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同僚から妊娠の報告があり、産休に入るときには、「出産がんばってね」というエールと、「お仕事おつかれさま」という感謝の気持ちもこめて、なにかプレゼントをと考える人も多いのではないでしょうか。
精神的に少しナーバスな時期でもあるので、産休前の贈り物選びは慎重になりがちで、とても悩むものですよね。
受け取る側からしても、産休に入る際のプレゼントは「あまり欲しくない」という人も、中にはいるようです。
ここでは、「産休前のプレゼントはいらない」という理由の本音や、もしもプレゼントを渡すとしたら、どんなものが喜ばれるのかを紹介していきます。
また、プレゼントを贈る際に守りたいマナーについてもくわしく解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
産休プレゼントは「いらない」と感じる理由
プレゼントを贈る側は、お祝いやエールの気持ちで、よかれと思って贈るのであっても、受け取る人によっては「正直なところ、産休プレゼントは欲しくない」と考える人もいるようです。
それはどんな理由なのでしょうか?
プレッシャーに感じる
妊娠から出産に至る最後の最後まで、なにがあるかわからないのが出産です。
ましてや初産の妊婦さんは、初めてのことばかりで神経質になっている人も多いでしょう。
妊娠初期から、つわりや情緒不安定といった体調やメンタルの変化もあり、喜びと同じくらいたくさんの不安を抱えているものです。
産休前のプレゼントを贈る側にそんなつもりはなくても、あまり大げさなお祝いや、贈る品によっては、「まだ無事に生まれてくれるかわからないのに」と、神経質になっている妊婦さんにプレッシャーをかけることになってしまうようです。
お返しを考えるのが大変
また、高価なプレゼントを贈ってしまうと、贈られた側はやはりなにかお返しをしなければ、と考えてしまうものです。
妊婦さんは産休に入ってからも、定期健診や出産準備など、やらなければいけないこともたくさんあって、何かとせわしない日々が続きます。
さらに、いつ陣痛が来るかもわからない中で、これから迎える出産への心配や、生まれてくる赤ちゃんとの新しい生活のことを考えるのに精一杯で、精神的に余裕がないという人も多いでしょう。
そんな中で、「高価なプレゼントをいただいてしまったから失礼がないようにしないと。お返しは何がいいだろう」、とあれこれ悩むのは精神的にしんどい、と思う人も多いのかもしれませんね。
休むことをお祝いされているようで複雑な気持ち
プレゼントを贈る側は、出産を応援するつもりの贈り物でも、「休みに入って私がいなくなることをお祝いされている気がして、ちょっと複雑」という人もいるようです。
女性は妊娠すると、ホルモンバランスが崩れることもあり、精神的にとてもナーバスになる人が多いといえます。
そのためお祝いの気持ちでプレゼントを贈っても、ついマイナスの意味でとらえてしまい、気分を害してしまう妊婦さんもいるのです。
産休をとることに後ろめたさを感じたり、「復職してからも居場所はあるのかな」と不安に思っている妊婦さんもいるかもしれません。
産休プレゼントで「いらない」と思われやすいもの
それでは、産休プレゼントを実際に贈ることにしたら、どんなものを贈るのがよいのでしょうか?
