知育

知育とは?概要と家庭で取り組むときに意識したいポイントを解説

「幼児教育に知育を取り入れるべきと聞いたけれど何をすればよいかわからない」などと悩んでいませんか。なんとなくイメージできるものの、具体的な意味まではわからない人が多いでしょう。この記事では、知育の概要を解説するとともに、家庭で取り組むときに知っておきたい知育のコツや知育の方法などを紹介しています。以下の情報を参考にすれば、知育の意味や取り組み方がわかります。

知育とは?押さえておきたい基本的なポイント

知育は、知能を育てるための教育です。イギリスの社会学・哲学・倫理学の専門家であるハーバート・スペンサーが「教育論」の中で三育のひとつとして提唱しました。三育は、教育の基本原理といわれることがある考え方です。知育のほか、徳育と体育で構成されます。ちなみに、徳育は道徳心を育てるための教育、体育は身体と運動能力を育てるための教育です。

知育で育てる知能とは

知育で育てる知能はどのような能力なのでしょうか。小学館のデジタル大辞泉によると「物事を理解したり判断したりする力」と説明されています。つまり、足し算や引き算、文字の読み書きなどをする力ではありません。知能は、自分で物事について考える力といえるでしょう。具体的には、理解力・判断力・思考力・考察力などを指すと考えられます。これらの力は、知識を増やして活用するうえで欠かせません。また、社会生活でも必要になります。知育は、子どもにとって非常に重要な教育といえるでしょう。

幼児教育に知育を取り入れたい2つの理由

幼児教育の現場では、知育が積極的に取り入れられています。その理由として、以下の2点が挙げられます。

知育で育てる知能は、学校教育や社会生活の基礎になる能力です。例えば、理解力を伸ばすことで単純な計算問題だけでなく応用問題にも対応できるようになります。また、判断力や思考力を伸ばせば、進路で悩んだときに最適な選択を下せるようになるでしょう。人生を通じて活用できる能力を身につけられる可能性があるため、幼児教育に知育を取り入れたいと考えられているのです。

幼児期ならではの特徴も、知育を積極的に取り入れたい理由として挙げられます。幼児期は、知的な面、情緒的な面などが急速に発達する時期です。毎日の経験が重要な学びの場になります。柔軟性や吸収性に優れていると考えられるため、幼児教育に知育を取り入れたいと考えられているのです。

知育と遊びの違い

知育を取り入れる前に押さえておきたいのが遊びとの違いです。大人から見ると、遊びと知育が同じように見えることは少なくありません。区別がつきにくい理由は、遊びも子どもの自発的な学習といえるからです。子どもは遊びを通して、好奇心や主体性などを育みます。大きな視点では、遊びの延長線上に知育はあるといえるでしょう。

ただし、遊びと知育は同じではありません。知育は子どもの知能を育てる目的でデザインされています。したがって、子どもが挑戦したくなる課題を提示する、試行錯誤したくなる工夫をこらす、失敗してももう一度挑戦したくなる仕掛けをする、成功すると満足感や達成感を味わえるイベントを用意するなどの配慮をしています。これらを通して、挑戦することや自分で考えることに価値を感じられるようにしているのです。

以上のとおり、知育は明確な目的をもってデザインされています。子どもがただ遊んでいるように見えても心配する必要はありません。

知育は何歳から始められる?

知育を取り入れるうえで気になるのが、取り入れるタイミングです。子どもが小さいと「早すぎるのでは」と考えてしまうことが少なくありません。結論から述べると、知育は0歳から始められます。0歳から始められる理由は、私達の脳は3歳までに80%が完成すると考えられているからです。0~3歳は、私達の基礎が構築される期間といえます。以上をもとに考えると、知育はできるだけ早いタイミングで取り入れるほうがよいでしょう。

ただし、知育の内容には注意が必要です。幼い子どもに難しすぎる課題を与えても効果的な刺激にはなりません。知育の内容は、子どもの発達や成長に合わせて選択することが重要です。例えば、0歳の子どもであれば絵本でたくさんの言葉を聞かせるなどが考えられます。

知育で意識したい5つのポイント

知育の目的は、子どもの知能を育てることです。したがって、計画的に行うことが大切と考えられます。知育を取り入れる場合は、以下のポイントに注意しましょう。

五感をフル活用する

知育では、五感をバランスよく刺激するように意識します。視覚・触覚・嗅覚・味覚・聴覚から加わるすべての情報が子どもの成長を促すからです。絵本を読み聞かせる、積み木で遊ばせる、花の匂いを嗅がせるなど、さまざまな体験を積ませるようにしましょう。とはいえ、五感すべてを同時に刺激する知育を行う必要はありません。五感すべてを同時に刺激する知育を探すことは難しいでしょう。さまざまな体験を通して、子どもの五感をバランス良く刺激することが重要です。

