤ちゃんにお絵描きをさせるタイミングや、お絵描きをしない場合の対応についてご紹介します。
発達に合わせて、いつから始めても大丈夫
お絵描きは「何歳から始めないといけない」という決まりはありません。
赤ちゃんの発達スピードは一人ひとり違います。特に0歳から2歳の成長の個人差はとても大きいです。1歳で上手にクレヨンを持てる子どももいれば、持たずに投げたり口に入れたりする子どももいます。
「同じ歳の子がお絵描きをしているから、うちの子も始めないと!」と焦らなくても大丈夫。お絵描きに興味を持つタイミングを待ってみてはいかがでしょうか。
お絵描きしなくても(興味なくても)焦ってはダメ!!
「うちの子は2歳半を過ぎてもお絵描きをしない。(興味を持たない)」と心配になるママさんやパパさんもいますよね。
お絵描きのポイントは「楽しさを感じること」。ムリに絵を描かせようとすると楽しさを感じられず、嫌いになってしまうこともあります。
まずは、クレヨンに興味を持たせることから少しずつ始めてみましょう。
始めはクレヨンを投げたり、口に入れてしまうかもしれません。しかし、「クレヨンはこんな風に使うものなんだ。」と理解できるようになれば、少しずつ絵を描けるようになってきますよ。
モンテッソーリ教育とは、子どもの自立心を重視した教育法。大人がやらせるのではなく、子どもが自立して行動できるように働きかけていきます。
モンテッソーリ教育では、いつからお絵描きをさせるというよりも、その子の成長に合わせながら始めています。
1歳頃から3本指を使って物をつかむ、引っ張るなどの行動を促し、2歳頃からひも通し、ねじ回しなどのお仕事を通して指の力を育てます。そしてクレヨンや鉛筆が持てるようになり、お絵描きをしたくなったら好きなように描かせるという流れがあります。
お絵描きを始める時のポイント3つ
お絵描きを始める時に大切なポイントは以下の3つです。
- お絵描きができないときは、やってみせてあげる
- クレヨンを誤飲しないように見守る
- 広い場所で描かせる
くわしく解説していきます。
お絵描きができないときは、やってみせてあげる
赤ちゃんは絵を描くことに興味がなかったり、クレヨンを持つことに抵抗があったりするとお絵描きをしません。
このようなときに、「どうして描かないの?」「〇〇ちゃん(くん)は描いてるよ。」など否定的な言葉を使うと、ますますお絵描きをしなくなってしまいます。
まずは、ママさんやパパさんがお絵描きをしているところを赤ちゃんに見せましょう。「こんな絵が描けたよ。」「キレイな色でしょ?」などと声をかけることで興味を持たせることが大切です。「ママやパパが楽しそうに描いている。ぼくも(わたしも)やってみようかな。」と思えれば、自然にお絵描きへの興味がわいてきます。
また、少しでもクレヨンを使って線が描けたら「じょうずだね!」「ステキな色で描けたね!」などとほめてくださいね。お絵描きの楽しさを感じ、描くことへの自信に繋がります。
自分のやっていることがママさん、パパさんに認めてもらえることが赤ちゃんにとって何よりも嬉しいことなんです。
クレヨンを誤飲しないように見守る
赤ちゃんは何でも口に入れようとします。
特に0歳から2歳くらいの赤ちゃんは、クレヨンに限らず誤飲による事故が多いです。クレヨンを使うときには誤飲しないように、大人が必ず見守ってくださいね。
赤ちゃんの誤飲を予防する形のクレヨンや、口に入れても安全なミツバチが巣をつくるために生み出す成分「ミツロウ」からできているクレヨンもあります。赤ちゃんが口に入れてしまったときに体への影響が気になる場合は、赤ちゃん向けのクレヨンを選んでくださいね。
また、赤ちゃんの誤飲を防ぎたい方には「お絵描きボード」もおすすめです。
お絵かきボードとは、絵を描いたり消したりができるボードです。水で描けるもの、砂鉄を使ったものなど素材はさまざま。誤飲を防ぐためにペン先が丸くなっていたり、ペンとボードがひもで繋がっている商品もあります。
「お絵かきボードでは色が変わらないし、絵を描く楽しさを感じられないのでは?」と気になるママさん、パパさん安心してください。お絵描きボードでも、ペンを持って描く楽しさをたっぷりと感じられます。
なぜなら、お絵かきボードでも紙でも「描く」ことに変わりないからです。ペンを自由に動かして好きなものを描けるので、表現する楽しさもしっかりと感じられます。
最近では、描いた場所の色が変わるカラフルなお絵かきボードもあります。紙やクレヨンでなくても色彩感覚を養うことはできます。
お絵描きボードを購入するときには対象年齢を調べて、赤ちゃんの年齢に合ったものを選んでくださいね。
広い場所で描かせる
赤ちゃんは大人と違って繊細な動きができません。絵を描くときには、腕や体全体をダイナミックに動かすこともあります。
赤ちゃんの「表現したい」という気持ちが発揮できるよう、広い場所で絵を描かせてあげてくださいね。
机だけでなく、床に大きな紙を広げて好きなように描かせてあげるのもよいでしょう。クレヨンが床や机にはみ出すのが気になるときは、紙の下にシートや新聞紙を敷いておくと汚れないので安心ですよ。
赤ちゃんの発達とお絵描きレベルの目安は?
