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乳幼児の心身の発達に良い効果があるとされる型はめパズルは、モンテッソーリ教育でもよく使われるアイテムです。
この記事では、型はめパズルがモンテッソーリ教育に適している理由を詳しく説明し、0歳から2歳までの年齢別に、おすすめの型はめパズルも紹介します。
おうちでモンテッソーリを取り入れたい方や、お子さんが喜ぶパズルで遊ばせたい方は、ぜひ参考にしてくださいね。
モンテッソーリ教育のおさらい
モンテッソーリ教育は、「子どもには自分自身を成長させる力がある」という考えに基づいた教育法です。特に、体も心も著しく発達する乳幼児期に注目し、「この時期に五感を使ってさまざまな体験をすることが、生きる力の土台を築く」と提言しています。
モンテッソーリでは、子どもの活動を「おしごと」と呼びますが、なかでも重要と位置づけているのが、手指を使う活動です。手指からの刺激を通して、子どもは脳や五感を発達させ、生きる力を身に付けていきます。
この記事で紹介する型はめパズルは、手を使う「おしごと」の1つです。
型はめパズルがモンテッソーリに適している理由
モンテッソーリ教育では、子どもが特定の能力を獲得するために感受性が高まる時期を「敏感期」と呼んでいます。もう少しわかりやすくいうと、子どもが五感を通して身の周りの環境から刺激を受け、夢中になって活動する時期のことです。
「運動の敏感期」「言語の敏感期」「数の敏感期」など、月齢や年齢に応じた9つの敏感期があり、それぞれの時期に特定の活動に集中することで、子どもは伸ばすべき力を自ら育てていきます。
型はめパズルは、特に「運動の敏感期」「感覚の敏感期」「言語の敏感期」の3つの敏感期にぴったりのおもちゃです。その理由を解説しましょう。
ちなみに、敏感期が現れるのは、0歳〜6歳前後の限られた時期であるため、この時期に成長に適した環境を用意することが大事だと、モンテッソーリでは考えています。
【運動の敏感期】手指の発達を促す
運動の敏感期には、子どもは自由に体を動かす能力を身に付けようとします。
手を使う活動への興味も増すこの時期に、型はめパズルでたっぷり遊ぶことで、手指が器用に使えるようになるでしょう。
手指と脳は密接につながっているため、指先を使うと脳が刺激され、活性化することもポイントです。
【感覚の敏感期】五感へ刺激を与える
感覚の敏感期とは、子どもが五感をフル稼働させ、さまざまな情報を受け取って蓄積する時期です。この時期に大切なことは、五感にできるだけたくさんの刺激を与えて、吸収できるようにすることです。
型はめパズルのカラフルな色合いや木製パズルの手触りは、子どもにとって心地よい刺激になるでしょう。
【言語の敏感期】言葉の習得に役立つ
言語の敏感期とは、見聞きした言葉をぐんぐん吸収する時期です。まだ自分では言葉を話さない0歳の赤ちゃんも、大人の話す言葉の刺激を受けて、言葉を覚え、理解するようになります。
型はめパズルでは、大人が話しかけながら遊ぶことで、子どもは自然に色や形、動物や物の名前を覚えるでしょう。2歳ごろからは、パズルの絵からイメージを広げて、ごっこ遊びへと発展していきます。
このような活動を通して、子どもが話す言葉は格段に増えていきます。
【0歳】モンテッソーリ教育におすすめの型はめパズル5選
モンテッソーリの敏感期のスタートは、0歳です。
0歳でも、子どもの脳は驚くべきスピードで成長しています。0歳に合ったパズルを用意することが、この時期の子どもの成長を促す方法の1つといえるでしょう。
ただし0歳は、触れたものをなめたり、口に入れたりする時期でもあります。安全な塗料が使用されているか、誤飲の危険はないかといったことも、忘れずにチェックしてくださいね。
エデュテ:KOROKORO パズル
すべすべした木の手触りを楽しめる、木製の型はめパズルです。4つの積み木パーツは0歳の赤ちゃんでも握りやすい大きさで、ピンクやブルーに色分けされています。
パーツの2つには、ちょうちょとてんとう虫のイラストが描かれ、中にビーズが入っていることもポイントです。振ると音が鳴るので、触覚、視覚や聴覚など、さまざまな角度から子どもの五感を刺激してくれるでしょう。
対象年齢:10ヶ月から