子どもの興味を大切にする

知育を行うときは、子どもの興味を大切にします。興味を大切にすることで、主体性や自発性を引き出せるからです。子どもは興味のあるものに対して、驚くほどの集中力を発揮します。興味に注目すれば、大人があれこれ手を加える必要はなくなります。

子どもの興味に任せると、飽きっぽいと感じることが少なくありません。飽きっぽく見える理由は、興味の幅が大人の想像以上に広いからです。次々と興味の対象が変わっているように見えるかもしれませんが、たくさんの初めてを体験している子どもにとっては当然のことです。子どもが楽しいと感じていることに挑戦できる環境を作ることが重要です。興味を大切にしていると、いずれ熱中できるテーマを見つけられることもあります。子どもが自由に楽しめる環境を作りましょう。

子どものやり方を尊重する

子どもが知育玩具などで遊んでいると、正しいやり方を教えたくなることがあります。何度も失敗を繰り返しているときや失敗してがっかりしているときなどに教えたくなることが多いでしょう。気持ちはわかりますが、大人が考えた正しいやり方を教えることはおすすめできません。自分の頭で考えて試行錯誤を繰り返すこと、再挑戦を繰り返して成功することなどが学びにつながるからです。例えば、試行錯誤を繰り返すことで思考力や考察力を育めます。大人が正しいやり方を教えると、子どもの大切な学ぶ機会を奪ってしまう恐れがあります。失敗している姿を見ていると助けたくなるかもしれませんが、子どものやり方を尊重して見守ることが重要です。

兄妹やお友だちと比べない

兄妹やお友だちも知育に取り組んでいると、意識しないようにしていても進み具合が気になるでしょう。この子のほうが上手にできる、あの子のほうが上手にできるなどで一喜一憂してしまうケースは少なくありません。仕方がないことですが、子どもを他の子と比較することはできるだけ控えましょう。知育では、子どもの自主性や興味を重視すべきだからです。これらを大切にすれば、子どもは遊びながらさまざまな気付きや学びを得ます。発達や興味などに個人差があるため、進み具合や得意、苦手に違いがあっても当然です。このような違いは、個性と言い換えることもできます。他の子と比較せずありのままの子どもを受け入れれば、その子らしさを発揮しつつ気付きや学びを得て成長していきます。

興味をもって見守る

子どもの興味を大切にすることは重要ですが、放っておいてよいわけではありません。子どもは課題を思ったとおりに解決できないとイライラすることや興味を失うことがあります。このようなときは、子どもの話をじっくりと聞くことが重要です。納得できない気持ちが解消すれば、もう一度、挑戦したいと考えるケースが少なくありません。同様に、課題を解決したときは、しっかりと褒めてあげることも重要です。しっかりと褒めることで、子どもの主体性を引き出せます。ここでいう主体性は、知育に対する前向きな姿勢です。仕事や家事で忙しいと細かなフォローまでできないケースはありますが、興味をもってできるだけ見守るようにしましょう。

知育の方法は年齢に応じて選ぶ

知育にはさまざまな選択肢があります。具体例として、知育玩具、知育アプリ、幼児教育などが挙げられるでしょう。また、これらの中にも複数の選択肢があります。いずれにせよ、知育の方法は、子どもの年齢に合わせて選択することが重要です。子どもの発達や成長により適切な知育の方法は異なるからです。子どもにとって難しすぎる方法や簡単すぎる方法を選択すると知育の目的を果たしにくくなります。また、子どもが興味を失ってしまうことも考えられます。では、知育の方法は、どのように選べばよいのでしょうか。年齢別のポイントを解説します。

0~1歳

0歳児は、視覚・聴覚・触覚を刺激できる方法がおすすめです。目で見たもの、耳で聞いたもの、触れたものから、さまざまな情報を吸収していきます。例えば、たくさん話しかける、絵本を読み聞かせるなどが考えられます。あるいは、触れると音や光が出る玩具をベビーベッドに取り付けてもよいでしょう。触覚・聴覚・視覚をバランス良く刺激できます。

1歳は、少しずつですが自分でできることが増える時期です。ハイハイで移動することもできます。能動的に遊べる知育玩具などで、自立心や集中力を養うとよいでしょう。例えば、1才児を対象にしている積み木、絵本に登場するキャラクターのパペットなどが考えられます。1歳半ごろから、順番や場所、位置などの秩序に敏感になります。これらに関連する知育玩具で、子どもの世界を少しずつ広げてみてはいかがでしょうか。

2~3歳

2~3歳になると、手先が器用になります。また、立体や図に対する理解が深まっていきます。したがって、これらを総合的に刺激できる積み木などがおすすめです。2~3歳になると目的を持って積み木で遊べるようになります。また、色に対する理解も深まるため、積み木の色を使った遊びも考えられます。積み木のほかでは、ピースの少ないパズルなども良い知育の方法になりえるでしょう。いずれにせよ、2~3歳頃の子どもは、いろいろなものを口に入れる傾向があります。知育玩具などを使用する場合は、誤飲の恐れがないものを選ぶことが重要です。

