赤ちゃんの高ばいとは?いつから?しない・急に始めたときとハイハイとの違い
「これってハイハイと違うの?」と思いながら、お子さまが手のひらと足の裏だけで腰を高く上げて動いているのを見たことがある方も多いと思います。
高ばいは手のひらと足の裏を床につけ、膝を浮かせて腰を高くした移動で、一般的なハイハイとは接地する部位がはっきり異なります。
しない赤ちゃんも少なくなく、順番が前後することも自然なことです。この記事では、動きの見分け方・いつ頃から見られるか・しない場合の考え方・床環境の安全対策まで、順を追って説明します。
- 高ばい・ハイハイ・ずりばい・いざりばいの接地部位と姿勢の違い
- 始める時期を判断する目安
- 相談を検討したいのはどんなとき(左右差・動きの後退など)
- 転倒・誤飲・段差から守る床環境のチェックポイント
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高ばい・ハイハイ・ずりばい・いざりばい、何が違う?接地部位で見る比較表
高ばいは手のひらと足の裏を床につけ、膝を浮かせた移動です。一般的なハイハイは手のひらと膝が接地する姿勢で、接地する部位がはっきり異なります。ずりばいはお腹を床につけたまま進む動きで、いざりばいはお尻で座ったまま移動する動きです。それぞれ床に触れる部位と姿勢が違うため、動きを見たときに「どれか」を判断するには接地部位を確認するのが一番わかりやすい方法です。
以下の表で、4つの動きを接地部位・姿勢・よく見られる時期・しない場合の考え方に分けて示します。
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表を見てわかるように、高ばいの最大の特徴は「膝が床から浮いている」点です。一般的なハイハイと見た目が似ていますが、膝が浮いているかどうかを確認すれば判別できます。
また、この4つの動きは一直線の順序で進むわけではありません。ずりばいを飛ばして高ばいに進む子、高ばいをほとんど見せずにつかまり立ちへ移る子、いざりばいで移動しながらつかまり立ちへ進む子など、順番はお子さまによってさまざまです。
高ばいはいつ頃から見られる?月齢の目安と個人差
高ばいが見られる時期は生後7〜10ヶ月頃が参考値ですが、個人差が大きく、この範囲に収まらない子も少なくありません。ずりばいやハイハイを経由してから高ばいに移る子もいれば、高ばいが先に出る子や、ほとんど見せずにつかまり立ちへ進む子もいます。月齢だけを見て「早い・遅い」と判断するよりも、お子さまが今どんな動きをしているかを全体で見るほうが、状態を把握しやすくなります。
なお、公的調査(こども家庭庁「令和5年乳幼児身体発育調査」など)における「はいはい」の通過率は、一般的なハイハイと高ばいを区別して集計したものではありません。そのため、高ばい単独の開始時期を示す統計データとして引用することはできません。生後7〜10ヶ月という参考値は、あくまでも幅のある目安として捉えてください。
高ばいが出やすい条件と、出にくい場合の背景
床の素材や生活環境によって、高ばいが出やすい・出にくいことがあります。フローリングなど滑りにくい床では足の裏が踏ん張りやすく、高ばいの姿勢が出やすい傾向があります。一方、柔らかいマットや絨毯では膝をついたほうが安定するため、一般的なハイハイのまま移動する子が多くなることもあります。
また、体格や筋力の発達のペースによっても、どの移動スタイルが出やすいかは変わります。高ばいが見られないからといって、発達が遅れているとは言えません。
高ばいをしないまま歩き始める子も珍しくなく、「高ばいを必ず経由しなければ歩けない」ということはありません。歩行直前の確定サインでもないため、高ばいが出ているかどうかだけで次の発達を予測することはできません。
している・まだしない・順番が前後した・急に始めた、4つの状態別に見る観察のポイント
今わが子がどの状態かによって、家庭で見るポイントが変わります。している場合は姿勢の安定と左右のバランスを、まだしない場合は他の動きが出ているかを、順番が前後した場合は全体の動きの流れを、急に始めた場合は環境の変化や体調との関係を見ておくと安心です。月齢だけで正常・異常を判定することはできません。
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表の「次の行動の目安」を見て、自分のお子さまがどの状態に近いかを確認してみてください。