まず、産休プレゼントはあくまで妊婦さんを励ましたり、リラックスしてもらうためのものです。
産休プレゼントは出産祝いとは性質が違う、ということを頭に入れておきましょう。
そのうえで、まず贈り物としてNGなものの確認をしておきましょう。
贈った相手から産休プレゼントとして非常識だと思われないように、しっかりチェックしてくださいね。
ベビー用品・お守り
やはり、産休に入る同僚には、「妊娠おめでとう!」「元気な赤ちゃんを産んでね」、という気持ちでかわいい赤ちゃんグッズを贈りたくなりますよね。
でも、妊婦さんによっては、それがプレッシャーにもなってしまう人も多いのです。
元気に赤ちゃんが生まれてくれたら問題がないささいなことも、生まれてきた赤ちゃんに万が一のことがあったとき、どうなるか想像することが大切です。
もしもベビーグッズを贈っていた場合には、お互いにとても切ない気持ちになってしまうでしょう。
また、親しい間柄を除き、安産のお守りも少し重い贈り物に受け取られてしまいがちなので、避けたほうがよいといえるでしょう。
香りの強いアイテム
妊娠中は、つわりの時期だけでなく、さまざまな香りにとても敏感になります。
洗濯洗剤の匂いが苦手になった、今まで使っていたアロマグッズも受けつけなくなった、という妊婦さんも多いのです。
リラックス効果が高いからと、香りのよいアイテムを贈り物に考える人も多いと思いますが、妊婦さんの体調も考慮に入れると、少し注意が必要です。
カフェイン入りの飲み物やハイカロリーなお菓子
当然のことながら、アルコールは妊婦さんにも赤ちゃんにも悪影響を及ぼしかねないため、贈り物にするのは控えましょう。
また、カフェインが含まれるコーヒーや紅茶は、リラックス効果があり、ある程度の摂取は気にしなくてよいとされています。
ただし、摂取量が多いと赤ちゃんの発育に影響があるとされているため、控える妊婦さんも多いため、贈り物にするのは避けたほうがよいでしょう。
妊婦さんが産休に入るころは妊娠後期となる場合も多く、体重も増えやすい時期です。
カロリーを気にする妊婦さんも多いため、おいしいものを贈る場合は、カロリーには気を付けるようにしましょう。
産休プレゼントを贈る時のマナー
産休プレゼントは妊婦さんに余計な気をつかわせない、スマートな贈り方が鉄則です。
妊婦さんに気持ちよくプレゼントを受け取ってもらうためには、プレゼントするタイミングや、贈り物の相場などをきちんと調べておくとよいでしょう。
渡すタイミングは妊娠中期以降で
とくに妊娠初期はとてもデリケートな時期です。
胎盤もまだ安定せず、つわりの症状が出る人も多いため、母子ともにまだ不安定な状態です。
たとえ早めに妊娠の報告を受けたとしても、妊娠中のさまざまなリスクが少し減り、つわりも少しずつおさまってくる時期を待ちましょう。
なにかプレゼントを渡すなら、妊娠中期以降がよいかもしれません。
また、産休に入る直前は、職場に置いてあるさまざまな私物を持って帰ることも考えられます。
荷物が増えることは妊婦さんにとって負担になるため、その点も考慮して、プレゼントを渡すのがお休みの間際にならないように計らうのも思いやりですね。
プレゼントの相場は気を使わせない金額
贈る側はつい盛大にお祝いしたいという気持ちで高額なものを選びがちですが、受け取った側は「お返しはどうしたものだろう」と考えるのが当然の心情です。
お返しを気にしなくていいよう、産休プレゼントの相場は1,000〜3,000円くらいがおすすめです。
職場の同僚と一緒にお金を出し合って贈る場合でも、あまり高価にならないものを考えましょう。
気分がアガるラッピングとメッセージ
それでも、心のこもった贈り物は、やっぱりもらったらうれしいと思うものです。
贈る側にしたらささやかなものであっても、妊婦さんに気持ちが伝わるように、ラッピングなども喜んでもらえるすてきなものにしたいですね。
また、相手の心を和ませるようなメッセージもぜひ添えましょう。
メッセージを添える場合は、お祝いの気持ちや、からだを大切にといった、できるだけポジティブな内容にするのがポイントです。
「出産はたいへんですが」などというプレッシャーや不安を与える表現は控えるようにしましょう。
産休に入る同僚に贈り物をしたほうがいいのか、しないほうがいいのかで悩む人は多いですよね。
最近はアメリカ発祥の「ベビーシャワー」という、出産を控えた妊婦さんとおなかの赤ちゃんを盛大にお祝いする習慣も知られるようになり、産休前のプレゼントも広く取り入れられるようになってきました。
ただ、どちらかというと、これまでの日本では、赤ちゃんが生まれるまではなにがあるかわからないので、生まれる前にお祝いを贈るのは控えるべき、と考えられてきました。
プレゼントを贈るかどうかについては、どちらが正しいということはなく、産休に入る妊婦さんとの関係にもよります。
妊婦さんが産休のタイミングで退職されるようであれば、これまでの仕事への感謝の気持ちを込めて、プレゼントを贈ることは大切かもしれません。
もし、プレゼントを渡すかどうかで悩んでいるのであれば、無理をして渡さずに、無事に出産を終えてから出産祝いとして大いにお祝いすることにしたらどうでしょう。
産休前には、お祝いの気持ちやからだを大切にね、と周囲の人が気持ちを伝えるだけでも、妊婦さんはとても嬉しいものです。
産休で退職する職場の妊婦さんに喜ばれるプレゼントは?
