この記事を監修した人
幼児教育監修|石渡 恵美(幼稚園教諭)
医療監修|福井 美和子(看護師/保健師)
おもちゃ選定|青栁 陽介(おもちゃコンシェルジュ/キッズ・ラボラトリー代表取締役)

「七田式を家庭でやってみたいけど、何から始めればいいかわからない」という声は、おもちゃコンシェルジュとして多くのご家庭と関わる中でも、よく耳にします。

フラッシュカード、ドッツカード、プリント、暗唱、絵本——教材の種類が多く、どれを優先すべきか迷うのは当然です。

最初の1つを選ぶなら、お子さまの月齢に合わせてフラッシュカードかドッツカードから入るのが取り組みやすい出発点です。プリントは2歳以降、暗唱は1歳頃から声かけで始められます。年齢別の優先順位と、各教材の家庭での使い方を具体的にお伝えします。

この記事でわかること
  • 家庭で失敗しやすい使い方と避け方
  • 市販品を選ぶときの注意点
  • 始める時期を判断する目安
  • 七田式教材と知育玩具・おもちゃを組み合わせる考え方
七田式フラッシュカードを親子で使っている様子のイメージ写真
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七田式の教材、何から始めるか一目でわかる早見表

七田式の家庭実践で迷いやすいのは「教材の種類が多すぎて優先順位がわからない」という点です。月齢・年齢ごとに向く教材は変わります。まず下の表で自分のお子さまの年齢を探してみてください。

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七田式の教材、何から始めるか一目でわかる早見表
年齢の目安 最初に試したい教材 取り組みやすい理由 まだ早い教材
0歳(〜12ヶ月) ドッツカード・フラッシュカード(絵・色) 視覚刺激に反応しやすい。1日30秒〜でOK プリント・暗唱(文字・記憶)
1歳前半(12〜18ヶ月) フラッシュカード・七田式絵本・暗唱の声かけ 言葉への興味が出てくる時期。繰り返しが効く プリント(手先・集中力がまだ発達途中)
1歳後半(18〜24ヶ月) フラッシュカード・暗唱・七田式絵本 語彙が急増する時期。音とカードを合わせやすい プリント(2歳以降が目安)
2歳 フラッシュカード+七田式プリントA 鉛筆を持つ練習が始まる。短時間なら集中できる 長時間のプリント(1日1〜2枚が目安)
3歳以降 プリント(B・C)・暗唱・フラッシュカード継続 集中力・記憶力が伸びる時期。学習習慣づくりに向く

※年齢の目安は個人差があります。お子さまの様子を見ながら無理のない範囲で取り組んでください。

この表は「どちらが優れているか」ではなく、お子さまの月齢と今の発達段階に合った入口を選ぶための目安です。全部一度に始める必要はありません。1つ試して反応を見てから次を加えるほうが、長続きしやすいです。

フラッシュカードは何歳から、どう使う?

フラッシュカードは0歳から始められる七田式の代表的な教材で、1日1〜2分の短時間から取り組めます。カードを素早く見せることで視覚と聴覚を同時に刺激し、言葉や概念に触れるきっかけをつくります。反応が薄くても、続けることで少しずつ吸収されていくことが多いです。

家庭での使い方のポイントは3つです。

  • 速さ:1枚1秒前後のテンポで見せる。ゆっくりすぎると飽きやすくなります
  • 短時間:1回30秒〜2分程度。長くやるより毎日続けることを優先する
  • 声かけ:カードを見せながら「りんご」「いち」と声に出す。親の声が記憶の入口になります

0歳後半〜1歳前半は、音・リズムへの反応が強い時期です。キッズ・ラボラトリーの利用者データでも、1歳前半〜後半にかけて音・リズム系へのリクエストが特に多い傾向があります。フラッシュカードも「音として聞く」感覚で取り組むと、この時期のお子さまには入りやすいです。

よくある疑問として「反応がないと意味がないのでは?」という声があります。0歳〜1歳前半は、反応が表に出にくい時期です。じっと見ていたり、声を出さなくても、視覚・聴覚への刺激は届いています。反応がないからやめる、ではなく、お子さまが嫌がらない限り続けてみることが大切な目安です。

フラッシュカードで「続かなかった」という声

「毎日やろうと意気込んだけれど、子どもが見向きもしない日が続いて2週間でやめてしまいました。後から聞いたら、時間帯を変えるだけで反応が変わることがあると知って、もう少し続ければよかったと思っています。」(1歳のお子さまをお持ちの保護者の方より)

