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言葉の発達はもちろん、運動機能の発達もめざましい2歳児。
2歳児の運動機能を効率よく伸ばすためには、天候に左右されない室内遊びなど、手軽に行える遊びを日常に取り入れるのが理想的です。
この記事では、2歳児向けの室内でできる運動遊びや制作遊びについてご紹介します。今すぐに遊べるアイデアもあるので、ぜひご家庭で楽しんでみてくださいね。
2歳児の室内遊びと、そのねらいは?
2歳児が喜び夢中になれる室内遊びは、大きく分けると以下の3つです。
- 身体を動かす運動遊び(戸外・室内問わず)
- 制作遊び
- ゲーム性のある遊び
それぞれの遊びが、発達分野にどのような効果を発揮するかを知っておけば、より有意義に遊びを展開することができます。早速見ていきましょう。
運動遊び
運動遊びは読んで字のごとく、身体を動かす遊びです。外で精一杯走るような全身性の遊びは、爽快感や喜びを感じるため子ども達に人気の遊びです。
室内でできる運動なら、バランス遊びなどがおすすめです。バランス感覚を養うような身体機能を高める遊びは狭いスペースでも行えるため、2歳児の遊びとしてもぴったりです。
戸外での運動遊びと室内での運動遊びの違い
戸外で行う運動遊びと室内で行う運動遊びは、発達促進される箇所が異なります。戸外遊びは筋肉の発達や持久力の向上に効果的ですが、室内遊びはバランス感覚や体幹の強化などに効果的です。
2歳児はさまざまな分野の発達がめざましい時期なので、どちらの遊びも行うのがおすすめ。その際は、天候や時間、親子の体調などで遊びを決めると、ママさんの負担も軽減されるのではないでしょうか。
制作遊び
落ち着いて遊ばせたいときにおすすめの室内遊びは、制作遊びです。
制作遊びとは、物を作る遊びのこと。集中して取り組む力を養うねらいもあるため、親子で楽しみながら取り組むと良いでしょう。
指使いが器用になってくる2歳児にとって、指先を使う制作遊びはとても楽しい遊び。
また、制作遊びは幼稚園や保育園などでも行われる遊びなので、園に通うようになったときの練習にもなるでしょう。
ゲーム性のある遊び
社会性が発達する2歳児は、集団遊びも楽しく感じる時期。そんな2歳児には、室内で行えるゲーム性のある遊びがおすすめです。
イス取りゲームなどを取り入れる保育園があるように、簡単なルールなら理解ができる時期と言えるでしょう。
まだまだ大人のフォローが必要な時期ではありますが、同年齢のお友達との関わりは、コミュニケーション能力を育むために重要なこと。
思い通りにいかない出来事や、相手の気持ちを考えることは、今後の成長にも欠かせない貴重な体験になるでしょう。
室内でできる2歳児向けの運動遊び
おおまかに遊びの種類が把握できたところで、2歳児が室内で行える運動遊びについてより詳しくみていきましょう。
まずは、ママやお友だちと遊べる室内遊びを2つご紹介します。
ゴムを使った遊び
ジャンプやくぐって遊ぶことが大好きな2歳児。ゴムを使って遊ぶと、跳ぶ・くぐる・よけるの動きが全てできるので、昔も今も大人気の遊びです。
用意するものは、赤白帽などに使用するソフトゴムのみ。太いひもや縄跳びなどを使用すると思わぬ事故につながる恐れがあるため、やわらかいゴムを使うようにしましょう。
遊び方は、下記の通り。
- ママさんとパパさんなどでソフトゴムの両方をやさしく握る。
- 跳ぶかくぐるかを決め、高さを決める。
- 実際に2歳児にゴム遊びをさせ、高さを微調整する。
- 集団で行う際は、わらべうたなどを取り入れるのもおすすめ。
普段の生活で、ジャンプやくぐる動作はなかなかしません。そのため、ゴム遊びをすることで、日頃使わない身体機能を向上させる効果が期待できます。
ゴムを片方のみ持ってヘビのように動かし、よけて遊べば、反射神経も鍛えられます。
ものまね遊び
準備物なしで遊べる2歳児の室内遊びなら、ものまね遊びがおすすめです。
片足立ちをするフラミンゴのマネや、しゃがんでジャンプをするうさぎのマネなど、ものまね遊びは身体機能を高める効果があります。
遊び方はとてもシンプル。マネをしてほしいものを伝えあい、マネをするだけ。
バランス感覚を育てたい場合は、ママさんが「フラミンゴのものまね!」などと伝えるのがポイント。
何を伝えたらいいかわからないママさんは、エリックカール氏の「できるかな」という絵本を参考にしても良いでしょう◎
2歳児向けの室内でできる制作遊び
製作する過程の楽しさはもちろん、完成した達成感も魅力的な制作遊び。制作遊びの基本を理解すれば、さまざまな遊びを組み合わせて楽しむこともできます。
2歳児は、細やかな作業も得意になってくる時期なので、お子さんの成長に合わせた制作方法を組み合わせてトライしてみてくださいね!