4~6歳

4~6歳になると、多くのことを自分でできるようになります。幼稚園や保育園へ通い始める子どもが増える点も特徴です。刺激的な生活を送るようになった中で、興味をもったものを中心に知育に取り組むとよいでしょう。例えば、言葉遊びが好きであればしりとり、数字に興味をもっているのであれば数字を使ったゲームなどが考えられます。

4~6歳になると、ごっこ遊びも楽しめるようになります。ごっこ遊びは、知育にとてもよいといわれています。誰かになりきるためルールを守る必要があり、手元にある玩具を小道具に見立てるため思考力を求められるからです。子どもが物語を展開するときに想像力も刺激できます。生活習慣を学べる点やコミュニケーション能力を高められる点も見逃せません。ただし、子どもだけでは、ごっこ遊びをできないケースもあります。大人の助けを必要とする場合は、子どもが誰かの真似をできるようにアドバイスをするとよいでしょう。大人もごっこ遊びに参加する場合は、話をふくらませるきっかけを与えつつ、子どもが展開する物語に従います。

家庭で取り組める知育の方法

知育は、幼稚園や保育園だけでなく家庭でも取り組めます。代表的な方法として以下の5つが挙げられます。それぞれの特徴は次のとおりです。子どもが興味を抱く知育の方法を選択しましょう。

毎日の生活

毎日の生活に少しの工夫を加えるだけで知育に取り組めます。メリットは、特別な準備を必要としないケースが多いことです。ただし、専門家がデザインするわけではないため、期待できる効果は低くなります。この方法の例として、しりとり・工作・家庭菜園などが挙げられます。遊びやコミュニケーションの一環として取り入れるとよいでしょう。

幼児教材

幼児教材の中には、知育を目的としているものがあります。このような教材を利用して、家庭で知育に取り組むこともできます。幼児教材のメリットは、さまざまな商品があるため目的に応じて選択できることです。例えば、子どもの思考力を刺激するもの、想像力を刺激するもの、表現力を刺激するものなどがあります。学習ドリルなどと異なり、子どもが楽しめるように工夫している点も魅力です。幼児教材のデメリットは、子どもにあっている教材を簡単に見つけられないことです。選択肢が豊富なため、比較検討を必要とすることが少なくありません。

幼児教室

本格的な知育を受けさせたい場合は、知育に力を入れている幼児教室を利用するとよいでしょう。幼児教室のメリットは、各教室がそれぞれの教育方針に従い子どもの年齢や知育の目的に応じたコースを開設していることです。充実した環境で知育の専門家による指導を受けられる点も見逃せません。ただし、他の方法よりもコストはかかる傾向があります。また、幼児教室により教育方針や目的などは異なります。したがって、子どもにあっているところを探さなければなりません。多くの幼児教室は体験教室などを実施しています。気になる幼児教室が見つかったら積極的に参加するとよいでしょう。

知育アプリ

近年になって注目を集めているのが、スマホやタブレットなどのモバイル端末で利用できる知育アプリです。知育アプリのメリットは、モバイル端末があれば手軽に利用できることと映像や音声を使って知育を行えるため子どもが興味をもちやすいことといえるでしょう。同じ端末で複数の知育アプリを利用できる点や学習の記録を残せる点も魅力です。ただし、あくまでもデジタルであるためリアルな体験はできません。また、子どもが知育アプリにのめり込んでしまう恐れがある点にも注意が必要です。メリット・デメリットを理解して、上手に付き合いましょう。

知育玩具

知育玩具を利用して家庭で知育に取り組むこともできます。定番の知育玩具として、積み木、ままごとセット、粘土、パズルなどが挙げられます。知育玩具のメリットは選択肢が豊富なこととさまざまなノウハウを詰め込んでいる玩具が多いことです。ノウハウを詰め込んでいる玩具が多い理由は、古くから用いられてきた手法だからです。幼児教室に導入されている信頼性の高い知育玩具もたくさん存在します。対するデメリットは、一般的な玩具よりも割高になるケースが多いことです。とはいえ、子どもが遊びながら学びを進められる点は大きな魅力です。家庭で取り組める優れた知育の方法といえます。

知育で子どもの成長を促してみませんか?

知育は子どもの知能を育てる教育です。今後の人生で必要な能力を伸ばせる可能性があります。知育教育の代表的な方法は、幼児教材・幼児教室・知育玩具などです。迷う場合は、家庭で取り組みやすいうえ信頼性も高い知育玩具をおすすめします。コストが気になる場合は、知育玩具のレンタルサービスを活用することもできます。コストを抑えられるうえ、使わなくなっても無駄にならないためおすすめです。