時間帯は、授乳後や食後すぐより、機嫌のよい午前中の遊び時間に合わせると取り組みやすいです。嫌がる日はお休みしても大丈夫です。

ドッツカードは何のため?フラッシュカードとの違い

ドッツカードは数の量感を視覚で覚えるための教材で、七田式の中でも0歳〜2歳頃に特に使われます。フラッシュカードが「言葉・概念・絵」を扱うのに対し、ドッツカードは「数の大きさを直感的に感じる」ことを目的にしています。

家庭での使い方はフラッシュカードとほぼ同じで、素早く見せながら「いち、に、さん…」と声に出します。1日1〜2分、毎日続けることが基本です。

「フラッシュカードとドッツカード、どちらから始めるか」と迷う場合は、まずフラッシュカード(絵・色・言葉)から入り、慣れてきたらドッツカードを加えるのが取り組みやすい順番です。どちらも1日数分なので、慣れれば両方を短時間でこなせるようになります。

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七田式プリントは何歳から、どのレベルから始める?

七田式プリントは2歳頃から始めるのが目安で、最初はプリントAから入ります。鉛筆を持つ練習が始まる時期に合わせて、線を引く・〇をつけるなどの簡単な作業から取り組めます。

プリントのレベル目安は以下のとおりです。

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七田式プリントは何歳から、どのレベルから始める
レベル 目安年齢 主な内容 1日の枚数目安
プリントA 2歳〜 線・〇・簡単な形、数の認識 1〜3枚
プリントB 3歳〜 ひらがな・数字・図形の基礎 3〜5枚
プリントC 4歳〜 文章・計算・思考問題 3〜5枚

※年齢はあくまで目安です。お子さまの手先の発達や集中力に合わせて調整してください。七田式公式情報をもとに作成しています。

プリントで最も多い失敗は「毎日やらせようとして嫌いにさせてしまう」ことです。1日1〜3枚・5分以内を目安に、楽しく終わることを優先してください。「もっとやりたい」で終わるくらいがちょうどよいです。

2歳のお子さまにプリントを始める場合、鉛筆を持つこと自体がまだ難しい場合があります。そのときは無理に進めず、クレヨンで〇を描く遊びや、指でなぞる練習から入ると自然につながります。

プリントを始める前に確認したいこと

  • 鉛筆または太めのクレヨンを自分で持てるか
  • 大人と一緒に机に5分程度座っていられるか
  • 「やってみよう」という気持ちがあるか(強制にしない)

暗唱はいつから、何を覚えさせる?

七田式の暗唱は、詩・俳句・百人一首・九九・英語フレーズなどを繰り返し聞かせ、自然に口から出るようにする取り組みです。意味を理解させることより、音として体に入れることを目的にしています。

始める時期の目安は1歳頃からです。この時期は言葉の音に敏感で、繰り返し聞いた音を自然に真似しようとします。「覚えさせる」というより、毎日の声かけの中に自然に混ぜる感覚で始めると続けやすいです。

家庭での取り組み方の例です。

  • 朝の着替えや食事のときに、短い詩や俳句を声に出して読む
  • CDや音源を流しっぱなしにして、耳に入れる
  • お子さまが気に入ったフレーズは繰り返し読む(���制しない)
  • 覚えられなくても気にしない。聞かせ続けることが先

3歳以降になると、記憶力が伸びる時期に入ります。この頃から九九・百人一首・英語の短文など、少し長いものにも取り組みやすくなります。ただし、お子さまが嫌がるようなら無理に進めず、楽しいと感じるものから選ぶほうが長続きします。

0歳・1歳・2歳・3歳以降、年齢別の始め方と優先順位

年齢によって、向く教材と取り組み方は変わります。全部を一度に始めようとすると親の負担が増え、続かなくなりやすいです。まず1つに絞り、慣れてから追加する流れが現実的です。

0歳(生後3ヶ月〜12ヶ月頃)

この時期は視覚・聴覚への刺激が発達の土台になります。フラッシュカードやドッツカードを1日1〜2分見せるだけで十分です。プリントや暗唱の記憶は、まだこの時期には向きません。

おもちゃとの組み合わせで言えば、音・リズム系のおもちゃと並行して使うと、視覚と聴覚の両方に働きかけやすいです。キッズ・ラボラトリーの利用者データでも、1歳前半の音・リズム系へのリクエストは全年齢の中でも上位に入る傾向があります。

1歳前半(12〜18ヶ月頃)

言葉への興味が出てくる時期です。フラッシュカードを続けながら、七田式の絵本を読み聞かせに加えると相性がよいです。暗唱は「覚えさせる」ではなく「聞かせる」感覚で、短い詩や歌を毎日声に出す程度から始められます。

1歳後半(18〜24ヶ月頃)