それでは、実際に産休に入る妊婦さんに渡すとしたら、どんなプレゼントが喜ばれるのでしょうか?
おすすめなのは、妊婦さん自身のためのもので、自分ではあまり買わないような、少し上質なものを選ぶことです。
ちょっと贅沢な食べ物
カロリーやカフェインに気を付けて、妊婦さんが楽しめる食べ物もおすすめです。
たとえば、ハーブティーやデカフェのコーヒーならリラックス効果もあり、カフェインも気にせず飲めます。
とくに妊娠前にコーヒーが好きだった妊婦さんには、喜んでもらえるかもしれませんね。
妊娠後期になると、妊婦さんはおなかが大きくなってくるため、胃が押されてふたたびつわりの症状が出る妊婦さんもいます。
そんな妊婦さんでも口にしやすい、のど越しのよいフルーツ多めのゼリーや、カロリー控えめで満足感のある野菜たっぷりのスープなどもおすすめです。
また、カロリーは気になるけれど、赤ちゃんも大きくなってくるとやっぱりお腹はとても減るものです。
甘いものが欲しい、口さみしい、というときに喜ばれる食物繊維も豊富なドライフルーツやナッツなどもチェックしてみましょう。
やさしい香りのボディケアグッズ
ボディケアグッズを選ぶときも、自然のやさしい香りのものや無香料のタイプなら、匂いに敏感になりがちな妊婦さんにも喜んで使ってもらえます。
おなかがだんだん大きくなってくると気がかりな、妊娠線をケアするクリームやオイルなども喜ばれるでしょう。
また、いまは赤ちゃんも一緒に使えるような、やさしい成分のボディクリームにもおしゃれなものがたくさん揃っています。そんな中から選ぶのもおすすめですよ。
赤ちゃんにも使える上質なタオル
妊婦さんへの産休プレゼントには、上質なタオルも喜ばれる贈り物のひとつです。
タオルは家に何枚もあるかもしれませんが、上質なものはふんわりとやわらかで、妊婦さんの敏感な肌にもやさしく、使い心地も良く特別感のあるものです。
出産の際には病院で使えたり、退院した後も赤ちゃんに使えるアイテムなので、シンプルなデザインのオーガニックコットンを使ったものなど、やさしい素材のタオルがいいですね。
産休に入る人へのプレゼントはじっくり考えて決めよう!
ここまで、産休に入る妊婦さんへのプレゼント選びについて解説してきました。
妊婦さんとの関係性や、妊婦さんが産休後復職するのか、それとも退職なのかによっても、プレゼントするものは少しチョイスが変わってきますが、大切なポイントは以下の通りです。
- 妊婦さんのプレッシャーにならないもの
- 制約の多い妊婦さんが口にできる・使えるもの
- 少し上質な自分では買わないようなもの
出産前、妊婦さんは精神的にナーバスになりがちです。もちろん、マタニティライフを大いに楽しめる人もいますが、やはり不安な気持ちは誰にでもあるでしょう。
出産の不安を少しの間でも忘れられるような、穏やかな気持ちになれる気の利いたプレゼントを選んであげたいですね。
妊婦さんの喜ぶ顔を思い浮かべながら、ぜひ楽しんで贈り物を選んでくださいね!