スクラッチ技法を使った制作
2歳児にぴったりの、スクラッチ技法を使った制作にチャレンジしてみましょう。
準備するのは画用紙とクレヨン、ひっかく道具(つまようじや割りばしなど)です。
遊び方は下記の通り。
- 画用紙を明るいクレヨンで塗りつぶし、それをさらに黒色のクレヨンで塗りつぶす。
- つまようじなどでひっかき、花火のようなデザインを表現する。(スクラッチ技法)
- おばけなどを作って貼りつけてもOK。
真っ黒の画用紙から浮き出る華やかなデザインが魅力のスクラッチ技法は、想像力がぐんぐん成長する制作です。ぜひお試しくださいね。
吹き絵技法を使った制作
水っぽさのある絵の具をポタっと垂らし、ストローで吹いて描く、吹き絵技法を使った遊びも2歳児におすすめです。
準備するのは画用紙と絵の具とストローだけなので、手軽に楽しめる点もおすすめのポイントです。
遊び方は以下を参考にしてください。
- 水を加えサラサラの状態にした絵の具を画用紙にたらす。
- ストローで「ふぅー」っと吹き、絵の具を風圧で動かす。
- 絵の具が乾いたら、そのデザインを活かして‘‘なにか”に仕上げるのも良いでしょう。
「なにに見えるかな?」という疑問は発想力の発達につながります。
例えば、緑色の絵の具を朝顔のツルなどに見立て、紫色で手のひらハンコを押せば、朝顔の絵が制作できます。
2歳児向けのゲーム性のある室内遊び
同年齢のお友達が遊びに来たときなどに楽しめる室内遊びは、ゲーム性のある遊びです。今回はお友達やママさんと楽しく遊べる、ゲーム性のある遊びを2つご紹介します。
お引越しゲーム
2歳児に人気のお引越しゲーム。身体を動かす刺激たっぷりの遊びなので、身体機能の強化はもちろん気分転換にもぴったりの遊びです。
用意するものは、おうちと認識ができる2つの空間のみ。例をあげると、滑り止めのついたマットやひもで描いた大きな円などがあります。
以下の順番で遊びを進めましょう。
- おうち(空間)を2つ準備する。
- 子ども達を片方のおうち(空間)に集める。
- ママさんが「お引越し」といった瞬間に、違うおうち(空間)に子ども達が移動する。
遊び方はこれだけですが、少しずつルールを増やしていくのがポイントです。
嵐が来たら転がって移動をしたり、おおかみにつかまらないように逃げて移動したりするなど、楽しいルールを加えていきましょう。
新聞紙遊び
指先の発達や五感への刺激にもつながる新聞紙遊び。ビリビリとやぶって雪ふりごっこをしてもおもしろいですよ。
さらに、片付け作業を新聞紙集めゲームにすれば、片付けがお手軽でママさんもハッピー。
下記の手順で新聞紙集めを行い、ヨーヨーづくりをするのもおすすめです。
- 透明な袋に破いた新聞紙を集める。
- 集め終わったら口を結ぶ。
- 輪ゴムを3つ程度連結させ、さらに結ぶ。
- 油性ペンや折り紙、シールを使って飾りつける。
新聞紙で豪快に遊んだあとに集めたごみで、ヨーヨー作りができます。楽しかった新聞紙遊びの余韻も感じられるヨーヨーは、子どもの宝物になることでしょう。
季節別!2歳児向けの室内遊び
いつも同じ室内遊びを繰り返していると飽きてしまいがちです。そのため、季節ごとに遊びの内容を変えるのがポイント。
ここでは夏と冬に行える室内遊びをご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
夏にぴったりの室内遊び
夏はじっとしていても暑く、身体を動かすと汗をかいてしまうため、制作活動がおすすめです。特にうちわなどの制作は、そのあとも長く使えるので、ぜひ挑戦してみてください。
制作方法は下記の通り。
- 厚紙を直径20cm程度の円形に切る。
- 親指が入る分の円(直径3cm程度)をくり抜く。
- イラストを描いたり、シールを貼ったりして、デコレーションする。
円形なので、2歳児に使わせても安心です。暑いときにあおいでもよし!夏気分も高めるアイテムとして飾ってもよし!
