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新生児を育てるママさんや、出産を控えたプレママさんにとって、赤ちゃん用おもちゃはいつから必要なのか気になりますよね。
また、どんなおもちゃを用意すればよいのか、種類が多すぎて迷ってしまうことも。
今回は、新生児におもちゃは必要なのか、また0歳児向けのおもちゃを選ぶポイントなどについて紹介していきます。
赤ちゃんのおもちゃ選びの参考にしてくださいね。
新生児(生後1ヶ月)におもちゃは必要?
新生児といえば、ほとんどの時間を眠って過ごすことから、おもちゃは必要ないように思われがちです。しかし、専門的な見解として「新生児の頃から、おもちゃはあってもよい」とされています。
この時期のおもちゃは、子どもの成長や親子の触れ合いの手段として大きな役割を果たしているからです。
新生児の視力は「0.01〜0.02程度」といわれており、視界がまだはっきりしていないことが多いですが、聴覚はママのお腹にいる時からすでに発達しています。
生まれた直後からママの声を認識しているといわれ、周囲の音や声を聞くことでたくさんの刺激を受けることができます。
生後1ヶ月の新生児が、自分でおもちゃを手にとって遊ぶのは難しいので、親がきれいな音がするおもちゃを振って、音を聞かせてあげるとよいでしょう。
新生児におもちゃを与えるのはいつから?
新生児におもちゃを与えるのは、生後2ヶ月から3ヶ月ごろが良いとされています。
生後3ヶ月ごろになると、視覚や聴覚などの五感が発達しはじめ、物体に関する関心が高まっていきます。また、柔らかい布製のおもちゃや、手になじむ形状のおもちゃは、赤ちゃんが自分でつかんだり握ったりする手の動きを促進し、手指の発達を促します。
一方で、生まれた直後など、少しでも早くおもちゃを与えたいと考えるママさんやパパさんもいるでしょう。
しかし、0ヶ月の赤ちゃんにおもちゃを与えてもあまり意味がありません。生まれたばかりの赤ちゃんは視覚が発達しておらず、20から30センチメートルほどの距離しかはっきりと見ることができません。これは、お母さんやお父さんの顔を見るのに適した距離であり、おもちゃの形や色を認識するには不十分だからです。
生まれて1ヶ月以内の赤ちゃんに必要なのは、食事と睡眠、そして親とのスキンシップです。特に親とのスキンシップは、赤ちゃんに安心感を与え、脳の発達も促してくれるので、積極的に赤ちゃんと触れ合うようにしてくださいね。
新生児(0ヶ月の赤ちゃん)でも、おもちゃを与えると知育になる?
おもちゃを通じて赤ちゃんの興味を引き出し、脳を刺激することは、知育につながるとされています。
そもそも、右脳の発達を促す「知育」は、右脳が急速に発達する0歳〜3歳までの期間が重要といわれます。ですので、おもちゃを与えるタイミングに早すぎるということはなく、新生児にぴったりのおもちゃを選べば十分な知育効果をみこめます。
月齢別!新生児のおもちゃ
0歳児には、具体的にいつごろから、どのようなおもちゃを与えるとよいのか、月齢別にみていきましょう。
月齢 | おもちゃ |
---|---|
生後1ヶ月ごろ~ | モビール |
生後3ヶ月ごろ~ | オーボール |
生後6ヶ月ごろ~ | プレイマット |
生後9ヶ月ごろ~ | 型はめパズル |
生後12ヶ月ごろ~ | トイボックス |
生後1ヶ月ごろ~「モビール」
新生児期は、視界がぼやけているのでゆっくりと動くようなおもちゃがおすすめ。
上から吊るしてゆっくりと動く「モビール」は、知的好奇心を刺激するため、視力の発達、集中力アップにつながります。
また、次第に手足をバタバタと動かせるようにもなるので、手足の発達も促します。
生後3ヶ月ごろ~「オーボール」
この頃になると、手で物を握ったりつかめたりするようになってくるので、網目状の構造でつかみやすい「オーボール」がおすすめ。
手にもって振るとビーズの音が鳴るので、赤ちゃんはそれだけでも喜びますし、「つかむ」「離す」といった手先や動作の感覚、追視の発達が身に付きます。
生後6ヶ月ごろ~「プレイマット」
生後6ヶ月になると、自分の近くにある物に手を伸ばすようになり、周りの物に興味を持ちはじめます。
上半身を自由に動かせるようにもなるので、「プレイマット」が活躍します。
吊るされたおもちゃを掴んだり引っ張ったり、触って口に入れたりと五感を刺激しながら運動機能が発達します。
生後9ヶ月ごろ~「型はめパズル」
生後から9ヶ月が経つとハイハイやずりばいができるようになり、手足からの刺激を大きく受けるようになります。
この時期には物の色や形を認識できるようになってくるので、「型はめパズル」がおすすめ。
同じ型を見つけてはめることにより、物の形という概念が形成され、指先も発達していきます。
生後12ヶ月ごろ~「トイボックス」
1歳になる頃には、手先を器用に動かせるようになってきます。
音遊びやはめ込みパズル、ビーズコースターなど複数の遊びができ、箱型の「トイボックス」では、「つまむ」「はめる」「数える」「音を鳴らす」などさまざまな動作を経験でき、集中力や指先の発達が身に付くのでおすすめですよ。
新生児へのおもちゃ「ガラガラ」はいつから?