ここからは、赤ちゃんの発達とお絵描きのレベル、絵の特徴の目安を年齢別に紹介します。
一人ひとり成長の早さは違いますので、この通りにできなくても問題ありません。
0歳のお絵描きレベル・絵の特徴
いろいろなものに興味を持ち始め、近くにあるものに手を伸ばそうとしたり、つかもうとしたりする発達がみられるようになる0歳。ママさん、パパさんがクレヨンを渡すとつかもうとする赤ちゃんもいます。
「絵を描く」ということがまだ分からないので、クレヨンの先を力強く紙に叩きつけて点をつけたり、クレヨンを口に入れようとします。
好きな色を選ぶことはほとんどせず、目に入った色や、渡された色のクレヨンを使おうとします。
1歳のお絵描きレベル・絵の特徴
いろいろなものに興味関心が出てきたり、自我が少しずつ芽生えてくる1歳。
ママさん・パパさんがクレヨンを持っている手を支えてあげると、線を描こうとする姿が見られるようになります。また、自分で手を動かして線を描こうとする赤ちゃんもいます。
筆圧は一人ひとり異なり、クレヨンが折れそうなほど力強く書こうとする赤ちゃんもいれば、弱々しく細い線で書こうとする赤ちゃんもいます。
1歳半のお絵描きレベル・絵の特徴
じょうずに歩けるようになり、手先も器用になってくる1歳半。クレヨンをしっかりと握ることもできるようになります。
だんだんとクレヨンの使い方がわかるようになり、はっきりとした線を描けるようになってきます。
また、手を横にスライドさせダイナミックに描いたり、同じ場所ばかりに描こうとする姿も見られるようになります。
2歳のお絵描きレベル・絵の特徴
運動能力や、言語能力がぐんと発達してくる2歳。
クレヨンを持たせるとまっすぐな線だけでなく、なめらかな曲線も描けるようになってきます。自分なりに描きたいものを考えながら、お絵描きを楽しむこともできるようになります。
「何を描いているか全く分からない」と心配になるかもしれませんが、大丈夫です。
殴り描きのように見えるかもしれませんが、話を聞いてみると「〇〇を描いてる」と教えてくれることもありますよ。
ママさんやパパさんなど身近な人の絵を描こうとすることもあります。人を描こうとすると、頭から手、足の線が出ているような絵になることが多いです。
3歳のお絵描きレベル・絵の特徴
誰かの真似をしたり、表現したりする力がついてくる3歳。大人が描いた絵を真似する姿も見られるようになります。
3歳になると、見たもの、頭の中に浮かんでいるものを描くことができるようになってきます。また、色を意識して絵を描けるようになり、何を描いているのか、誰が見ても分かるような絵になってきます。人を描こうとするときには、顔や手、足などのパーツを少しずつ意識できるようになります。
さらに、好きな色があるときには、同じ色ばかり使って絵を描こうとすることもあります。
お絵描き以外にも赤ちゃんの発達を促す方法はたくさんある!
今回は、お絵描きは何歳から始めたらよいのかお伝えしました。
赤ちゃんの発達度合いは一人ひとり違います。それに伴い、お絵描きのレベルも変わってきますので、焦らずに赤ちゃんの成長を見守ってあげてくださいね。
また、赤ちゃんの発達を促すのはお絵描きだけではありません。年齢に合った知育おもちゃを使うのも1つの方法ですよ。特に知育を目的としたおもちゃは、五感の発達や自立心の育成にも効果があります。
赤ちゃんが楽しめるような知育おもちゃを生活に取り入れてみてくださいね。