想像力を育みながら、世界に1つだけのうちわを作ってみてくださいね。
冬にぴったりの室内遊び
冬は気温が低く、地域によっては積雪の影響などもあるため、なかなか外に出て遊ぶという気持ちになれませんよね。
そんな冬の時期には、生き物歩きで身体をたっぷり動かしましょう。準備物なしの遊びなので、すぐに実践できますよ。
遊び方は下記の通り。
- 広いお部屋に移動する。
- 大きな円をイメージして、右回りにゆっくりと歩きつづける。
- かけ声とともに、かけ声で言われた生き物の歩き方をする。
カエルと言われた場合は、しゃがんだ状態でジャンプをしなければいけませんし、ワニと言われた場合は、うつぶせの状態になり手と足を伸ばして4本歩きをします。
とても簡単で身体能力の促進にも効果的な遊びなので、身体を動かして温めたいときにはぜひ試してみてくださいね。
2歳児が室内で体を動かすのにぴったりなおもちゃ
2歳児は室内にいても、身体をおもいっきり動かして遊びたい時期。そんなときは、身体を動かすためのおもちゃを遊びに取り入れるのもおすすめですよ。
ここでは、保育園でも取り入れられているものを2つご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
室内用ジャングルジム
室内用のジャングルジムは、室内遊具の定番。保育園や幼稚園、児童センターなどでも設置されています。
滑り台付きのものやブランコ付きのものなど、タイプはさまざま。
購入の際は、STマーク(玩具安全マーク)取得済みの製品か確認するようにしましょう。また、けが防止のためにも、お子さんから目を離さないことが大切です。
動物ブロック
複数人でも遊べるおもちゃといえば、動物ブロックです。
1人で遊んでも楽しいですが、動物ブロックを使って「かくしっこゲーム」をすれば盛り上がりますよ。
かくしっこゲームは、大人が決められた場所にブロックを隠して、子どもがそれを見つける遊びです。宝探しゲームとも言ったりして、より多くブロックを見つけた子(クラス)が勝ちというルールを設けて遊ばせることもできます。
‘‘リビングに隠す”や、‘‘緑色のところにだけ隠す”など、小さな範囲で隠して遊んでも、2歳児はたくさん動き回りながら探すことでしょう。
ブロックタイプのおもちゃは、知育玩具としても使えますのでぜひチェックしてみてください。
2歳児の室内遊びに手作りおもちゃを活用したいという方には、ペットボトルボーリングセットがおすすめです。
空きペットボトルにシールを貼ったり、折り紙を貼ったりしてオリジナルのピンを作ってみましょう。マッキーなどを使ってイラストを描いても良いですね。
ピンに見立てたペットボトルにボールを投げて遊べば、室内でボーリング遊びができます。
ボールを投げる動作は、腕の筋力アップにも効果的。また、ピンをたくさん倒すためには、コントロール力と集中力が求められるので、さまざまな能力を養うのにも向いています。
2歳児の室内遊びには知育玩具の活用もおすすめ
今回の記事では、2歳児向けの室内遊びについてご紹介しました。
2歳児であれば、室内で活発な運動もできます。とはいえ、身体を動かす遊びだけが成長発達に良い影響を与えるわけではありません。2歳児は知能の発達もめざましい時期なので、室内遊びの際は、知育玩具を活用するのもおすすめです。
知育玩具とは、子どもの知能を高めることを目的として作られたおもちゃのこと。初めから知育目的で作られているため、おもちゃで遊ぶだけで知育効果を得られます。
春や秋など外遊びがしやすい時期は、外で身体を動かし、室内で知育効果のある遊びをするのが理想的。
ぜひ、この機会に知育玩具を毎日の室内遊びに取り入れてみてはいかがでしょうか。