「高ばいをしている」場合に見ておきたいこと
高ばいをしているお子さまで確認しておきたいのは、左右の動きのバランスです。右側だけ・左側だけに偏って動いていないか、腕と足が交互に出ているかを、日常の中でさりげなく見ておくと安心です。
移動スピードが上がってくると、段差や家具の角への接触リスクも高まります。動きが活発になってきたタイミングで、床環境の見直しを先に済ませておくことをおすすめします(床環境の詳細は後述します)。
「まだしない」場合に見ておきたいこと
高ばいをしていないこと単独では、発達の遅れを示すサインにはなりません。大切なのは、他の動きが出ているかどうかです。ずりばい・一般的なハイハイ・いざりばい・つかまり立ちのいずれかが出ていれば、移動手段を自分なりに獲得している状態です。
何の移動も見られない、うつ伏せを嫌がって床での活動が少ない、という場合は、9〜10ヶ月健診で状況を伝えてみると安心です。
「急に始めた」場合に見ておきたいこと
つかまり立ちをしばらく続けた後に突然高ばいが出る子、引っ越しや部屋の模様替えで床材が変わってから始まる子など、環境の変化がきっかけになることがあります。体調の変化も合わせて確認し、気になる点があればかかりつけ医に相談してみてください。
一方、急に動きが減った・以前よりぐったりしている・機嫌が悪い、という場合は体調面を先に確認してみてください。
相談を検討したいのはどんなとき?家庭で気になったら確認したいサイン
左右の動きに大きな差がある、動きが以前より減った、他の運動発達も気になることが重なる場合は、かかりつけの小児科医や9〜10ヶ月健診で相談してみると安心です。高ばいをしないこと単独では、相談の緊急性は判断できません。複数の観察項目をあわせて伝えると、医師に状況が伝わりやすくなります。
家庭で気になったときに確認したいサイン
- 左右どちらか一方の腕や足だけを使って移動している(左右差が大きい)
- 以前できていた動き(ずりばい・ハイハイなど)が減ってきた、またはしなくなった
- うつ伏せを強く嫌がり、床での活動がほとんど見られない
- 高ばいだけでなく、他の運動発達(お座り・つかまり立ちなど)も気になる点がある
- 体調の変化(発熱・機嫌の悪さ・食欲の低下)と動きの変化が重なっている
上のサインが1つだけ当てはまる場合でも、すぐに問題があるとは言えません。ただ、複数重なる場合や、「何か違う」と感じる場合は、健診の機会を活用して専門家に伝えてみてください。
なお、左右差・動きの後退・他の運動発達への影響については、小児科医等の専門家の判断が必要な場合があります。家庭での観察はあくまでも「状況を把握するための参考」として使い、判断は専門家に委ねてください。
ハイハイをしない場合の相談目安については、ハイハイしない赤ちゃんの相談目安と練習の考え方でも詳しく説明しています。あわせて参考にしてみてください。
転倒・誤飲・段差から守る、高ばい期の床環境チェックリスト
高ばいは移動スピードが上がり、段差・家具の角・コード・小物に手が届きやすくなる時期です。滑りにくい床の確認、ベビーゲートの固定、コード収納、小物の高さ管理を先にまとめて見直しておくと、動き始めてから慌てずに済みます。
特に高ばいは一般的なハイハイより腰の位置が高く、重心が上がります。バランスを崩したときの転倒リスクが、ずりばいやハイハイより高くなる場合があります。床環境の整備は、動きが活発になる前に済ませておくのが安心です。
床環境のチェックリスト
- 滑りにくい床の確認:フローリングでは靴下を脱がせる、またはノンスリップマットを敷く。お子さまの手のひらと足の裏が滑らない状態にする
- 段差・階段の管理:部屋の出入り口・廊下・浴室への段差にベビーゲートを設置する。ゲートは壁に固定するタイプを選ぶと安心
- 家具の角の保護:テーブル・棚・テレビ台の角にコーナーガードを取り付ける。高ばいの姿勢では顔・頭の高さが変わるため、低い位置の角も確認する
- コード類の収納:電源コード・充電ケーブルをまとめてケーブルボックスに収納するか、壁に沿わせてテープで固定する。引っ張ると家電が落ちる配置は特に注意
- 誤飲につながる小物の管理:小さな部品や硬貨・ボタン電池・薬・ヘアピンなどは誤飲リスクがあります。具体的な基準サイズや管理高さについては、消費者庁や製品安全協会など公的機関の情報をご確認ください