振ると音が鳴るガラガラは、赤ちゃんのファーストトイとして人気の高いおもちゃです。
ガラガラで遊び始めるタイミングは2つに分けられます。
まず、生後1ヶ月以内の新生児期間です。この時期はまだ、赤ちゃんが自ら手にとってガラガラを振ることはできません。しかし、聴覚はママさんのお腹にいるときから発達しているので、親がガラガラを振って音を聞かせてあげましょう。
赤ちゃんが自ら手にとってガラガラで遊べるようになるのは、生後3ヶ月から4ヶ月ごろです。ガラガラを自分で持って遊ぶようになると、「振ると音が鳴る」という仕組みを理解し、赤ちゃんの探究心が刺激されるでしょう。
ガラガラにはさまざまな種類があります。月齢や目的に合わせて適切なものを選ぶようにしてくださいね。
新生児に与えるおもちゃを選ぶポイント
新生児期といえば、まだ眠っている時間も長く、首がすわっていないため行動範囲も限られています。
種類も多くどのようなおもちゃを選べばよいのか、迷ってしまうママさんも少なくないでしょう。
ここからは新生児の特徴とともに、おもちゃを選ぶポイントをご紹介します。
安全性の高いおもちゃを選ぶ
新生児のおもちゃ選びでまず気をつけたいのが安全性です。
特に小さいおもちゃだと誤飲する恐れがあるため、与えるおもちゃの大きさには気をつけなければいけません。
新生児の口の大きさは直径4cmほどです。
赤ちゃんを預かる保育の現場では、「トイレットペーパーの芯に通るものは誤飲してしまう可能性がある」として、乳児の保育室には持ち込まないとしている園も多いです。これはあくまでも目安ですが、小さなものや細かい部品が組み合わさってできているものなどは特に注意が必要です。
また、とがっているものも赤ちゃんの手や顔を傷つけてしまう恐れがあるので、軽くて丸みのあるものを選ぶようにしましょう。
洗えるおもちゃを選ぶ
安全性と結びつくポイントでもありますが、口に入れたり舐めても問題がないかどうかも重要です。
赤ちゃんは口を閉じる筋肉が未発達なため、よだれが多くみられます。よだれでベタベタになったおもちゃは、雑菌が繁殖する前に常に清潔にしておきたいもの。
そこで、以下の2点に着目しておもちゃを選ぶのがおすすめです。
- 水洗いが可能かどうか
- 衛生的に清潔な状態を保ちやすいか
汚れてもすぐに水洗いできるおもちゃであれば安心です。
色合いがはっきりしているおもちゃを選ぶ
新生児は視力が未発達で、物の形や色の識別もまだはっきりできない状態です。
そのため、見た目に関しては赤や黄色などの原色や、明るい色のおもちゃがおすすめ。
はっきりした色合いのおもちゃは、まだ視界がボヤけている新生児にも認識しやすいといわれています。色も意識しておもちゃを選んでみましょう。
音がするおもちゃを選ぶ
新生児は自分でおもちゃを握ることができません。
ママが近くでおもちゃの音を鳴らしてあげると、その音を耳で聞いて刺激になります。
また、話しかけながら鳴らすことで、親子のコミュニケーションにもつながるでしょう。音が鳴るおもちゃは、新生児期から活躍するおもちゃの1つです。
STマークのあるおもちゃを選ぶ
日本玩具協会の検査を受け、赤ちゃんや子どものおもちゃとして安全基準を満たしていると認められたものには、「STマーク」がつけられています。
このマークがついているおもちゃを選ぶことで、さらに安心して赤ちゃんにおもちゃを与えることができますね。
新生児のおもちゃは手作りすべき?
赤ちゃんの手作りおもちゃを紹介する動画などはたくさんあり、目にしたことのあるママさんもいらっしゃるでしょう。
しかし、産後のママさんやプレママさんにとっては、集中力が必要な作業は難しかったり、材料集めだけで大変なことも……。
無理のない範囲で、ママさん自身も楽しんで作ることができればおすすめですが、必ずしも手作りおもちゃは必要ではありません。
手作りおもちゃは耐久性が弱く破損しやすいため、安全性の観点から心配な面もあります。赤ちゃんが喜ぶのであれば、市販のおもちゃだけでも十分です。
もし手作りおもちゃの制作に挑戦してみたいという場合は、以下のポイントに注意して作りましょう。
- 舐めても大丈夫な素材か
- 赤ちゃんの口の中に入ってしまうサイズではないか
- 尖っているなど指や手を傷つける危険性はないか
ボタンやビーズなどの小さいものや、モールのように先端でケガをする可能性のあるものは避けたほうがよいでしょう。
赤ちゃんがおもちゃに興味ない……いつから興味をもつ?