フィッシャープライス:はじめてのブロック(レインフォレスト)
カラフルで、色の認識がしやすいパズルです。ブロックはプラスチック製で軽く、小さな子どもでも扱いやすい仕様になっています。プラスチック製は、手入れもしやすいので、助かりますね。
型はめだけでなく、ふたを開けて中身を出し入れする遊びも楽しめます。そのほか、バケツの中にハンカチなどの布を入れ、穴から引っぱり出しても、面白いでしょう。指先を使いたいこの時期だからこそ、布をつまむこと、引っぱることに夢中になるはずです。
対象年齢:6ヶ月から
ファットブレイン:プラグジー
円形の土台に、筒状のパーツをはめ込むパズルで、パーツにふたがついていることが特徴です。ふたの取っ手をつまんで開け閉めすることで、指先の細かい動きを身に付けることができます。
全部のパーツをはめ込むと、その様子を目で確認できるので、子どもは達成感も味わえるでしょう。モンテッソーリ教育では、達成感を持つことは、子どもの成長に欠かせないステップと考えています。
対象年齢:10ヶ月から
ウッディプッディ:はじめてのつみき もぐもぐボックス
ボックス型の本体に動物が描かれ、その口に型はめをする木製パズルです。初めのうちは、本体の上部からパーツを落とす「ぽっとん落とし」として遊ぶとよいでしょう。
動物に食べさせるイメージで遊べるように、10個のパーツはどれも、野菜や果物がモチーフです。それぞれの名前を覚えたり、「どうぞ」「おいしいね」「もぐもぐ」など、言葉のやり取りを楽しんだりすることもできますね。
対象年齢:10ヶ月から
ファットブレイン:オームビーキューブ
立方体の面に抜かれた形に合わせて、型をはめるパズルです。ピースと本体が紐でつながっているので、ピースをなくす心配がありません。これなら、お出かけに持って行っても安心ですね。
型はめのほか、紐を引っ張って遊ぶこともできます。また、楕円形や五角形、8の字形のように、ユニークな形がそろっていることもポイントです。
対象年齢:10ヶ月から
【1歳】モンテッソーリ教育におすすめの型はめパズル5選
1歳半を過ぎると歩行が安定し、さらに手や指の動きも発達します。発語も増え、子どもが自分の気持ちや好みを表現する姿もみられるでしょう。
モンテッソーリ教育では、子どもが自分で選択する力を重視しています。型はめパズルでも、子どもの気持ちを大切にして、好きなパズルを選ばせてあげるとよいですね。
HABA (ハバ) :ノブ付きパズル みんなのくるま
ドイツのおもちゃメーカー製の、ノブ付きパズルです。バスや消防車、救急車などがモチーフになっているので、乗り物好きなお子さんにぴったりです。
ノブを指でつまむ、形を見てはめるなど、1歳の発達に合った作業ができます。乗り物の名前を覚えたり、パズルを動かして走らせるまねをしたりと、成長に応じて遊びの幅も広がるでしょう。
対象年齢:1歳6ヶ月から
エド・インター:あそびのおうち
緑の屋根に型抜きが施された、おうち型の木製パズルです。パーツにはハート形や星形もあり、1つずつ違う色が塗られています。おうちのドアには開閉できる鍵があったり、窓にはそろばん玉がセットされていたりと、知育要素が充実している点も見逃せません。
お人形を入れればままごとのおうちとしても使えるなど、型はめ以外にも役立つパズルです。
対象年齢:1歳6ヶ月から
DJECO(ジェコ):ウッディー ペッツ
木製のボード型パズルです。ピースは全部で5つあり、犬、猫、かめ、うさぎ、ねずみが描かれています。ほんわかした絵柄で、動物好きな子どもは喜ぶことでしょう。動物の名前を覚えることもできますね。
また、ピースが厚めに仕立てられているので、しっかり自立することも特徴です。好きなように並べたり動かしたりして遊べるほか、棚などに飾って楽しむこともできますよ。
対象年齢:1歳から
NIC(ニック):キーボックス
デザインも色使いもシンプルで、木目の美しさや木の感触を生かしたパズルです。ボックスの上部から、子どもが握りやすい大きさに仕上げられたパーツを落として遊びます。
また、ボックスの扉に鍵がついていることも特徴の1つです。鍵の操作は、最初は難しいかもしれません。まずは、扉を開けたり閉めたりすることから始めるとよいでしょう。
対象年齢:1歳6ヶ月から
ポプラ社:新版 あかまる ぺたっ!