- ベビーゲートの固定確認:突っ張り式は定期的に固定を確認する。高ばいの力で押すと外れることがあるため、壁固定タイプのほうが安心な場合がある
- 引き出し・扉のロック:キッチン・洗面台・収納の引き出しにチャイルドロックを取り付ける
自発的に動きたくなる環境の作り方、無理なく見守るための遊びの工夫
高ばいを無理に練習させたり、体を固定して姿勢を作ったりする必要はありません。床で自由に動ける時間を確保し、少し離れた場所に興味を引くものを置いておくだけで、お子さまが自分から動こうとする機会が生まれます。
大切なのは「高ばいをさせる」ことではなく、「動きたいと思える環境を作る」ことです。お子さまが自分の意思で移動しようとする場面を増やすことが、自然な発達につながります。
自発的な動きを引き出す環境の作り方
- 床時間を確保する:1日の中でお子さまが床で自由に動ける時間を作る。抱っこやバウンサーの時間が長いと、床での動きの機会が減りやすい
- 興味を引くものを少し離れた場所に置く:お気に入りのおもちゃや音が出るものを、手が届かないけれど見える距離に置く。取りに行こうとする動きが自然に生まれる
- 広さを確保する:家具を少し動かして、移動できるスペースを作る。狭い空間では動きが制限されやすい
- 保護者が床に座る:大人が床に座っていると、お子さまも床での活動に慣れやすい。高い位置から見下ろすより、同じ目線で関わると動きが出やすいことがある
おもちゃの置き方については、飛行機ポーズやずりばいとの関係も含めて飛行機ポーズ・ずりばいとの関係と遊びの工夫で詳しく説明しています。あわせて参考にしてみてください。
遊びの工夫で気をつけたいこと
「高ばいをさせよう」と意識するあまり、お子さまの体を固定したり、無理に姿勢を作ったりすることは避けてください。体を押さえて姿勢を保たせる補助は、お子さまにとって不快な経験になることがあり、床での活動を嫌いになるきっかけになることもあります。
また、「毎日練習しなければ」と焦らなくて大丈夫です。床で過ごす時間の中で、お子さまが自分のペースで動きを試していくことが、一番自然な形です。
キッズ・ラボラトリーのおもちゃコンシェルジュへの相談では、この月齢帯(生後7〜10ヶ月前後)のお子さまに「何を置いたら動いてくれるか」という声が寄せられることがあります。音が出るもの・転がるもの・少し離れた場所に置いても目で追えるものが、自発的な移動のきっかけになりやすい傾向があります。ただし、お子さまによって反応はさまざまで、高価なおもちゃより身近なものに夢中になる日もあります。
この時期のお子さまに合うおもちゃの選び方については、生後9ヶ月・生後10ヶ月の月齢別記事でも詳しく説明しています。
高ばいのよくある質問
高ばいは手のひらと足の裏を床につけ、膝を浮かせて腰を高くした移動です。一般的なハイハイは手のひらと膝が床につく姿勢で、接地する部位がはっきり異なります。動きを見たときに「膝が床から浮いているかどうか」を確認すると、どちらかを判別しやすくなります。
高ばいは全員が通る必須の動きではありません。高ばいをしないままつかまり立ちや歩行へ進む子も珍しくありません。他の移動(ずりばい・ハイハイ・いざりばいなど)が出ていたかどうか、立ち上がりや歩き始めの様子に気になる点がないかを合わせて確認し、心配な場合はかかりつけ医や健診で相談してみてください。
左右の動きに大きな差がある場合は、かかりつけの小児科医や9〜10ヶ月健診で状況を伝えてみると安心です。少しの左右差は珍しくありませんが、片側だけを使って移動している・片側の腕や足をほとんど動かさない、という場合は専門家に確認してもらうほうがよいでしょう。「左右差がある」「動きが以前より減った」「他の発達も気になる」が重なる場合は、早めに相談してみてください。
無理な練習や体を固定する補助は必要ありません。床で自由に動ける時間を確保し、少し離れた場所に興味を引くものを置いておくだけで、お子さまが自分から動こうとする機会が生まれます。「高ばいをさせる」ことより「動きたいと思える環境を作る」ことを意識してみてください。
移動スピードが上がり、段差・家具の角・コード・誤飲につながる小物に手が届きやすくなります。滑りにくい床の確認、ベビーゲートの固定(壁固定タイプが安心)、コード類の収納、小さな部品や誤飲リスクのある小物の管理を、動き始める前に済ませておくと安心です。具体的な基準サイズや管理高さについては、消費者庁や製品安全協会など公的機関の情報をご確認ください。