「せっかくおもちゃを買ったのに全然興味を示さない……」というのはよくあること。
月齢ごとに適したおもちゃを選ぶことは大切ですが、赤ちゃんがすぐに興味を持ってくれなくても心配はいりません。
赤ちゃんにも好みや個人差があるのはもちろん、手や指の発達度合いも異なるため、「握ってくれない」ということもあります。
「3ヶ月の赤ちゃんにおすすめ」とパッケージに書いてあっても、全ての赤ちゃんが興味を持つわけではありません。
この章では、月齢ごとの赤ちゃんの特徴や、おもちゃに興味を示さない場合の対策をご紹介します。
生後1ヶ月でおもちゃに興味がない場合
新生児であるこの頃は、視界がまだぼんやりとしています。まずは抱っこをするなどしてスキンシップをとりながら、ゆっくりと顔を近づけて見つめることで赤ちゃんを安心させてあげることが大切です。
まだ全体的に反応が薄い時期でもあるので、おもちゃに興味を示さないように見えても心配する必要はありません。
耳はしっかりと聞こえているので、赤ちゃんのご機嫌を見ながら音の出るおもちゃなどであやしたり、ママの声をたくさん聞かせてあげましょう。
生後2ヶ月でおもちゃに興味がない場合
生後2ヶ月は、近くのものが少しずつ見えてくるようになる頃です。
そのため、ママの表情をよく見ようとしたり、動くものを目で追うようになります。はっきりとした色のおもちゃを見せるなど、視覚的に刺激を与えてあげるとよいでしょう。
また、自分の意志で物をつかむことは難しいですが、物を握れるようになってきます。柔らかい素材の握りやすいおもちゃを持たせて、触覚への刺激も与えてみましょう。
生後3ヶ月でおもちゃに興味がない場合
生後3ヶ月には手足を上手に動かせるようになってきます。
物を握るのも慣れてくる頃ですが、「おもちゃに興味がある=握る」というわけでもありません。まだまだ自分のからだを思い通りに動かすことができないため、おもちゃをつかんでびっくりして泣いてしまう子もいるくらいです。
また、おもちゃに興味があるかないかという点では、おもちゃの好き嫌いにも関わってきます。好き嫌いが出てくるということは、自分の好みが分かるようになったという成長の証でもあるので、温かく見守ってあげましょう。
どんなおもちゃを好むのかを一緒に探して楽しみながら、お気に入りのおもちゃを見つけてあげてくださいね。
生後8ヶ月でおもちゃに興味がない場合
生後8ヶ月から1歳になると、目、動作、記憶力のつながりが強くなります。この頃にはボールを転がしたり、小さなおもちゃや物を拾ったり、自分で遊べる範囲も広がります。
生後8ヶ月頃になってもおもちゃに興味を持たないと、不安になるママもいるでしょう。
しかし、赤ちゃんがおもちゃから遠ざかってしまう原因は以下をはじめさまざまです。
- おもちゃ自体への関心が薄い
- おもちゃが多すぎる
- 発達の個人差に見合ってない
たとえば、座っておもちゃで遊ぶより、ハイハイや伝い歩きが盛んで、おもちゃ以外のことが大好きな赤ちゃんもいます。そんなときはどんなおもちゃを与えても、「反応がイマイチ」ということも珍しくありません。
成長とともにおもちゃへの関心も高まってくるため、長い目で温かく見守りましょう。思うようにおもちゃに興味を示してくれなくても、過度に心配する必要はありません。
意外と「赤ちゃんはおもちゃが好き」というのは、大人の先入観でもあるのです。1歳を過ぎてからおもちゃに興味を示すケースもあるため、焦らずに見守っていきましょう。
新生児のおもちゃは出産前に用意しておくのがおすすめ!
新生児期からおもちゃを準備して遊ばせてあげることで、さまざまな刺激を与えることができ、成長促進につながるということがわかりましたね。
しかし、新生児期というと出産を終えて間もないママさんの身体は、まだまだ回復していなかったり、赤ちゃん中心の生活となり、とても忙しいもの。体力的にも時間的にも、出産後はあまりゆっくりおもちゃを選べない可能性もあります。
そのため、新生児期に必要なおもちゃは、出産前にある程度用意しておくのがおすすめです。
出産が早まっても焦ることのないように、出産予定日から余裕をもって用意しておくようにしましょう。
ぜひこれから生まれてくる赤ちゃんを想いながら、おもちゃ選びも楽しんでくださいね。