語彙が急増し、音とカードを結びつけやすくなります。フラッシュカードの効果が出やすい時期です。暗唱も少しずつ口から出てくるお子さまが増えます。プリントはまだ早い場合が多いので、焦らなくて大丈夫です。

2歳

プリントAを始める目安の時期です。フラッシュカード・暗唱・プリントの3つを少しずつ組み合わせられるようになります。ただし全部を毎日やろうとすると親もお子さまも疲れます。1日の取り組みは合計10〜15分以内を目安にして、楽しく終わることを優先してください。

3歳以降

集中力・記憶力が伸びる時期です。プリントB・Cへの移行、暗唱の量を増やす、フラッシュカードの内容を広げるなど、取り組みの幅が広がります。この時期から学習習慣をつくることが、七田式の家庭実践では特に意識されます。

2〜3歳の子どもが机でプリントに取り組んでいる様子のイメージ写真

続かなくなるのは、時間が取れなくなったとき

七田式を家庭で始めた方の声の中には、「忙しくて遊ばせる時間がなかなか取れなかった」「習い事が増えて家でおもちゃや教材を使う時間が減ってしまった」というものがあります。教材を揃えても、続けられなければ意味がありません。

続けやすい家庭の共通点として見えてくるのは、「毎日少しだけ」を守っていることです。フラッシュカード1分、暗唱の読み聞かせ1回、プリント1枚——これだけでも積み重なります。

「続けられなかった」という声から見えること

「私が忙しいこともあり、うまく遊ばせることができていない、子どももあまり遊ばなくなったと感じていました。御社に不満があるわけではなく、私が手続きや玩具で子どもと遊ぶことができないでいることが理由です。」(キッズ・ラボラトリー解約理由より編集引用)

教材やおもちゃの質より、親が無理なく続けられる仕組みを先に作ることが、家庭での知育実践では最も大切な準備です。

七田式の家庭実践で「やりすぎ」になりやすいのは、教材を全部揃えてから始めようとするケースです。まず1種類だけ試して、お子さまの反応を見てから次を加える流れのほうが、無理なく続けられます。

また、「毎日できなかった日があっても大丈夫」という気持ちを持つことも重要です。休んだ翌日に再開すれば、それで十分です。

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七田式教材と知育玩具・おもちゃを組み合わせるとどうなる?

七田式の教材(フラッシュカード・プリント・暗唱)は「インプット型」の取り組みが中心です。一方、積み木・型はめ・パズルなどの知育玩具は「手を動かして考える」アウトプット型の遊びです。この2つは目的が異なるため、組み合わせることで互いを補いやすいです。

キッズ・ラボラトリーの利用者データでは、パズル・型はめへのリクエストが全年齢を通じて最も多く、次いで音・リズム系が続く傾向があります。七田式のフラッシュカードで言葉や数に触れながら、型はめや積み木で手を動かして考える遊びを並行させると、インプットとアウトプットのバランスがとりやすいです。

年齢別の組み合わせ例です。

  • 0〜1歳:フラッシュカード(視覚・聴覚)+音・リズム系おもちゃ(感覚遊び)
  • 1〜2歳:フラッシュカード・暗唱(言葉)+型はめ・積み木(手指・思考)
  • 2〜3歳:プリントA(書く練習)+パズル・構成遊び(空間認識)
  • 3歳以降:プリントB・C・暗唱(学習習慣)+集中・思考系おもちゃ(問題解決)

ただし、全部を毎日やろうとすると親の負担が増えます。教材とおもちゃを「同じ日に全部やる」のではなく、教材は朝の短時間、おもちゃは午後の自由遊びの中で、と時間帯を分けると無理なく続けやすいです。

七田式教材を家庭で始める前に確認したい向き・合いにくい家庭

七田式の家庭実践が向く家庭と、合いにくい家庭があります。始める前に自分の家庭の状況と照らし合わせてみてください。

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七田式教材を家庭で始める前に確認したい向き・合いにくい家庭
家庭の状況 相性 理由・補足
毎日5〜15分の時間を確保できる 短時間の継続が七田式の基本。続けやすい環境
お子さまが絵本・カードに興味を示す 視覚・聴覚への反応が出やすく、取り組みやすい
忙しい日が多く、毎日の時間確保が難しい 週3〜4日から始めるなど、無理のない頻度に調整すると続けやすくなります
お子さまが体を動かす遊びを好む 机に座る時間が短くなりがちです。からだ遊び系おもちゃと組み合わせると取り組みやすくなる場合があります
習い事が増えて家での時間が少ない フラッシュカードのみ1分など、最小限に絞ると続けやすいです
成果をすぐに確認したい 七田式は長期的な積み重ねが前提です。短期間での目に見える変化を期待すると続けにくくなることがあります