型はめのほか、ページの指示に従い、いろいろな形や色のマグネットをはって遊ぶ絵本です。マグネットをはったりはがしたりという動作を通じて、指先を使う経験がたっぷりできます。子どもが絵本に親しむきっかけとしても、活用できるでしょう。
マグネット仕立てであることを活かし、冷蔵庫のドアなどにはることもできます。磁力に対する子どもの興味も育めそうですね。
対象年齢:1歳6ヶ月から
【2歳】モンテッソーリ教育におすすめの型はめパズル5選
2歳は、語彙が急激に増えて、自我が発達する時期です。モンテッソーリ教育では、「敏感期の子どもは、自分が興味を持ったことに深く集中できる」と考えています。
子どもの自我を尊重しながら、子どもが好きなことに没頭できる環境を整えましょう。3歳以降、得意なことを伸ばす土台作りにもつながります。
型はめパズルも、子どもが夢中になれるように、これまでよりステップアップしたものを用意してあげるとよいですね。
ボーネルンド:ファーストピックアップパズル てんとう虫
大きさが異なる5匹のてんとう虫で遊ぶパズルです。つまみの付いたパーツを、てんとう虫の形に合わせてはめ込みます。一見シンプルですが、子どもにとっては、さまざまな知育効果の期待できるパズルです。
例えば、てんとう虫の大きさはすべて違うため、パズルにはめるためには、大きさを比べなければなりません。さらに、てんとう虫の丸模様の数とボードに描かれた数字、てんとう虫の色と数字の色も対応しています。
さまざまな気づきを得ながら、色や数字を覚えたり、大きさや色を識別したりする力が育つでしょう。
対象年齢:2歳から
メリッサ&ダグ:Safari Chunky Puzzle 8ピース
表情がユーモラスな8匹の動物をはめ込む木製パズルです。難易度はそれほど高くないので、パズルに慣れているお子さんであれば、一人で十分に取り組めます。
このパズルの特徴は、ピースに厚みがあり、しっかり立つことです。動物を並べたり、ブロックなどと組み合わせて動物園ごっこをしたりと、遊びの幅を広げていけます。
実際に動物園に行ったことのある子どもなら、経験したことを再現することもできるでしょう。
対象年齢:2歳から
山のくじら舎:かくれんぼパズル きょうりゅう
ヒノキとスギを使い、日本国内で手作りされた高品質の木製パズルです。価格は高めですが、滑らかな手触りや木の心地よい香り、木目の美しさなど、モンテッソーリが提言する「感覚の敏感期」に適した良質の刺激をたっぷり受けることができます。
パズルとして用意されているのは、6つの卵の形をしたピースです。さらに、それぞれの卵の中に、プテラノドンやトリケラトプス、ステゴザウルスなどの恐竜が隠れています。
卵と恐竜の組み合わせを考えるパズルは、子どもの思考力も鍛えてくれるでしょう。味わいのある恐竜の表情も、ユニークです。
対象年齢:2歳から
木製おもちゃのだいわ:積木バスケット
ぽっとん落としタイプの、型はめパズルです。パーツが25個もあるので、さまざまに遊ぶことができます。例えば、パーツを色や形で分けたり、数を数えたりすれば、数の感覚も学べるでしょう。
モンテッソーリ教育では、シンプルで洗練されたデザインで、子どもが扱いやすいおもちゃを推奨しています。こういった観点でも、モンテッソーリ教育に適したおもちゃであるといってよいでしょう。
気をつけたいのは、パーツサイズが小さめなことです。子どもが口に入れないように、しっかり見守ってくださいね。
対象年齢:2歳から
学研ステイフル:はっけんパズル はじめて
4ピース、8ピース、12ピース、3種類のパズルがセットになっています。それぞれのパズルには、動物、昆虫、乗り物のイラストが描かれ、ピースを外すと、ピースとは違う絵が現れて、新たな発見ができるという仕掛けです。
簡単な4ピースのパズルから始め、徐々に難易度を上げて挑戦させてみましょう。
モンテッソーリ教育では、子どもが自分で選んだ活動に没頭し、自分のペースでやり遂げることを重視しています。このパズルは、その方針にも則したものです。
対象年齢:2歳から
型はめパズルでモンテッソーリを実践するならおもちゃのサブスクが便利
型はめパズルがモンテッソーリ教育に適している理由や、年齢に合ったおすすめパズルを紹介しました。家庭でできるモンテッソーリということで、興味を持った方も多いのではないでしょうか。
しかし、成長に応じて型はめパズルを購入するとなると、コストも手間もかかります。また、使わなくなったパズルをしまっておく場所を確保しなければならないというのも、悩みの種になるでしょう。
そこでおすすめしたいのが、おもちゃのサブスクです。おもちゃのサブスクなら、そのような悩みを解決できます。
おもちゃのサブスクを展開するキッズ・ラボラトリーは、専門のおもちゃコンシェルジュが、お子さんの年齢や好みに合わせて、高品質の型はめパズルを選んでくれます。子どもが成長したり、遊ばなくなったりしたら、気軽に交換できますし、返却も簡単です。パズルが増えて、置き場所に困るようなこともありません。
お子さんにモンテッソーリ教育の環境を用意してあげるためにも、ぜひおもちゃのサブスクをお試しくださいね。