◎は取り組みやすい状況、△は工夫が必要な状況を示しています。△の状況でも、取り組み方を調整すれば続けられます。

七田式の家庭実践で大切なのは、完璧にやろうとしないことです。できる日にできる範囲でやる、という姿勢が長続きの鍵になります。

親子が一緒にフラッシュカードや絵本で遊んでいる和やかなシーンのイメージ写真

七田式とモンテッソーリ、どちらを選ぶかで迷っている場合

七田式とモンテッソーリは、教育の目的や子どもへの関わり方が異なります。七田式はフラッシュカード・暗唱・プリントなど「親が主導して短時間インプットする」スタイルが中心です。モンテッソーリは環境を整えてお子さまが自分で選び、手を動かして学ぶスタイルが中心です。

どちらが優れているかではなく、ご家庭の目的と続けやすさで選ぶのが現実的な判断です。七田式とモンテッソーリの違いや年齢別の選び方については、親記事「七田式とモンテッソーリ教育の違い|どっちが合う?年齢・教材・親の負担を比較」で詳しく扱っています。

七田式を家庭で始めるときのよくある質問

Q1. 七田式は何歳から始めるのが一番よいですか?

0歳から始められますが、「何歳から始めないといけない」という決まりはありません。0歳ならフラッシュカード・ドッツカードから、2歳ならプリントAも加えられます。始めた時期より、お子さまの月齢に合った教材を選んで無理なく続けることのほうが大切な目安です。遅すぎたということもありませんので、焦らなくて大丈夫です。

Q2. フラッシュカードは毎日やらないと効果がありませんか?

毎日できるのが理想ですが、できない日があっても大丈夫です。七田式の考え方では「継続」を重視しますが、無理に毎日やって嫌いになるより、週4〜5日でも楽しく続けるほうが長期的には効果的とされています。お子さまが嫌がる日は休んで、翌日から再開する気軽さで取り組んでみてください。

Q3. プリントと知育玩具はどちらを優先すればよいですか?

2歳未満のお子さまなら知育玩具(型はめ・積み木・音・リズム系)を優先するのが取り組みやすいです。プリントは2歳以降、鉛筆を持てるようになってから始めるのが目安です。プリントは「書く練習」、知育玩具は「手を動かして考える遊び」として目的が異なるため、どちらかを選ぶより時間帯を分けて両方取り入れる方法もあります。

Q4. 七田式の教材を揃えるのが大変そうで迷っています。

最初から全部揃える必要はありません。フラッシュカード1セットから始めて、慣れてきたらプリントや暗唱を加える流れで十分です。教材を揃えることより、毎日5〜10分の取り組みを続けられる仕組みを作ることが先決です。知育玩具のサブスクを活用して、おもちゃと教材を少しずつ試しながら合うものを見つけていく方法も、親の負担を減らすうえで選択肢の一つになります。

Q5. 七田式教材と一緒に使える知育玩具はどんなものが向きますか?

七田式のインプット型教材(フラッシュカード・暗唱)と相性がよいのは、手を動かして考えるアウトプット型の遊びです。1〜2歳なら���はめ・積み木・音リズム系、2〜3歳ならパズル・構成遊び系が取り組みやすいです。キッズ・ラボラトリーの利用者データでも、パズル・型はめと音・リズム系は全年齢を通じてリクエストが多い傾向があります。お子さまの月齢と今の興味に合わせて選ぶのが、最初の1本として有力な選び方です。

キッズ・ラボラトリーの利用データについて

本記事で使用している「継続利用データ」「利用者アンケート」は、キッズ・ラボラトリーの利用者対応・交換リクエスト・アンケート回答をもとに、個人が特定されない形で集計したものです。対象期間、件数、集計方法はデータと実績|公式ファクトに記載しています。

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ABOUT ME
石渡 恵美(幼稚園教諭)
石渡 恵美(いしわた えみ)/幼稚園教諭。 2013年 玉川大学 教育学部 教育学科卒業、幼稚園教諭1種免許取得。 卒業後、学校法人 新井学園 川崎若葉幼稚園(神奈川)、学校法人 中田学園 宮崎二葉幼稚園(宮崎)にて、合計約5年間 幼稚園教諭として勤務。保育現場での経験も持つ。 日常的に童謡や手遊び歌を通じて子どもと関わる中で培った、遊び・音楽・言語を介した発達支援の知見を活かし、キッズ・ラボラトリーでは乳幼児の発達段階・遊びのねらい・親子のコミュニケーションに関する記事を監修する。現在は2児の母。